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ポンペオ米国務長官、中国の「統一戦線工作部」を名指しでビザ制限発表

2020年12月06日 06時05分37秒 | 日記

ポンペオ米国務長官、中国の「統一戦線工作部」を名指しでビザ制限発表

<picture>ポンペオ米国務長官、中国の「統一戦線工作部」を名指しでビザ制限発表</picture>

 
写真:Ringo Chiu / Shutterstock.com

《ニュース》

トランプ政権が引き続き、中国共産党への圧力を強めています。

 

ポンペオ国務長官は4日、中国政府による人権侵害に反対する人々を弾圧しているとして、中国共産党内で宗教や少数民族に向けた政策を担当する「統一戦線工作部」の関係者や政府当局者を対象に、査証(ビザ)発給を制限する措置を取ったと発表しました。

 

3日の段階では「共産党員とその家族」を対象に入国ビザを制限するとしていましたが、さらに一歩踏み込んで「アメリカが誰を敵とみなしているのか」を明らかにした形です(「トランプ米政権が中国共産党員と家族に入国ビザの発行を大幅制限」参照)。

 

《詳細》

制裁の対象となる個人名までは示しませんでしたが、ポンペオ氏は声明で以下のように表明。中国政府に対して「表現の自由を抑圧するのをやめるよう求める」と語り、制裁対象の拡大も辞さない考えを示しました。

 

「統一戦線工作部は、新疆ウイグル自治区やチベット、その他中国国内で起きている恐ろしい人権侵害に対して声を上げている学会、企業、市民団体、華僑社会のメンバーを頻繁に脅迫している」「身体的暴力、個人情報の窃取や拡散、スパイ活動、破壊活動に加え、国内の政治問題、学問の自由、個人のプライバシー、事業活動に関して悪意ある干渉に関与した者(に対してビザ制限を行う)」

 

ポンペオ氏はビザ制限を発表した同日、中国政府の負担で運営している、米政府職員を対象とした5つの文化交流事業を終了するとも発表。これらの事業では、政府から抑圧されている中国の一般市民ではなく、共産党員と交流するよう仕組まれていると指摘しました。


拘留された香港のメディア王ジミー・ライの闘志 「神は私たちの側にあるので心は平静です」

2020年12月06日 06時05分37秒 | 日記

拘留された香港のメディア王ジミー・ライの闘志 「神は私たちの側にあるので心は平静です」

<picture>拘留された香港のメディア王ジミー・ライの闘志 「神は私たちの側にあるので心は平静です」</picture>

 

《本記事のポイント》

  • 香港の自由に憧れて密航船で忍び込む
  • 天安門事件で「母に呼ばれる」
  • 西側の団結が試される時

 

 

香港で、また神のために戦う人が葬り去られようとしている。

 

黄之鋒(ジョシュア・ウォン)氏や周庭(アグネス・チョウ)氏らが実刑判決を受けたのとほぼ同じタイミングで、中国共産党に批判的な「リンゴ日報」の創業者ジミー・ライ氏が、詐欺罪の容疑で拘留された。来年の4月16日まで拘留の予定だが、香港国家安全維持法違反についての捜査も進行中で、さらに長引く可能性もあるという。

 

影響力の大きいジミー・ライ氏を"見せしめ"にして、中国共産党は「我々に歯向かう者はこうなる」というメッセージを送ったと言える。

 

ジミー・ライ氏が狙い撃ちにされたのは、彼が象徴するものが中国の恐れる「自由」という価値観だったことも大きいだろう。

 

リンゴ日報は2014年の雨傘革命時、中国共産党の圧力の末、広告主が次々に降り経営が危うくなっても、批判の矛を収めなかった堅忍不抜の精神を貫く新聞社である。

 

ジミー・ライ氏は新聞社の創業前、総合アパレル企業、ジョルダーノ・インターナショナルを設立。現在、約30カ国・地域に2375店舗を展開するほどの大手企業として成長させた。ユニクロの柳井正氏にも影響を与えるなど経営者として世界的に名が知られている。

 

 

