1月14日は、Otonamiの企画で"京都「魚三楼」老舗の若主人とたどる京料理の歩みと歴史ある館内見学-出汁飲み比べと花籠弁当御前付き-に参加しました。
お店の格子には鳥羽伏見の戦い(1868)時についた弾痕の跡が鮮明に残っています。
この戦いで伏見の街の南半分が戦災被災してしまいましたが、幸いにもこの建物は弾痕の被害のみの被害で焼失を免れています。
先ずは、十代目若主人による出汁の飲み比べから始まります。
こちらでも北海道利尻産昆布と枕崎産本枯れ鰹節で出汁がとられます。
利尻昆布は約65°の温度にした地下水で約1時間ゆっくりと抽出されます。
水脈にもよりますが、こちらの地下水は硬度が40度で昆布出汁を取るには最適な硬度です。
試飲させて頂きましたが、上品で優しい味わいです。
しかし、昆布出汁だけでは物足りないものがあります。
次に温度を上げて鰹節を入れます。
鰹節の苦味成分が出ないように、鍋の中を混ぜないのがコツだそうです。
この一番出汁は鰹節のコクと旨みが加わり、昆布出汁だけとは全く違った美味しさに変化します。
この一番出汁に醤油や塩水で味付けされたお出汁が魚三楼伝統のお出汁です。
次に若主人による館内案内です。
一般で食事に来ても、他の部屋やお庭を見学する機会はないので貴重な"体験"です。
Otonami さんが重視されている"体験"のひとつです。
京都の料亭はどちらも大人数の宴会から少人数の食事会まで対応できるように部屋を区切れるようになっています。
フルオープンにすると80名まで収容可能だそうです。
廊下には"鳥羽伏見の戦い"時の瓦版(複製)が展示されています。
当時の逼迫した状況がわかります。
次にもうひとつの楽しみ"花籠弁当"を頂きます。
さすがに老舗料理店ですね。
花籠弁当といえども、どの料理も出汁の効いた料理ばかりで大変満足なお弁当でした。
"京の冬の風物詩" 白味噌雑煮と蒸し寿司まで付いています。
最後の水物は抹茶プリン
非常に美味しかったです。
最後の水物まで手を抜かないのが一流老舗料理店の証です。
(最後がフルーツだとガッカリとしてしまいます。)
老舗料理店の真髄の一端を体験できた貴重な機会でした。
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