こ も れ び の 里

長崎県鹿町町、真言宗智山派、潮音院のブログです。平戸瀬戸を眼下に望む、人里離れた山寺です。

お坊さんの先見

2008年10月12日 | つれづれ
車中にて、同乗のおばあちゃんと小一時間ほど語らいながら移動。
大正生まれのおばあちゃんは、
戦前戦中戦後のお話をいろいろとお話しして下さった。
子どもの頃からお坊さんのお話を聞くのが大好きで、
お寺の行事には必ずお参りを欠かしたことがなかったとか。
昭和初期、すなわち子どもの頃聞いた話でいまだ忘れることができないのが、
「そのうちお部屋の中でご飯を炊いて、その場でご飯を頂ける時代がやってくる」
って話。おばあちゃんは、そんな話を聞いて最初はビックリしたけど、
よく考えれば、そんな馬鹿な話があるものか!と、
この坊さまは嘘つき坊さまだと。(笑
当時は、もちろん土間に設置されたかまどで、
薪をくべながらご飯を炊く。
だから、それをお座敷の中で炊くなどと馬鹿げた話はないと。
あれから数十年後、戦後の高度経済成長の中、
自動式電気釜が、全国的に普及し出す。
「あら~、あんときおっしゃった坊さまのお話は、
ほんとうのことじゃったあ、って、つくづく感心しましたよ、
やっぱり坊さまには先見の目があるんじゃなあって。」



コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする