木漏れ日の雑木林

金剛山の西山麓で里山の保全活動を行っています。自称若者集団ですが、実態は?

もう一つの防寒仕様

2023年12月07日 05時04分43秒 | 耕作放棄地

例の百姓候補生氏だが、どうやら「春キャベツ」の植え込みの模様だ。何処からか苗を入手したらしく、1パック抱え込んできた。当然ながら植え込む段取りのようだが、畝の準備は出来てるらしく、凡そ60センチ間隔位で植え込んでいた。キャベツと言えばアブラナ科の代表選手みたいな存在、多くの害虫に狙われやすい野菜だ。現に子狸の「冬キャベツ」など骸骨状態、賞味できる部分を探さねばならないほどだ。幸いなことに季節は寒冷期、害虫の暗躍は極めて少ない。殺虫剤の使用など案ずることも無いだろう。彼も当然ながらそうした事情は勘定に入ってるかと思う。

作業状況を眺めていると、半円形の支柱を取り出し埋め込み始めた。どうやら防虫ネットを張るような雰囲気だ。これまでの彼は使用事例が無かったのだが・・・・・・・。尋ねてみると新規に調達した模様。以前レポートした「防虫忌避剤」の製造や使用例で懲りたらしい。ほぼ効果が無かった模様だ。従って防虫ネットに切り替えたのか、と思いきや、害虫対策では無さそうだ。上述のように冬場は害虫被害は少ない、ほとんど無視できる範囲かと。これまた聞き出すと温室代わりだとか。

つまり防虫ネットをビニールトンネルの代用として使用する腹づもりらしい。無論、ネットなので保温効果は少ない。風は吹き抜け、温度は外気温とそう変わらないだろう。彼に言わしむると、その程度が上々だそうな。必要以上の過保護はしない、但し多少の支援は行ってあげるとのスタンスらしい。どうやら発想法は子狸と似通っているようだ。

彼が入手したネットは長さが10メートル位、幅が1.3メート位だろうか。畝幅が60センチ~70センチ位だから十分なんだろう。支柱は6本用意したようで、洗濯ばさみで止め込んでいた。通常はこれで十分なのだが、ご丁寧に青竹で裾押さえを行い、要所は竹製の釘で更なる打ち込みを。アライグマが出現しても大丈夫な仕様のようだ。

完成形が最後の画像なんだが、簡易温室の出来上がりと言った趣だ。それにしても防虫ネットをビニールトンネルの代用品に仕上げるとは。これまた発想の転換だろう。主に夏場の使用品である防虫ネット、冬場でも活用の道はあるようだ。

 

 

 

 

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残し柿の風習

2023年12月06日 05時20分25秒 | 耕作放棄地

甘柿・渋柿それぞれあれど、12月に入っておおかたは収穫済みかと思われる。そうした中で、柿の実満載の樹が其処彼処に。一部でも収穫の兆しがあれば、その残りかと推測するが、さに非ずの模様だ。所有者に聞き取らねば真意は不明だが、大凡の見方では、野鳥たちへのプレゼントかと思われる。主に小型の野鳥が当事者だが、熟す頃を見計らっての食事場所であろう。今のところ余り姿は見えないが、ボチボチの饗宴かと思われる。実は我が家の庭先にも小型の柿の樹があり、ついばみに時折の訪問者が来訪する。主にヒヨドリだが、柿は好物のようだ。

村中でも結構柿の木が存在して、上述のように実が満載の事例も少なくない。画像は何れも師匠の畑だが、ご多分に漏れず柿の実が満載だ。甘か渋かは不明だが、皆目収穫されていない。先日もレポートしたように、師匠宅では庭先の渋柿すら収穫されていた。詰まるところ、必要分以上の実りがあって、画像の柿は野鳥たちへのお裾分けなんだろう。昔、何かの書物で拝見したが、果樹類は3等分するのが基本だとか。1/3は所有者の物、同じく1/3は飢えた旅人への提供物、残りの1/3は鳥獣達の食べ物、だとか。この論で行くと噂の熊達だが、里へ下りて来て柿の実を貪るのは当然の権利かと・・・・・・・なってきますね。素直に肯定し難いが、一面の真理もあるような気も。

