2月に歩いた 海南市〈一の鳥居跡〉からの続きをあるきました。
=🚌=海南IC=🚌=藤白神社9-40・・藤代王子・有馬皇子墓・・・・10-40筆捨松・硯石・・・藤代峠・・・11-00塔下王子・・・11-50橘本王子・・・橘本神社(昼 12-00~30)・・・12-35所坂王子・・・13-00山路王子神社・一壺王子・・・14-00拝ノ峠・・・14-30蕪坂塔下王子・・・14-45爪書地蔵・・・15-05山口王子 〈クールダウン・解散〉15-10
=🚌=有田川温泉15-30~16-30 =🚌=和歌山IC=🚌=
「藤白神社」は熊野古道・紀伊路の藤白王子跡として、熊野一の鳥居 (熊野の入り口)と称されています。
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本殿には神様、藤白王子権現堂には、上皇、法皇熊野御幸にゆかりの熊野本地仏を祀り、神仏霊場となっている。
境内に
子守楠神社(子供の神様〉・恵比寿神社・巳神社(家、水、医薬、呪術の神様)
祇園神社(七夕祭りと疫病除けの神様)
秋葉神社(火災を防ぐ火伏せの神様)
住吉神社(縁結び、子授け、海上安全の神様)
塩釜神社(漁業、安産、製塩の神様)
有間皇子神社
悲運の有間皇子を偲ぶ万葉歌碑・歌曲碑
《藤白の み坂を越ゆと 白妙の わが衣手は 濡れにけるかも》
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また、“全国の鈴木さんいらっしゃい”と書かれた幟が風に揺れています。全国の鈴木氏の総本家で 平安末期頃、天皇や上皇の熊野詣が盛んになり、熊野に住んでいた鈴木氏がこの地へ移り住んで、熊野三山への案内役を務めたり、代々神職を務め、熊野信仰の普及に努めたそうです。
「熊野古道」の提灯が 道案内をしてくれます
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この先、藤白坂は難所なので かご屋さんがいて 距離を明確にするためと 道中の安全を祈った 丁石地蔵を安置されています。1丁地蔵から17丁まで
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藤白坂の上り
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難路が終わり、やさしい竹林の道になると
14丁は
平安時代の初め、宮廷の絵師が熊野権現の化身である童子との絵の書きくらべをして負け、
悔しさのあまり持っていた筆を松の根本に捨てたといわれている 「筆捨松」。その故事にちなんで初代紀州藩主徳川頼宣公が筆捨松のそばに硯石を作らせたと伝えられてる場所です。
硯石
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最後の坂、苔むす自然石の階段を昇り詰めると17丁です。
登りきったところに 石造りの大きな宝篋印塔が建っています。(和歌山県下四大宝篋印塔の一つに数えられる県指定文化財)
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地蔵峰寺に到着しました。
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本堂に峠の地蔵さんと呼ばれる大きな石造地蔵菩薩坐像安置されています。
本堂の横に塔下王子跡がありました
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お寺の上に登って 絶景の宝庫 (御所の芝)から眺望です。
晴れた日には 遠くは淡路島、六甲山系。友ケ島、和泉山脈、和歌山市街、和歌山城、秋葉山、和歌浦までみわたせるようです。
橘本王子跡
橘本神社に合祀された 所坂王子
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橘本神社:垂仁天皇の勅命により、常世 (とこよ) の国から非時香菓 (ときじくのかくのこのみ) (橘)を10年かけて持ち帰ったが、すでに天皇は亡くなっていたので、悲嘆して陵の前で殉死したと伝えられる田道間守。
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昔は小学唱歌として教科書にのっていた歌碑
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みかんの先祖といわれる 橘の木が植わっています。
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山路王子神社・一壺王子 泣き相撲が行われている土俵がある
お昼を済ませおなかがおもく太陽が照り付ける蒸し暑い時間帯。 拝ノ峠への上りがきつく 給水をとりながらゆっくりとのぼりました。
景色が広がると 元気がでます。
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万葉歌碑
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蕪坂塔下王子跡
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爪書地蔵:弘法大師が阿弥陀と地蔵を爪で岩に彫りつけたと伝わる4m余の自然石が安置されています。
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山口王子
歴史・郷愁を感じる興味深い古道歩きでした。