先日も月一回だけ買いに行く川崎のコストコで安ワインを仕入れてきた。これまでにも飲んで気に入っているものを中心にしてのチョイス、でも今回はコストコブランドの初めて見るワインがあったのとムートンが手掛けたという普及品ワインが割引クーポン付だったので、どんなものかと新たに買ってきた。
今回買ってきたのはクラブ・プリヴァーダ、ポルタ /カルメネール、ユーステンバーグ/ カベルネ・ソーヴィニヨン、アルトスール/ マルベック、カークランド・シグネチャー /メンドーザ・アルゼンチナ/マルベック、ムートン・カデ/ルージュの6種類(冒頭写真)で、最後の二つが今回初めて買ったワイン。コストコでは同じワインでもその時々の仕入値段が変るからか販売価格も微妙に違っているから、安い時に沢山買っておくようにするのが利口で、安目だったものほど多めに買込む。我家は北側の日当たりの悪いコンクリート壁の部屋に置いておけば、夏場でも涼しいから保存が利くからね、といってもすぐに飲んでしまうけど。
まずは一番高かったのがボルドーのムートン・カデ/ルージュで、1268円が260円割引クーポン付なので1008円ということになる。あの五大シャトーのシャトー・ムートン・ロートシルトが手掛けるワインということで、それがこんなに安いの?と、これで片鱗でもあったらと期待しつつ飲んでみた。あまりに暑かったのでちょっとだけ冷やしてから飲んだのだが、最初の一杯目はかなり堅い感じで広がらない。これはもっと戻してからゆっくりと飲まないとと、グラスに次いでしばらく置いてから飲むようにしたら、ボトル半分ぐらいからは味と香りは増してきた。それでも典型的なボルドーの普及品の味からそんなに優れているとは思えない。僕は個性が主張する味や樽熟成感が好みだから、こういう銘醸地のものは値段以上に優れるものはまず無いなと再認識することとなった。安ワインならテンプラニーニョ、カルメネール、マルベックなどを選んだ方が当りが多いような気がする。
コストコブランドのカークランド・シグネチャーのワインはアルゼンチンのマルベック、マルベックはアルゼンチンで生産が多い種類で今回も買ったアストゥール/マルベックも僕は好きな味だから、これがコストコブランドを敢えて名乗るのなら自信があるのだろうと、これも大いに期待して。アルゼンチンでは何を食べる?というのは牛のどの肉をどう食べるのかということで、肉ばかり食べているから身体の酸性化を防ぐためにも特別に渋いワインが好んで飲まれるようになったと本で読んだことがある。それでタンニンが多いマルベックが主流になったということだろうが、最近は只々渋いだけから輸出を意識して風味がある仕上りへと醸造技術も良くなって安旨ワインが生まれてきている。ということを予備知識としてこれを飲んだら、アレ?っというぐらい品があるというか大人し過ぎるぐらいのワインとなっているではないか。これは女性には好まれるでしょうな、でも酒豪の僕はもっとタンニンのボリュームが感じられるのが好みだ。値段が698円とアストゥールの588円と比較してどうだろうか、値段と味わいの評価には個人差があるからねぇ、でもこういう書き方をすれば僕の判定はどちらか分かりますよね。
今回飲んでみて以前より好ましく感じたものがポルタ/カルメネール、カルメネールはチリの品種でカベルネ・ソーヴィニヨンより柔らか味があるがメルロよりは熟した味わいがあって悪くは無いと思っていたが、今回飲んだときの温度がやや高めだったからか熟成感がこの前より豊潤で、値段も488円と前回より易かったから、次回も同じ値段だったらケース買いしちゃおうかと思っている。
コストコも何らかの評価によって値段を付けてはいると思うが、味の好みは個人個人で千差万別だから自分の好みで判断して安旨ワインを選べばいい、いずれにしてもコストコの安ワインは侮れないぞ。