「切らずに治す脳卒中」日本脳神経血管内治療学会前々会長ブログ
第31回日本脳神経血管内治学会学術総会会長のブログ
会期:2015年11月19日~21日(無事終了しました)




2015.2.7の続きです、写真は2014年春に新築移転した新香川県立中央病院です、きれいでいかにも機能的な新病院という外観ですね。

「香川脳神経カンファレンス」終了後、高松市内で先輩方と会食の最後の締めのうどんを食していたところで、香川県立中央病院に脳卒中の急患が入ったとの一報が来ました。
香川県立中央病院はその名前から容易に想像がつくように、長年に渡って香川県内の医療の中心的役割を果たしてる基幹病院です。
脳卒中診療に関しても、通常の日常診療に加えて、昼夜を問わず緊急で多くの患者さんを受け入れて最新治療を行っている忙しい病院です。
私自身も1996年にこの病院で1年間、大変忙しく、かつ濃厚な時期を過ごした思い出の深い病院です。
その後も、治療困難な症例があればご依頼を受けて、岡山から瀬戸大橋を渡って血管内治療の出張手術に来ていました。
しかし、最近はその頻度も減り、新病院になってからは、病院にお邪魔したことはありませんでした。

そこで、これは良い機会と、患者さんの状態を見に行くという河内部長にお伴して、真夜中の新病院に向かいました。脳卒中センターに到着すると、クモ膜下出血を起こした破裂動脈瘤の患者さんに脳血管内治療(コイル塞栓術)がスタートするところでした。てきぱきと働く医療スタッフ、そして治療の中心に私の後輩である勝間田篤医師がいました。
彼が、香川県立中央病院に赴任して数年、着実に腕を上げて、もはや私が海を越えて治療に来る必要がなくなったと言うわけです。
この日も日中に緊急でコイル塞栓術を1件無事に終えて、講演会に参加した後にまた病院に呼ばれて、急患に対応していました。
久々に、弟子である勝間田先生の治療の片鱗を見て、私は安心してホテルへの帰路につきました。
(真夜中でもう眠かったので、最後までお付き合いできずに帰った、という説もあります)

翌朝、治療がうまく行ったとの報告を受けて、私はすがすがしい気持ちで高松をあとに、岡山に帰ってきました。
最新治療として自分が研鑽してきた脳神経血管内治療が普及し、後輩達がさらに良い成績をあげてくれているのを目にすることは本当に嬉しいものです。

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