とってもうれしいことがありました。
この十王図とともに修復のため旅立っておりました「釈迦涅槃像図(220×160)」が、
今日無事に帰ってこられたのです。
ちょうど1年ぶりの帰還です。
紙粘土のようなお団子状態だった掛け軸を、
特殊な道具で解きほぐし、無事に開帳。
しかし、全体の5分の1くらいは跡形もなく破損しておりました。
それを、専門の絵師さんのおかげで、違和感なく仕上げていただきました。
部分的な色彩の破損も修復され、
150年前に表装されたときと同じくらいの輝きが取り戻せたのではないでしょうか。
これでまた、あと200年は軽く大丈夫そうです。
わたしの代で修復を手がけることができることを、心からうれしくありがたく思います。
イエスキリストさまのお祝いに、涅槃図ってのも違和感ありすぎですが、
広い意味で、めでたいことです。とても印象的なプレゼントになりました。
毎年、常楽会(涅槃会)、すなわち2月15日前後には、本堂西側にお祀りします。
どうぞお参りください。