「切らずに治す脳卒中」日本脳神経血管内治療学会前々会長ブログ
第31回日本脳神経血管内治学会学術総会会長のブログ
会期:2015年11月19日~21日(無事終了しました)




日曜日は、懇意にさせていただいている日本画家の森山知己先生の個展にお邪魔してきました。
森山先生は日本画家なのですが、科学的な探求心が素晴らしく、またお話も上手で、各地で開かれる講演会も盛況です。
先生は伝統的な日本画を、科学的に、そして一般人にもやさしく理解できるよう、色々な普及活動に努められています。

2012年には尾形光琳の「紅白梅図屏風」を当時(江戸時代)の技法を研究した上で再現され、その制作の模様をNHKが特集して、大きな話題となりました。
金箔をバックに、中央を黒銀の”川”がうねり、脇を梅が固める構図の「紅白梅図屏風」を見られた方もいらっしゃると思いますが、長らくその黒銀の部分をどのように描いたのか謎に包まれていたものを、科学的な根拠と推測から、先生が当時の技法そのままに再現されたのです。
http://plus.harenet.ne.jp/~tomoki/index.html

先生は”琳派”の再現に満足することなく、次の制作に取り組まれました。
それは、墨を使った作品で、一昨年には私も先生のアトリエにお邪魔して、ちょっとだけいたずら書きをさせていただいたりもしました。
そのような中で、私の専門である脳や脳の血管を先生にデザインしていただく企画を、厚かましくもお願いしてみました。これはまったく私の遊び心からのお願いでしたが、好奇心が旺盛な先生はすぐに快くお引き受けくださいました。そして、お忙しい中を岡大病院まで実際の手術を見学に来ていただき、この度完成したものをご披露くださいました。
いかがでしょうか?プロが見れば脳の血管と一目瞭然ですが、歌舞伎の隈取(くまどり)のようにも見える秀逸のデザインです。


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