トランプ暗殺未遂事件を受け、シークレットサービス長官が辞任発表 杜撰な警備態勢や不適切な多様性政策など問題が噴出
2024.07.24(liverty web)
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画像:Juli Hansen / Shutterstock.com
《ニュース》
アメリカのトランプ前大統領の暗殺未遂事件を阻止できなかったとして、責任追及されていたシークレットサービス(大統領警護隊)のキンバリー・チートル長官が23日、辞任しました。
《詳細》
シークレットサービスは、アメリカの要人警護を行う政府機関であり、現職の大統領やその家族、海外の大統領経験者の警護も担当します。
トランプ氏の暗殺未遂事件をめぐっては、捜査が進むにつれ、「会場との距離がわずか130メートル程度離れた建物の屋根上から犯人が発砲した」「事件前に地元警察が、会場で不審者を発見していた」「発砲直前、屋根上にいる犯人を何人もの観客が目撃していた」といった当時の状況が明らかになり、銃撃を阻止できなかったシークレットサービスの警備態勢に批判の声が上がっていました。
その責任を追及されていたシークレットサービス長官のチートル氏は22日、下院監視・説明責任委員会が開催する公聴会に出席。「シークレットサービスにとって、ここ数十年で最も重大な作戦上の失敗」「全ての責任は私にある」と認めました。
一方、民主党・共和党の議員から質問が集中しましたが、チートル氏は「シークレットサービスによる暗殺未遂事件の内部調査は60日以内に終わる」と述べ、明確な回答を避けました。この対応には両党の議員から多くの批判を浴び、辞任を求める声が相次ぎました。
チートル氏は22日時点では、「私は現時点でシークレットサービスを率いる最適な人物だと思っている」と辞任を否定していましたが、翌23日に一転し、米政府が辞任を発表しました。チートル氏はシークレットサービスの職員宛ての電子メールで、「警護上の過失をめぐる全責任は私にある。最近の出来事に鑑み、難しい決断をした」と説明したとのことです。
暗殺未遂事件をめぐっては、さまざまな憶測が飛び交っていますが、警備を担当したシークレットサービスにかなりの問題があったことは事実です。