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薬剤師志望者に読んでほしい本 薬師寺ロミの推理処方箋 平野俊彦著

2024-04-03 07:43:09 | 日記

著者は、東京薬科大学名誉教授の

平野俊彦氏です。

研究職畑の方ですが、

ミステリを2016年から愛読され、

この本を書かれています。

 

実に現場のことをよく理解されていますので、

ぜひ薬剤師志望者には読んでいただきたい

薬剤師業務に関する、ミステリ1冊です。

 

主人公は、ストレートで薬剤師資格を

取得し、成都調剤薬局に勤務する

2年目の薬師寺ロミです。

情熱と深い専門知識で今日も窓口の患者を救う!

少しおせっかいで、ちょっぴり短気な薬剤師。

地域医療に根差した調剤薬局の役割を認識しつつも、

難病治療の研究に携わりたいと願っている。

処方せんから患者をプロファイリングする

薬剤師の活躍を描いた、新たなお仕事小説!

 

ロミは中々曲者ぞろいの職場で働いています。

同僚には、薬剤師試験を3回目で、

合格した薬剤師もいます。

「え、3回目?」

と、薬剤師試験を知らない方は驚かれると思いますが、

薬剤師国家試験は、合格率が70%台と言う、

決して高いとは言えない国家資格なのです。

※もっと低い合格率の国家資格はあります

ロミは就職して2年目ですが、

大学に行った時、教授から、

「今は大学や家で毎日6.7時間

勉強をしないと合格できない」

と言われて、驚いています。

たった数年で試験そのものの難易度が

上がっていることを物語っています。

また、一方で薬剤師不足も

書かれています。

 

こちらにも以前書きましたが、

かまいたちが某番組で、

薬剤師は医師に言われて薬を詰めるだけ、

と放送していましたが、

一般人はその程度の認識で、

実習生さえ、薬剤師を愚弄する態度を

この本でする場面があります。

それは、医師には敵わないという

コンプレックスの現れでもあります。

 

また、私は、薬の卸で働いていますが、

薬剤師をなぜ職場で「先生」と

呼ぶのか?ずっと疑問でした。

実習先で、薬大生が

薬剤師を呼ぶように大学が

指導するので、もしかしたら、

ここからきているのかもしれないと思いました。

 

患者さんや実習生など、

様々な出来事や

また薬のトリビアもあり、

これから薬学部を目指す人は、

実習でやることなど詳細に書かれてあるので、

非常に参考になると思います。

また、単純に、

「面白いなあ」

と思った1冊です。

薬学部を目指すなど関係なく、

知識があれば、色々なことが防げると

思い、感嘆いたしました。

 

ぜひドラマ化して欲しいです。

皆さん、ぜひ読んでみてください。

 

 

 

 

 



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