会津若松からは頂上の雲が消えて全容を表す会津磐梯山を眺めつつ喜多方を通り過ぎて熱塩からは山道に入り、新緑が深まってきた大峠越えをして米沢に、その米沢も市街を避けて通過するだけであった。我々は毎年のように来ているから別にいいけれど、喜多方も米沢も素通りするのは惜しい町だと思うのだが。このツアーは六魂祭に加えて八重の桜を前面に掲げて客を集めたもんだから大河ドラマ館なんぞを見物することになっていたが、喜多方か米沢のどちらかに立寄ることも考えたらもっと喜ばれたんじゃないかな。
会津磐梯山と右手に慈母観音像が
大峠越えの道筋は緑いっぱい
自生の藤の花が真っ盛り
米沢を素通りしてから蔵王温泉の宿までの道筋で、一ヶ所だけの立寄り場所となっていたのがこれも我々は何回も来たことがある高畠ワイナリーで、ここは収穫祭の時ならいいけどこの時期では何にもないのにねぇ、もう少し遅い時期ならバラの花が迎えてくれたかも。ワイナリーの中も醸造の時期じゃないから説明といっても実物なしの話だけ、我々はもう聞き知っているから試飲できる場所に先回りして飲み始めちゃうことに。試飲できるのは甘いワインが多くてこれはあまり飲まれないためなのか、辛口は赤白2種類ずつだけとは寂しいじゃありませんか、収穫祭で有料で飲んでこのワイナリーの本格派ワインと思ったメルロは試飲なし、本当はそちらを飲ませたらもっと売れるんじゃないかと、でも格安バスツアー客では買うヤツはいないか。
ここの売店ではワイン以外に高畠ファームの商品などの美味しいものも置いているので、買ってもいいかなというものがいくつかはあるが、お土産屋という雰囲気じゃないから皆さんのお買上げはイマイチだったような、でも今回のツアーでは高速のSAやPA以外で買物できる場所はここだけだったというのは珍しいことであった。
高畠ワイナリー
ワイナリー正面
地下の貯蔵庫
試飲会場と売場
第一日目の日程はこれでオシマイ、R13を北上して南陽から上山、そして山形市に入って間もなくで右折して蔵王温泉に山道を登って行くことに。ここまでとにかく交通状況が順調でこのままなら宿には5時前には到着できる、こんなに早ければ20分ぐらいでもこの蔵王入口のR13沿いにあった山形観光物産館に寄ってくれればよかったのにねぇ、添乗員さんは新米で気が利かないですな。
ビニル掛けは南陽付近のブドウ畑
蔵王温泉に登る道から上山方面を
宿は蔵王温泉の中心部に入る手前にポツンと単独で建つ松金屋アネックスというホテル、今回の六魂祭見物ツアーは日帰りもあったようだが各地から一泊でという団体客も多かったようだから、この旅行社でも各地からのバスが出ていて、どれも蔵王宿泊でいくつかの宿に分かれたとか、はたしてこのホテルは当りだったろうかと、旅行社も宿のランクは同じようなところにしてはいるだろうけどこちらの好みに合うかということがあるからね。
ホテル松金屋アネックス
宿泊した東館
この宿は東西の棟に分かれているが団体ツアー客は新しくて大きいほうの東館3階建て(冒頭写真も東館正面入口を)のほう、あとで温泉浴室がある西館に行ってみてこの宿はかなりの老舗だったみたいだと、西館はリニューアルしているが古い建物も残したような造りだと気づいた。そして設えでは和を意識した備品や飾り置物などが各所にあったり、置き照明や花活けなどのセンスもいい、さらに押絵や骨董風のものまでの収集展示室があったりと、女房とこういうのはいいんじゃないと。それとロビーなどの本棚にはズラリと本が並び、その中には郷土誌関連のものがいくつかというのは先代主人なのか蔵王温泉の研究をしていたらしい、さらに客室階にある雑誌などは部屋で読んでもいいというのは滞在客へのサービスにもいいですな。
ピアノ上に折り紙があって教えるとか 各所に本が
大浴場手前にも休憩ロビーが
大浴場休憩ロビーにはこけし展示や押絵室というものが
押絵室の展示の一部
客室階にも雑誌や本が