ヒマジンの独白録(美術、読書、写真、ときには錯覚)

田舎オジサンの書くブログです。様々な分野で目に付いた事柄を書いていこうと思っています。

映画「トランボ」と演劇「るつぼ」について。

2016年11月13日 16時40分12秒 | 映画
「トランボ<ハリウッドに最も嫌われた男>」という映画が今年の夏に封切られたとのことである。
私の住む秋田での上映は来月12月の17日から上映されます。
上映されたら見に行ってみたいと思っていますので、この映画の評判は、どんなものなのかをネットで調べてみました。

まず、トランボなる人物は何者なのか。
「ローマの休日」の原案を書いた脚本家とのこと。「ローマの休日」は恋愛映画の不朽の名作と言ってもよく、もう何回も見てます。
この映画に出てくるベスパとトッポリーノについては、かなり前に自分のブログで触れたことを思い出しました。

「ローマの休日」は全世界で大ヒットを遂げ、当時無名の新人であったオードリーヘップバーンを一躍スターダムに押し上げた映画でもありました。オードリーの可憐な美しさに男性ならば眼を惹かれなかった人はいなかったでしょう。

きょうは「ローマの休日」の映画の話ではなく、脚本を書いたトランボのことでしたね。この映画は1953年に製作されています。
当時のトランボは「赤狩り」に引っかかり、ハリウッドから追放されている身でしたが、友人の名を借りてローマの休日の脚本を書いたのでした。

さて、1953年と言えばアーサーミラーの戯曲「るつぼ」が初演された年でもあります。「るつぼ」についてはこのブログでも2回、触れておりますので詳しくは書きません。

アーサーミラーもやはりトランボと同じように「赤狩り」に引っかかりました。

かたや、映画の脚本家、また一人は劇作家の違いはありますが、彼らに降りかかった「赤狩り」という火の粉の振り払い方に二人の姿勢の違いを感じることができます。

アーサー・ミラーは「るつぼ」を通じて真正面から、そしてトランボは人々に夢を与える恋愛映画を作ることにより自分の姿勢をとったのでしょう。

ここで「ローマの休日」のストーリーを思いだしてみましょう。
某国の王女がローマに現れ、アメリカ人の新聞記者と知り合いになり「つかの間の自由を楽しむ」という恋愛映画なのです。

原作者のトランボはこの映画で「つかの間の自由な恋」がいかに素晴らしくて、貴重なのかを訴えたかったのかもしれません。


「トランボ<ハリウッドに最も嫌われた男>」の映画を早く見たいものです。




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