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コンピュータ---言語とシステム

2011-06-08 | ことばとコンピュータ
1.コンピュータ
ここでは、コンピュータシステムの基礎知識を整理する。

コンピュータはハードウェア(略してハード)とソフトウェア(ソフト)でできている。言い換えれば、

 コンピュータ=ハード+ソフト

といえる。

上の式で、ハードは、コンピュータそのものである。ノート型パソコンでは、パソコン本体、あるいは液晶画面やキーボード、また、パソコン内部の電子部品がハードである。ハードは手に取ったり、触って認識できる物である。

他方のソフトは、ワープロソフトやインターネットソフト、また液晶画面を制御するプログラムなどである。ソフトは手に取ったり、触って認識できないものである。

次にソフトについて、少し詳しく説明する。

2.ソフトウェア
コンピュータのソフトは、次のようなものに分けることができる。
 
 ソフト=オペレーティングシステム+プログラミング言語+アプリケーションシステム

上の式で、オペレーティングシステムとプログラミング言語を総称して、コンピュータ言語という。量的に見て、プログラミング言語は代表的なコンピュータ言語といえる。アプリケーションシステムは、ワープロや表計算ソフトやゲームである。

1)オペレーティングシステム(OS)
オペレーティングシステムはOSと略称する。OSはコンピュータのハードを制御システムである。大型汎用コンピュータやサーバー(比較的小型の汎用機)やパソコンにもそれぞれのOSがある。Windowsは、マイクロソフト社のパソコン用のOSである。

OSは、プログラミング言語の命令をハードに伝えたり、ハードを制御するソフトである。OSの説明は専門的になるので、ここでは省略するが、詳細はWikipedia(ウイキペディア---フリー百科事典)などを参照されたい。

2)プログラミング言語
プログラミング言語は数式や人間の言語に近い言語で、人間の考えをOSを介してコンピュータに伝えるソフトである。

1958年頃に開発されたプログラミング言語、FORTRANは今日も利用されている。1960年代には、10種類程度だった言語も、今日ではJava(ジャバ)、C言語、C++、Basic(ベーシック)など、200種類以上に増大した。もちろん、プログラミング言語も人間の言語と同様に、ハードの進展と共に世代交代があり、すでに使われなくなった言語や新しい言語に吸収されたものもある。

1980年頃からFORTRANやCOBOLで漢字などの日本語処理が可能になった。1990年代には、国、地域、言語、習慣の違いを反映する世界共通語としてのプログラミング言語の国際規格が充実した。日本の漢字や¥記号などのコード体系の標準化もプログラミング言語の国際規格と同時に進展した。

3)アプリケーションシステム(応用システム/業務システム)
アプリケーションは応用という意味の英語である。アプリケーションシステムは、単にアプリケーションまたは「アプリ」と略称する。

アプリはコンピュータ言語で書かれたソフトで、その種類は数え切れない。表計算ソフト、ワープロソフト、お絵書きソフト、ゲーム、あるいは企業の給与計算、会計処理、販売や生産管理システム、銀行のATMや金融システム、交通機関や電気ガスなどの公共システムなどはアプリである。アプリは、個人使用、企業内使用、企業間や国際的な使用など、その範囲は広い。

特に、給与、会計、販売・生産管理システムなどのアプリを業務システムと呼ぶ。業務システムは、自社で開発するケースが多いが、会計システムなどは、市販ソフトを購入するケースもある。ワープロ、表計算、ゲームなどは市販ソフトを購入するのが一般的である。

3.データ
コンピュータには、ハードとソフトが必要とよく言われる。しかし、ハードとソフトだけでなく、データがあってはじめてコンピュータは役に立つ。

給与システムでは、社員名、社員番号、所属、現在の給与などのデータがあってはじめて給与の計算や振込みができる。また、メールソフトにメールアドレス(データ)や文章(データ)を入力すれば、e-mailを送信できる。

コンピュータの中身で一番大切なものはデータであり、さらに、コンピュータやパソコンに蓄積したデータの機密保護とバックアップも必要になる。

次回は、システムの開発、特にアプリの開発手順と管理を説明する。さらに、アプリの開発手順を踏まえてグローバルシステムの開発に進む。

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