「香港は天国に違いない」

もともとは中国本土の極貧の家庭で育ち、小学校までしか出ていない。8歳の時、駅で手荷物を運ぶアルバイトをしていた"将来の億万長者"は、香港から来た旅行客からチョコレートをもらう。

 

「こんなにおいしいチョコレートがある香港は天国に違いない」

 

一粒のチョコに香港の「自由」を嗅ぎ取ったジミー・ライ氏は、12歳の時に密航船に乗って香港に忍び込んだ。

 

香港の衣料工場で働いた後、経営者としての才覚を発揮したライ氏は、ファッション業界で成功者となった。

 

 

天安門事件で「母に呼ばれる」

だが億万長者の彼に転機が訪れる。天安門事件が起きたのだ。

 

1989年6月4日の大虐殺は、ライ氏の心を呼び覚ました。同氏は「母が呼んでいる気がした」と懐古している。

 

そこで私財を投じてリンゴ日報を設立。その社の方針として掲げたのは「自由」だ。

 

リンゴ日報の本社1階には、フリードリッヒ・ハイエクやミルトン・フリードマンの銅像がある。彼が折に触れて学んできた経済学者たちで、その自由主義思想はライ社長の信念そのものを表している。

 

「メディアは情報を伝えるビジネスで、それはまた国民に選択肢を与えるということです。選択できることが自由だからです」「私が人生を自由の戦いのために捧げようと決意できたのは、ハイエクのお蔭です」

 

 

「神が私たちの側にあるので心は平静です」

このような経済思想のほかに、彼の信念を支えたものとして、カトリックの信仰心がある。その姿は日本ではあまり報じられていない。

 

ジミー・ライ氏は、中国へとすり寄るバチカンに警鐘を鳴らし続けている陳日君司教のもとで洗礼を受けている。

 

米シンクタンクのAEIは11月下旬、シベリアの収容所に9年収監されていたソ連出身の活動家で、その後ブッシュ政権に影響を与えたイスラエルの政治家ナタン・シャランスキー氏とライ氏との対談を主催した。その中で、ライ氏は自らの心境をこう吐露している。

 

「神が私たちの側にあるので、心は平静です」

「私の肉体生命の生存が重要ではないのです。私のことをリーダーとして見てくれている何百万もの人たちに責任を感じていますし、決して引き下がってはならないと思っています。でもその抵抗は、私にとって苦痛ではなく喜びなのです」

 

世界中に住まいを持つライ氏は、亡命しようと思えばできたはずである。だがライ氏にとってその選択肢はなく、十字架に架かることで後世の人を救う道を選んだイエスと自らを重ね合わせている。地上において真に霊的な自己を掴んでいる人にしかできない生き方と言えるだろう。

 

ちなみに対談の中で、シャランスキー氏もライ氏に共感し、こう述べている。

 

「全体主義国家は、内部から民衆が蜂起し、体制崩壊が起きる可能性があります。それに対する恐怖ゆえに、全体主義国家はさらなる抑圧のために資金を投じなければならない」「しかし思想信条の自由がなければ、イノベーションを起こすような研究開発はできない。だから他国から技術を盗み続けているのです」「西側は、人権問題と技術の盗用問題を結び付けて考えなければなりません」

 

西側は、かつてレーガンやサッチャーが悪を見抜いたように、一枚岩となって中国の全体主義国家に立ち向かうべきだと述べた。

 

 

西側の団結が試される時

ジミー・ライ氏のような自由と信仰の闘士が、次々と弾圧されている。シャランスキー氏が言うように、西側は座して見ていてはならない。

 

中国の香港における一連の動きは、西側の決意を試すものである。アメリカをはじめとした主要国が、中国の強圧的政策をどこまで許容するのかを見計らっているのだ。

 

バイデン政権が誕生した場合、気候変動の問題などで中国と手を組めるところは組みつつ、人権問題などでは中国を締め上げていく可能性はある。だが西側諸国は、中国に今ほどの経済力がなかった天安門事件後の1990年代においても、その人権問題を非難し圧力をかけることで譲歩を引き出すということはできなかった。