師匠が其処まで洞察されての行動なのか、単に収穫が面倒なのか、真意は不明だが、まあ野鳥達にとって福音である事は否めないでしょう。間もなく熟し始める頃、宴の広場が発生するでしょう。

有り難いことに、当地には熊の存在は見られず、秋田県のように人との遭遇は存在し無いとも。紀伊半島の山中にはツキノワグマの存在があるようですが、当地にまでは遠征し難いでしょう。当事者は概ね野鳥や小型の動物たち、人間達との接触事故は無さそうです。残された柿の実は鳥獣達の物、そう結論づけて間違いは無さそうですね。安心して「残し柿の光景」を楽しんで過ごそうかと。

 

 

 

 

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お手軽な防寒を

2023年12月05日 05時13分46秒 | 耕作放棄地

師走の候、どうやら真冬に入った模様だ。野菜達も寒さに強いとは言え、限度がある。多少は防寒装備をも・・・・・と老婆心ながらの心配も。無論、「冬野菜」にしろ「冬越しの野菜」にしろ、一定の耐寒能力は備わっている。従って、彼らの免疫的な耐寒能力を尊重しつつ多少の支援を、と考えたのだ。資材の現地調達という原則に則り、専ら使用するのは籾殻だ。籾すり場から無料で頂戴してきた資材、未だかなりを積み上げている。この籾殻で根回りをカバーし、寒波への防壁としたいのだ。

<春キャベツ>

現在畑にある物で必要と思えるものは、キャベツ、エンドウ、タマネギ、ソラマメ、・・・・・といった野菜達だろうか。注意するのは過保護とならない事、要は自ら持っている免疫力を基本とし、多少のアシストを行う程度に留めたい。従って籾殻も厚盛りとはせず、せいぜい数センチ程度の隔壁で止め置きたい。耐寒能力が多少高まってくれれば十分かなと。

<キャベツ畑>

籾殻をバケツに移し替え、ひしゃくを使って散布していく。根の回りに丸く円を書くように散布するのだが、コツが必要なようだ。子狸は不器用でうまく円にならず、どうかすると葉や茎に被さってしまう。光合成の邪魔になるので、揺すってずり落とすのだが、二度手間となってしまいがちだ。単純な作業だが、個々人の器用さが一目瞭然のようで、何とも気恥ずかしい。

<タマネギ畑>

上述の野菜達だが、不器用ながら全面的に散布してみた、多少まだらっ気はあるが、まあ良しとしましょう。年内はともかくとして、大寒の頃は当地もかなり冷え込む。大阪湾からの西風が強く、体感温度も相当下がってくる。防寒仕様の手助けが、野菜達にとって多少なりとも支援になってくれることを願っている。

<ソラマメ畑>

そうそう大御所や長老達はネットによるカバーを試みだした。温室効果とは言えないが、無しの状態よりも耐寒能力は高まるだろう。ネットは本来防虫用だが、異なった使い道でも役に立ってくれれば有意義かも。発想の転換のようです。

<エンドウ畑>

 

 

 

 

 

 

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モグラ塚

2023年12月04日 05時24分15秒 | 耕作放棄地

農作業の妨害者は様々あれど、大半は地上からの攻撃である。害獣然り、害鳥も叉、当然ながら害中達は地上派だ。しかしながら潜水艦よろしく地下から攻撃する手合いも存在する。モグラや野ネズミ達だ。モグラが野菜類を食害する事は無いが、トンネルを掘りまくるので野菜の根が枯れてしまう。いわば間接的な妨害者とも言える。しかもやっかいなことに、モグラが掘ったトンネルをネズミが再利用する。ネズミに取ったら地下の高速道みたいで、快適そのものだろう。攻撃対象は、主として根菜類だ。

