この冬の世田谷ボロ市の初日となる12月15日にまたもや出陣してきた。寒空が当たり前のこのボロ市なのにこの日は小春日和の暖かさに恵まれ、平日の木曜日であったが人出が多くて到着した10時半には人人人の波を為していて、歩くのも大変なら更にお目当ての店を見るのは一苦労ということに、今回はいつもより時間が掛かって午後3時までの4時間半を飯抜きで歩き回ることとなった。
430年を超える歴史があるというこの市は、50年ぐらい前を知る人が話しているのを今回途中で聞いたら、当時は名前通りでボロを扱う近在からの出店にちょっとだけ毛が生えた程度だったと、それが今は何でも有りのこんな賑やかさに驚いているとも。それにここ数年は他県からの観光バスによる観光客も詰め掛けるようになって、まさにシッチャカメッチャカの混雑を呈すようになってきて、これに小学生の校外学習なんてものも加わってなんていうのはそれは危険じゃないかと心配しゃうぞな。
もう身の回りを整理していかなけりゃいけない齢なんだから何も買うなと女房に釘を刺されてはいるものの、買うとしたら植木市ゾーンで山野草の苗ぐらいならのつもりで、でもこういう何でも有りの大きな市を冷やかして見て回るのはそれだけでも楽しいもので、露天の食べ物は食べない主義なので昼抜きになっても一向に構わないのですよ。
もう何年も来ているので、同じ業者は毎年同じ場所に出店しているから覗くところは凡そ決まっていて、その分は要領よく回れるはずなのだが、この日は人混みをかき分けて前に出るまでに苦労してしまい、いつもなら帰る前にちょっとばかり気になったところだけ再度駆け足でということにしていたのだが、この日は一方通行しただけでオシマイということに、まぁ女房に叱られないように買わないぞということもあったけどね。
世田谷駅から続く道路沿いに空地が広がっていて食べものテント中心に拡大していた
世田谷駅で降りて最初は世田谷通りに直行する道を漁り、そのあとはメインのボロ市通を本部の手前まで進み、そこでまた直行する骨董屋が並ぶ路地を往復、そのままメイン通りを横切って反対側の路地を歩いて本部裏手の代官餅に並ぶ行列をやり過ごして植木ゾーンにと、ここまでで半分以上を探索したことになるのだが暖かくて汗までかいてしまった。
世田谷通から入る道筋
メインのボロ市通
骨董屋が集中する路地
上の路地にもは他にもいろいろ混じってはいる
代官餅には三重の列が
植木ゾーンの一部
またメイン通りに戻れば正面が代官屋敷となり、この中央部分は地元PTAやチャリティ販売などに種々雑多な店が並ぶ。ここから先は世田谷通りにまた合流するまでは僕が覗くのは数か所だけで、かなりハカがいくことになる。
茅葺風の神棚も
メジロの餌付台とか、こんなものも
世田谷通りに出てからもその先に第二会場となる脇道があって、こちらは出店数が少なくはなるものの中国や東南アジアの骨董や雑貨などから鋳物専門などというユニークな店も混じっていて、一応は見ておきたいと一回り。
第二会場側
毎年出ている鋳物の店、鉄瓶の蓋やつるだけなどもある この自在鉤も鋳物の凝ったデザイン
こういう市では古着リメイクの服を着用されるご婦人方はよく見かけるが、今回は洋服の上に着物を羽織ったオヤジや鳶の親方気取りで刺子袢纏の裏を見せて着込んだジジイ連中が居たりと、これだと僕も町人の法被ぐらい着て行ってもいいかもと、しかし以前のモン・サン・ミッシェル旅行みたいに外国ならオシャレ気分になるけど国内では気恥ずかしくないのかと思うけどね。
着物を羽織ったオヤジ、手前は前掛けリメイクのリュック
もしかして鳶の親方連中?
かくて帰り道ではスーパーでおにぎりだけ買って晩飯までのつなぎに、時間は掛かったのにこの日の歩数はあまり伸びずで、帰ってから見た歩数計は11000歩強となっていた。それで買ったものは合計で1000円だけ、このくらいのささやかさなら許して頂戴ねと、その中身はあとで。
年が変って1月の15、16日にもこのボロ市は開催される、その15日は日曜日だからさぞや混雑するだろうけどまたも出陣しようかな。