一月二十日
のどかなる天気なり。
今日は一位様のご容体がかなりお悪いご様子なのでご機嫌伺いの謁見有りとの廻状がきたので出かける用意をしていたら、岸恪助が廻状を持って来た。
仰せられることあり登城すべしとのこと。廻状を岩橋に回し主人は直ちに出かけた。
浅橘がきて出がけなれど酒一つだす。肴は残り物。
眼鏡屋がきて古いのを下取りに出し一歩二百文で買い換えた。
千太郎に襖の切りはめを頼む。
一位様、お加減が悪かったところご養生が叶わず、今晩の寅の刻にご逝去遊ばされた。ご法号は舜恭院様と申し立て奉る。
田中九右衛門は百か日のこと。