今年、50回目の法要を迎える「平戸田ノ浦弘法大師渡唐解纜顕彰法要」。記念の1つに、角塔婆を建立することになり、
先日、教区内ご住職(善福寺様、東漸寺様)の筆によってりっぱな卒塔婆が浄書されました。
卒塔婆建立の趣意は、熊本地震犠牲者各霊の菩提を弔うこと、そして、被災者各位の生活安穏、および被災地の復興です。
本日は、その角卒塔婆を平戸田ノ浦の聖地に建立するため、潮音院有志10名が早朝よりお寺に集合し、諸準備を整えて平戸へと出発。
傷や汚れが付かないようにトウバにサラシを巻き付け、大工棟梁の1.5トントラックに積載。発電機や自走草刈り機、諸道具は4トンのユニック車
に積載。颯爽と出発しました。
高さ4㍍の卒塔婆ですから、少なくても1㍍は埋め込む必要があります。掘っていくと大きな繰り石がたくさん出てきて、
予想以上に骨の折れる作業です。掘り進めていきますと、・・・なんと、
温泉が湧き出でて・・・なんてことはなく、水のしみ出す湿気の多い土中でした。
これは、卒塔婆建立にはあまりよろしくない条件です。急遽、卒塔婆に腐食剤をしっかり塗りつけ、かつ、ビニール袋を何重にもまいて、
水気で木材が腐らないように工夫を施してみました。
拝殿の周囲に、今回新調した五色幔幕を下げるために必要なアンカーを打ち込む作業をしていただきました。
コンクリート相手のアンカー打ち込み作業なので、思いのほかたいへんです。
コンクリートの中に混ざっている小石や鉄筋にドリルがあたってしまうと、なかなか穴が空きませんし、ドリルそのものも壊れてしまいます。
9カ所に打ち込む作業でしたが、2本もダメにしてしまいました。
そんな作業の一方では、草刈り除草の作業も並行して行いました。草刈りと言うよりも、正確には竹切り。
法要の日は、海上に浮かぶ遣唐使船にみたてた船上から、たくさんの千枚札が風になびきながら供養されます。
参拝のお客さん方が、そんなステキな様子を拝めるように、視界を遮る竹を伐採するのです。
新しい竹切り専用の刃をみなさんの持つ草刈り機に着けてもらったのですが、なかなかどうして、骨が折れます。
しかし、どうにかこうにか、美しい海と島が見渡せるようになりました。
さて、卒塔婆建立です。ユニックで吊り上げ慎重に移動。
卒塔婆を固定するために、根元に十字のステーを取り付けました。 水平と垂直を保ちつつ。
作業用に巻き付けていたサラシ布をほどいて、
見事に建立されました。
あとは、当日に厳修されるご本山の能化様によるお開眼供養を待つばかりです。
本日は、昨日までとはうって変わり、見事に良いお天気となりました。
暑い中での作業、ほんとにお疲れ様でした。そしてありがとうございました。
合掌