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本格的な本漆を使う金継は非常に手間と時間が掛かるので、僕ができるのはエポキシを使った簡易なやり方の金継で、漆も熱帯のウルシ科の植物のものでかぶれないのがいい、金粉の代わりに金箔の屑物を使うことで安上がりにもなっていて、何よりも中二日ほどエポキシの硬化を待つだけで速成でやれるからお手軽なのです。
冒頭写真はこの金継に使った材料と道具類、材料としては主要材料のほかにこのウルシの薄め液でもあり最後に道具を洗うためにも使う揮発剤が加わり、道具では紙やすりはエポキシの仕上げのため、ウルシ塗りの筆は当然として、そこに金箔を貼り付ける作業に綿棒が意外と役に立つのです。
第一日目はエポキシで欠けを埋めて、冬場なので二日ほどエポキシの硬化を待って、紙ヤスリ掛けして成型仕上げすれば、この特製ウルシで金箔を貼り付けて、僕は二、三層ぐらいに貼り付けて抑えるが、硬化は速いので固まってきたところではみ出したところだけをキレイにしてやれば出来上がり、このくらいのものなら二日作業のそれぞれ1時間ほどで完成しますよ。仕上がりがまだ気に入らなければまた1日ぐらいおいて、ペーパー掛けして、もう一度金箔を貼ることもありますが。
素人仕事なのでソコソコの仕上げしかできないが、欠けたままよりはいいだろうということで、手間もコストもそんなにはかけていないからこんなもので良しとしときましょうと、妥協の産物ではありますが。