本当は９月の最終土曜日は鴨川の棚田倶楽部の稲刈りの予定で、超老人を一日中残しての外出となるからヘルパーさんを頼んでいて、それが直前になって一週間延期という知らせが入って、ヘルパーさんを断るわけにはいかないからと、急遽水戸方面に出掛けることに、というのも女房の昔からの友人の娘さんの曽谷朝絵展が水戸芸術館で開催(冒頭写真はそのパンフレット)の案内状を貰っていて、会期中に行ければという話になっていたものだから。
昔は茨城には奥久慈をメインに年に一回は一泊での旅行をしていたものだが、最近はご無沙汰で久しぶりで日帰りではあったが常陸への旅をすることとなった。朝は７時に家を出て首都高から常磐道に、以前よりも往きの箱崎辺りは混まなくなって結構順調に走れて、水戸芸術案には９時半の開館直前にた地下駐車場に車を入れる。
水戸芸術館
捩れて伸びるタワー
入口前に曽谷朝絵展の看板が
カフェの窓などにも野外作品が
水戸芸術館ホールのパイプオルガン
曽谷朝絵展「宙色」の会場入口前のホールには壁のＴＶ画面に、これまでの彼女の作品の紹介が流されていて、一部はこのあとの展示室で見た絵も含まれていた。入場料を払おうとチケット売場に行ったら６５歳以上は無料だそうで、茨城県はどこの美術館も料金が安い上にさらに無料とはエライもんだと、これには素直に喜んじゃう。
TV画面で
階段を登ってまず最初の展示室はこれまでの油絵が中心でバスタブがテーマの作品が並ぶ。そのあと貰ったパンフレットを見ないで右手の通路と思ったほうに進んだら、会場内にいた係員に教えられて小さな幕の入口に案内され、ここには思いがけない仕掛けがあったんですね、動く映像が絵画となるという部屋があるのには驚いたな、こういう趣向は初めてだ。光を追求するとこういうところまで行きつくんでしょうかね。
そのあとは先ほどの動きの一瞬をとらえたというような空間を使った色彩の立体作品の部屋があって、インスタレーションいう表現形式というんだとか、これは数年前の資生堂での展示でも見たものであるが、僕は油絵の淡い色彩よりもこういう強い色が混じった表現の方が好き。こういう感じの絵は次の長い廊下を使った展示スペースに紙にアクリルで描いたものが多くあって、これらはかなりが最近の作品みたい、その中には小作品でもいいなぁという絵もあったが、写真撮影は油絵やこれらは不可ということで写せなかったけど。
こちら描いていますね
インスタレーションの部屋はもう一つあって、こちらは床の色彩図形は切り抜いた薄いフィルムパネルを置いてあるだけで触ると動くから気を付けて歩くようにと、はてこれは時に作者が配置換えするためにこうしたものか、もしそうだとしたら常時動く映像の最初の部屋と先ほどのインスタレーションの部屋との中間を狙っているのか、何とも面白いじゃないですか。そういう部材というか図形をよく見たら、それぞれ一つずつ作者が色付けしているのが分かりました、それも一個の図形の中にいろいろな色を使っていて、それらをこれだけの広い立体空間に色彩感覚のバランスを考えて配置していく作業はエネルギッシュでもあるな。こういう作品はこの展示会だけで、あとは撤去されるというのは惜しいような気がするが、さきほどのＴＶ映像であったように映像では残されることになっているのでしょう。
床のパネルにはこんな多色のものも
展示室の最期を出た場所の大き目の窓ガラスにも色フィルムを貼ったような絵が現れて、最初に見たカフェのガラスの絵はここから連なっていってるんですね。
窓ガラスにも
なかなか盛りだくさんの作品だあったが約１時間ほどで曽谷朝江絵展をみたあとは、まだ昼間ではまだかなり時間があるからと、奥久慈方面まで久しぶりに足を延ばしてみようということとなった。
トータル