 

その教訓を思えば2021年以降も、アメリカはトランプ政権が中国に対して取ってきた政策を継続すべきであろう。いやむしろ、中国がウイグルや香港に対する強圧的態度を続ける限り、たとえバイデン氏が大統領になったとしても、中国に対する手綱を緩める選択肢はますます少なくなっていくと言える。

 

ソ連にもナタン・シャランスキーやアンドレイ・サハロフのような活動家がいたように、中国にも彼らのような人物が数多く息を潜めているはずだ。仮に米政府が宥和政策をとれば、そんな彼らを見殺しにするのと同じである。

 

かつて政治評論家のウォルター・リップマンは冷戦時代、自由で民主的な諸国民が不可知論やどっちつかずの態度のまま全体主義国家に直面することを恐れた。そのような状態ではどちらが勝利するかは明々白々だからである。

 

日本が典型的だが、経済的利益を気にするあまり、香港の弾圧に対する各国首脳の声はそれほど強い意志を感じられるものではなかった。リップマンの恐れたことが、また数十年の時を経て実現しつつある段階にある。

 

もしアメリカが宥和政策に傾くのであれば、日本はアメリカを先導し、民主主義国家同士の同盟の強化と、普遍的な価値のために共同歩調をとるべき点を訴えてゆかなければならない。

(長華子)

 

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【関連記事】

2020年10月号 怒涛のインタビュー集 中国を弾劾し、日本を糺す

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2020年11月27日付本欄 米大統領選は、習近平の勝利を意味するのか? 習氏守護霊と中国・洞庭湖の女神が語る

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2020年12月3日付本欄 周庭氏ら香港民主活動家に禁錮刑 世界で批判の声が高まるも日本は静観

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米ナスダックが女性や黒人などの役員登用を義務化へ

2020年12月06日 06時02分15秒 | 日記

米ナスダックが女性や黒人などの役員登用を義務化へ

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写真:Mauryce Caesar / Shutterstock.com

《ニュース》

アメリカの証券取引所のナスダックがこのほど、女性や黒人などの役員登用を義務付ける上場規則を、米証券取引委員会(SEC)に申請しました。

 

《詳細》

ナスダックが申請した新規規則は、上場企業に役員の多様性が外部から見えるような情報開示を行うことと共に、取締役に女性一人、マイノリティ一人を登用していることが条件となります。マイノリティは、黒人やヒスパニックなど人種的少数派のほか、LGBTなど性的少数者も含まれます。海外企業や中小企業は、女性2人の登用も認めるとしています。

 

登用できない理由が説明できない場合は、上場廃止となります。規則変更の理由については、「直近の1年間に(格差是正を求める)社会正義運動を通じて、企業の取り組みに注目が集まっている」ことを挙げています(2日付日経新聞電子版)。米ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)紙は申請の際に「多様な構成の取締役会と企業統治および財務実績の改善の間に関連があることを示す複数の研究を引用した」と伝えています。

 

また、WSJ紙は、現時点で、SECが申請を承認する可能性は低いものの、米民主党が政権を取ってSEC委員を選出した場合、党内で「アイデンティティ政治」を求める動きがあることからも、このナスダックの申請を承認する可能性があると評しています。


中国はコロナの感染者を過少報告 米CNNが「内部文書」を入手

2020年12月06日 05時58分25秒 | 日記

中国はコロナの感染者を過少報告 米CNNが「内部文書」を入手

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《ニュース》

米メディアのCNNはこのほど、「中国が2月の新型コロナウィルスの感染者を過少発表していたとことが内部文書から分かった」と報道しました。

 

《詳細》

CNNが入手した内部文書は、中国の湖北省の疾病予防当局が作成したものです。その文書によると、2月10日に発表された新規感染者の数は、公表されていた数の2倍以上になり、3月7日の死者数も過少報告されていました。

 

そのほかにも、感染発生当初、感染の確診判定が出るまでに、23日の時間がかかり、公表されている数字と医療現場が把握している数字に大きな差があったことが明らかになりました。