土曜日は鴨川の山入地区棚田倶楽部の稲刈りの予定だったのが台風の影響で遅れて9月第一土曜日になってしまって、一日中留守する場合は老義母のヘルパーさんを事前に予約しているから、直前にキャンセルするわけにもいかず、28日には骨董市がある川越にその前日ではあるが久しぶりだし、そんなには遠くではないしということで出掛けることに。確か昨年も稲刈りが遅れて同じように川越に行ったけど、その時は骨董市があって街中の観光はしなかったからね。
曇り空で涼しいという天気予報で今回はゴン太も連れて、あんまり早く行っても店が開かないからと9時前に我家を出発、11時前には川越中心部に到着する。ということでまず散策したのが一番街という蔵造りの店が多く残っている街並みで、ここは明治時代に大火の後に建てられたものだそうだが、関東では栃木と並ぶ蔵の街となっている。もう30年ぐらい前に初めて訪れた頃はまだそんなには観光客は見掛けなかったのが、今はかなりの人出で土曜日だったからゾロゾロと、こんなだと週末祝日は一番街を歩行者天国にしたらどうでしょうかね。最近はどこにも観光案内するという人力車が目立つようになったが、ここも例外じゃなくなっていたな。
小江戸と言われる川越はむしろ江戸東京より古い時代からこちらも太田道灌(市役所前に銅像がある)によって築城された土地、だから結構由緒正しき店がいくつかあって、それなのに食事処などは値段が安くて旨いというご立派じゃないかという店も多いのです。ほかには工芸品、雑貨などでも良いものを置いている店が多くて、蔵にマッチした和モダンの感じがする店々が揃っているんですよ。それにお寺さんが混じっていたり、川越城の遺構もあって奥が深い町、まずは一番街とそのすぐ路地で以前から立寄ったり今回覗いた場所を。
川越のれん会という老舗の案内図にもマークが一番多い仲町から札の辻までの旧川越中心部の一番街(蔵通り)、ここが観光のメインだから通りに沿っての景観は昔よりも修景が進んで蔵の甍が並ぶところが素晴らしいのだ。これに戦前は大正からの洋館も混じっているところが不思議な雰囲気を醸し出していて、その代表格である旧埼玉銀行の近くには町割の由来が書かれた案内板があって、江戸初期の十ケ町四門前が今に連なる骨格となっているとあった。
地図左上が一番街
旧埼玉銀行で以前は無料駐車場があった 近くにあった案内板
そんな由来を知ってそぞろ歩きした場所を写真に撮ったから、それらに箇条書きしながら列記する。
まずは一番街でも最も見事な蔵が並ぶ場所がここ、このくらい連なると圧巻で電柱が無いのもいい
川越の観光場所を周遊しているらしいボンネットバスが
重要文化財に指定されている大澤家住宅は民芸品のお土産屋
川越まつり会館では川越まつりの様子がビデオで見られるはず
川越にははつかり醤油があるが、こちらは近傍の醤油醸造会社による金笛醤油で、ここの春夏秋冬という出汁入り醤油は美味しいと太鼓判を押せる、店の奥にはうどんが食べられる食事処がある
刃物屋で高いがよく切れる和包丁やハンティングナイフ類を置く、刃物の砥ぎもしてくれるが、昔はニコヤカにいつも砥ぎ作業をしていた名物爺さんの姿はもう見えなくて息子さんらしきがやっていた、砥石の値段もビックリするようなものがあるぞ
陶器屋さんで奥にはカフェも、近在作家のものも並ぶコーナーもある
お菓子のくらづくり本舗の一番街店で、奥には会津のわっぱ飯や田楽を食べさせる食事処が、ここの福蔵というお菓子は女房の大好物
荻野銅鐡店には南部鉄器や荒物類が、ちょっと懐かしくて今に使える工夫の品が見つかるかも
老舗和菓子店の亀屋、裏手には日本画美術館があるところも奥ゆかしい
荒れていた洋館が修復されていて、医院になっていた
空き地が生じたらポケットパークに活用されていて
川越のシンボルになっている時の鐘は3時間毎だったか自動で鳴るようになっている
一番街から入る小さな路地もいい雰囲気に
この箸の店は今回初めて見る新しい店で以前は何だったか、名前を入れてくれるというので女房は今度結婚するという息子と相方のものをセットで買っていた
この通りはほかにも楽しくなっちゃう店が目白押しだから川越は芋だけじゃありませんぞ。
<余分な話しながら一人の日本国民として>
今日は民主党の新代表選挙があって、短い期間で国会議員だけのというやり方に対する批判へ何とか対応して見せようとしてか直前に候補者全員の演説がテレビ公開されていて、僕は一般人気ナンバーワンの前原候補のは聞きそびれたが二番手の馬淵候補から四人のものを聞いたのだが、一番ガッカリしたのは海江田候補の演説で内容は無いし喋り方もヘタだし、さらに他の人は何も見ずに話しているのにメモを見ながらというのも情けない。それに比べると野田候補の演説は出色の出来栄えで最後に特に声を強めなくても十分に響くものがあったと、内容構成の発想が素晴らしかったということに尽きると思う。彼がもう少し細身で自己節制もしているなという印象があれば、もっと一般人に人気が出ると思うのだが。とにかく今の政治家に最も必要なのは発想力だと思う、多くを語らずにでも人が納得するような表現ができるようじゃないと、ウダウダ言って説明に汲々としているようじゃダメだよな。そういう点では小泉首相は上手かったね。
ともあれ新代表に野田候補が当選したのはまだ50代の若さで良かったんじゃないかと、選挙前はトーンダウンさせていたが唯一の増税実施派、首相になったら荒療治も辞さない覚悟でやったらいいと僕は思うが。増税しても景気が良くなるというマジック発想、増税分をドンドン使って何倍も効果を上げる方策を繰り出せないものかねぇ。
それと「老兵は消え去るのみ」、小沢、鳩山、菅の3人様はこの言葉を思い出して欲しいものだ。