こ も れ び の 里

長崎県鹿町町、真言宗智山派、潮音院のブログです。平戸瀬戸を眼下に望む、人里離れた山寺です。

深江地区のお薬師堂へお参り。均整のとれた美しい御詠歌に聞き惚れる。

2016年02月17日 | 仏教

2月17日、深江地区にまつられるお薬師堂にお参りさせて頂きました。お堂に参じる前に、大正時代からまもられてきた路傍に建つ

馬頭観音(ばとう観音・めず観音)さまへお参り。この地域は古よりの産炭の町。たくさんの馬が飼育され、

馬たちは坑道から重い石炭を運び出す貴重な労働力でした。その貴重な馬を大切に養い、そして仕事の安全や事業の繁栄を願って、

この馬頭観音さまが祀られてきたのだと聞き及びます。よく見ると、観音さまの頭上には馬の顔も彫られてありました。菩薩の顔は三面なのに、

四面八臂という言い方をするのは、この馬の面も入れて数えるからなのでしょう。

この観音さまの光背の先っぽが欠けてしまって、セメントでもって補修してありますのは、戦時中、戦地へ出兵する兵隊さんが、

その欠片をお守り代わりに持って行かれたからなのだとか。何とも歴史を感じさせられる馬頭観音さまでした。

深江地区に祀られるお堂さんの本尊様は、薬師瑠璃光如来立像、でありました。このお堂をまもる皆様方とのおしゃべりに夢中で、

すっかりご本尊様のお姿を写真に納めることを失念してしまいました。笑 丁度10年前に、このお堂の本尊様をはじめ全部で3体の

仏像の修理をしました折、いろいろとお世話になった方々です。10年ぶりの再会にお話しも盛り上がり、大変楽しいひとときでした。

楽しく集って、笑いの絶えない皆様の日常こそ、お薬師様の御誓願や病気平癒の御利益そのものですね。元気で長生き!

みなさん、御詠歌の芳詠も見事でした。よくまとまったコーラスで、聞いていてたいへん心地良い御詠歌です。すばらしい!!

おいしいおやつのお接待を受け、心地良い寒風の中、深江地区御堂を後にしました。また、来年もお会いしましょう!!合掌

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