我々はこういう日帰りの旅でも道中に温泉があれば立寄っちゃおうというのが常だから、この日は前々から氏家方面なら喜連川温泉、鴻巣方面なら百観音温泉と考えていたので、久喜まで来てもう近いはずの百観音温泉の場所をナビで調べたら、なんともうすぐ先にあると分かったので、それなら温泉に入ってから鴻巣に向かうことにと急遽決める。
旧鷲宮にある百観音温泉は幹線道路から入ってすぐのこんな場所にというところにあって、ちょうどここも10周年ということだが外観や中の内装ではもっと古い感じの街場の銭湯に毛が生えた程度のこじんまりした施設だ。しかし地下1500mから湧出という泉質はナトリウム塩化物強塩泉で、泉温57℃、PH7.9、蒸発残留物19.13g/kg、成分総計18.51g/kgとなっていて、もう一つの温泉名には高張性弱アルカリ性高温泉とあるように体液より濃い塩の湯で、珍しいぐらいの本格温泉が埼玉の都市部にあるのには脅かされた。室内には湯温が高低二つの浴槽とサウナ、外にも温度差のある浴槽の先には新しい大きな露天風呂もあって、片方には打たせ湯もう一方には寝湯がというように風呂は充実している。しかし休憩スペースが狭いから一日をゆっくりという温泉ではなさそう、いつも風呂だけでサヨウナラの僕達向きで、これなら3時間より短時間でもっと安い料金設定をしてくれたら更に嬉しいんだけど。
建物は銭湯よりはやや大きいぐらいの温泉施設
いつもより早めに切り上げたが、温泉を出たのはもう午後3時になってしまって、鴻巣のびっくりひな祭りを見たら帰らないといけない時間となってしまって、できたら岩槻もというスケベ根性があったんだけれどそちらは諦めましょうとなる。加須を抜けて鴻巣のメイン会場の市役所には駐車場がフリーであって、すぐに停めることが出来てロビーに展示されたピラミッド段飾りの見物に行く。冒頭写真は鴻巣びっくりひな祭りのPRチラシである。
鴻巣市役所
平日で役所は業務中ではあるが人形の街ということで市主催で始まった催しらしいから無礼講となっていて、皆さんは役所に用事で来た住民や職員には構わずに見物に詰めかけておられる。ピラミッド雛段は四方からと吹抜けの2Fからも眺められ、ほかには正面階段や玄関入口風除け室の上などにも寄贈されたお雛様が所狭しと飾られてもいる。確かに高さ7mで31段の大ピラミッド状雛段に飾られた豪華さにはホホーと、何でもここ数年毎に毎年1段ずつ増やしているそうだが、もう少しで天井に達するからここら辺で打ち止めですかね。ほかには等身大という享保雛があって、こんなに大きいのは初めて見た。
ピラミッド段飾りの一つの面を
ピラミッド段飾りをやや斜めから
ピラミッド段飾りを2Fから、左右にも雛飾りが
ロビー階段にも雛段飾りが
江戸時代ならこの位の体型でもありかなという雛飾り
鴻巣は雛人形以外に郷土玩具の製作も盛んということで、役所の事務スペース入口に鴻巣の赤物なる練物の人形が飾られていて、こちらは微笑ましくて懐かしいもの、できれば並べられた干支ものだけでなく雛人形も作って売りだしたらどうでしょうかね。
桐粉で作った赤物
こちらのひな祭りは第二会場ともう二ヶ所の展示施設があるということだが、もう遅いからと駅隣接の第二会場エルミこうのすショッピングモールだけ見てから帰ろうということに。こちらは1時間無料の駐車場を利用してササッと見ておくことに、やはり市役所のデカイ雛段飾りを見た後では規模は数分の一とささやかなものですぐ見終わって、最後は1Fのスーパーで帰リ着くまでのつなぎにおにぎりを買っておいて本日の観光雛めぐりは終了。
エルミこうのすの1Fの展示はややスケールが小さい
帰りはさいたまから首都高に乗って美女木から都心部経由で荏原出口にというコースをナビに従って、このさいたまからのルートは初めて走ったが渋滞とは反対方向となっていて、一部で混んだものの思ったよりスンナリと、夕刻6時半には我家に帰還。買ってきたものを温めただけでの晩飯ではあったが、このくらいの時間で帰ってこれたら楽なもんだね。