『Voice』7月号にシンポジウムの記録が載ります。
さる5月15日にPHP研究所で行われた「特別シンポジウム・日本の資本主義は大丈夫か」の記録が、月刊誌『Voice』7月号に掲載されます。
パネリストは、経済評論家・三橋貴明氏、評論家・中野剛志氏と小浜の三人です。どうぞご期待ください。
さる5月15日にPHP研究所で行われた「特別シンポジウム・日本の資本主義は大丈夫か」の記録が、月刊誌『Voice』7月号に掲載されます。
パネリストは、経済評論家・三橋貴明氏、評論家・中野剛志氏と小浜の三人です。どうぞご期待ください。
最初に、コーディネーターの著者小浜氏が、二名のパネリストを紹介します。
ご両人とも、経済問題に関しては、新しい世代の、優秀な論客であること、それぞれ、経済学者、経済評論家として、(新自由主義とか財務官僚に抗する)確固たる理論家であることが紹介され、(経済音痴の多くの国民大衆においては)大変頼もしい方々であることが、述べられました。
私も、まったく同意見で、思わず笑ってしまいました。
著者小浜氏の用意されたレジュメをもとに、進行される形式をとりましたが、三橋氏は、様々な論敵とやりあってこられたせいが、深みのある声で、修羅場を経た、古武士のような趣でした。
一方、中野氏は、シニカルな話し方ですが、当意即妙な、機智に富んだ才人に思われます。しかしながら、かつて、ユーチューブで熱弁されていた、デフレ対策等に係る中野氏の論説は真摯で、十分に説得力があり、(理解できないとすれば)政府執行部はバカばっかりではないか、と思いましたが。
私は、中野氏が2011年刊行された、「国力とは何か 経済ナショナリズムの理論と政策」は、著者の「日本の七大思想家」と同様に、3.11以降刊行された非常に重要な著書の一つと思っていますが、その後、当該著書に論述された献策に深く感動した少なからぬ国民大衆は別にして、その後、肝心の日本政府がほとんど振れていない(自分とこの職員だろうが)のは痛恨の極みと思っています。
言い過ぎるかもしれませんが、お二人とも、経済のみならず、その射程を西洋思想から日本近代思想史までさかのぼるなど、根底に「大衆の原像」を媒介しうる(現在の評論家等を考察するにはまずそれを思ってしまいます。)ラジカル(懐かしいな)な思想家であることです。
恥ずかしながら、次世代にこれだけの人がいるのに、私ごときが今後枯れていくばかりでは、この国難の時期に、明治以降の近代を継承するもののひとりとして、ご先祖に申し訳が立たない、とも思います。
今回もシンポジウムで触れられた中で、安倍晋三首相のアメリカ上院下院の特別英語演説について、直後からとても評判良くマスコミで論評され実態が気になっていましたが、その中で「TPP条約は、単に経済協定にとどまらない(両国の結びつきを堅牢にするもの)」、との言及があり、「そりゃ受けて当然」、一国の宰相として国益を踏みにじるどうしようもないおもねりではないのか、隣国の大統領が、米韓自由貿易協定妥結で、国賓待遇を受けたのと、馬鹿さ加減ではあまり変わらない、ものだったんですね。
このたび、安倍政権の立ち位置が良く分かりました。安倍さん、あなたの出身地には、草莽の士、今は大河ドラマで不人気だが、吉田松陰がいるではないか。運よくここまで来たのに、バカなことをしないでくれ、安倍さんはもう少し硬骨の「知性ある」ナショナリストと思っていましたがとても残念です。
いずれにしても、Voiceの7月号を待ちたいと思います。
シンポジウムに参加してくださったとは、感謝の至りです。
三橋、中野、藤井〈聡〉、柴山(桂太)ら各氏は、この動乱期に出るべくして出た志士という趣ですね。彼らの活躍にこれからも期待したいと思います。
安倍政権は、安全保障政策ではがんばっていますが、経済政策では、竹中一派の構造改革路線と財務省の緊縮財政路線に押しまくられ、頼りないことこの上もありません。
チャンネル桜の番組でも、水島社長が、新しい中央組織を作らなければどうしようもないだろうと言っていました。この点に関しては、私も同じ思いです。
https://www.youtube.com/watch?v=Ry7xDDo6HNI
またよろしく。