平安宮朝堂院昌福堂跡
朝堂院は八省院とも呼ばれ、国家の政治や儀式を執り行う中枢の場であり、現在の国会議事堂に相当する施設である。
昌福堂は、平安宮朝堂院の12堂の1つで東側北端の最上位に位置する。規模は、7間2間の南北棟で、
東・西各3ヶ所に階段があり、建物内には太政大臣や左大臣・右大臣の座が設けられていた。
2007年に当敷地で行われた発掘調査では、昌福堂跡の北辺基壇最下段を構成していた凝灰岩の延石4石が
東西に約3m残存していたことから、ここが昌福堂の北端に位置することが判明した。
検出された延石はこの下に保存されている。
この調査結果を古地図とあわせて検討した結果、昌福堂は南北33m、東西18m規模の建物であることが判明した。
『源氏物語』では、光源氏は33歳で太政大臣になっているので(「少女・おとめ」)、
儀式などの際にはこの昌福堂に坐していたことになる。平成20年3月 京都市
源氏物語ゆかりの地 ⇒ 源氏物語の遺跡 40ヶ所