モグラの発見はかなり困難だ。地下活動の故、目視は出来ない。微かな兆候がほっこり出来る「土まんじゅう」、つまり「モグラ塚」と呼ばれる残土の捨て場だ。モグラは掘った土を一箇所に纏めて土山を作る習性がある。進路に従って次々と作っていくので、モグラ塚で一定の行動範囲は把握できる。多くは畦道だが、中には耕地の中央部に作られる事も。そうした事例では進行方向を予測して、トンネルを破壊しなければならない。栽培物との兼ね合いがあって難しい判断だが。

小雨交じりの本日、ふとした弾みで眺めてたら畦道に土まんじゅうが。画像でご覧戴きたいが、畦道に順番に並んでいる。今のところ畦道のみで耕地には入り込んで無い。時間の問題かも知れないが、早々にトンネルをつぶす必要があるだろう。

モグラは肉食性、主たる食べものはミミズだ。野菜類を食害することはまず無い。但し、上述のように野菜の根を妨害し死滅させる可能性は高い。発見次第、早めの対策が必要だろう。

人によってはペットポトルを加工して風車を作り、地下に振動を与えてモグラを退散させる手法を取る方も。師匠も作って配置しておられたが、モグラ塚の構築がほぼ見られ無いところを見ると、一定の効果は存在するのかも知れない。

 

 

 

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寒冷期の森の作業

2023年12月03日 05時15分11秒 | 森の果樹園

今月は3日と17日とが「森の作業日」である。季節は冬の始まり、寒冷期の作業となってくるのだ。この時期、要注意なのが冷え込み、曳いては低体温症の可能性である。作業どころでは無い事態も予想され、焚き火の必要性が高まってくる。まずもって火を起こし、体を温める必要性があるのだ。要するにウォーミングアップという奴だろう。斯くして森に入ると「火起こし」から始まってくる。

幸いにして素材はふんだんに存在する。倒木や落下した小枝或いは伐採した雑木など、燃やすには事欠かない。問題は延焼の危険性だろうか。基より承知の上で、防火水槽やバケツ類等は側に控えさせている。一旦燃え上がったら手が着けられないのだ。用心に用心を重ねた上での焚き火、何とも暖かい。身も心も温まってから作業開始だ。

チームリーダーからは指令が飛んでいた。今月の作業予定は、「草刈り+柵の修繕+ゆず取り」、だぞと。草刈りは何時もの如く、柵の修繕だが多分イノシシの侵入防御柵のことだろう。実は隣地が竹林で手が入らぬのでヤブと化している、俗に言う竹藪だ。ここから我々の管轄するタケノコ畑へと連中が侵入してくるのだ。柵の構築で防御を図っているのだが、損壊されること甚だし・・・・・と言った案配。ゆず取りは何時もの収穫作業、皆のお楽しみでもある。ゆずは本数はそう多くは無いが、沢山の実りをもたらしてくれる。ゆず風呂とまではいかないが、調味料としての使用には問題無しの状況。

作業の中心は「柵の修繕」だろう。竹を伐採し、組み合わせて防御壁を作っているのだが、何せ悪知惠の働くイノシシのこと、体当たりしてぶち壊してしまう。その都度修理を重ねるのだが、今月は大規模修繕となった次第だと思える。竹は自然物、経年劣化での腐敗も考えられる。要するに数年ごとに大規模な手入れが欠かせないのだ。今、熊の出没が問題となっているが、当地付近には幸いなことに熊の出没例は無い。最強の相手はやはりイノシシだろう。

お楽しみはゆず取り、収穫の喜びでもある。但し、ゆずはご存じのようにトゲが激しい果樹木だ。収穫には工夫が必要で、多くは高枝鋏での収穫となる。樹高が高いので、見上げた格好での収穫は難易度が高い。しかも1個づつの収穫、手間暇の掛かること。

朝夕はメッキリと冷え込みがきつくなりました。森での作業も大変かと思いますが、焚き火で暖を取り、事故の無きよう留意されて作業を楽しんで戴ければと願ってます。

 

 

 

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