重厚な建物の外観にはかなり痛々しいものも多く見られはしたが、室内に飾られたお雛様はそれらとは別世界の華やかな世界を演出していて、歴史を経ても美しい自分達みたいに早く以前のままの町が戻ってきてと言っているみたいだね。やはり古民家にお雛様は似合うもんだと、こういう雰囲気のある雛祭り風景は町全体で醸し出すもの、自宅で飾るものとは格段の違いがあって実に良いもんだわいと。
この日は幸いに寒さが緩んで散策日和となってくれて、ノンビリブラブラ歩き2時間半ほどで一通りの場所を廻って撮っておいた今回の雛飾りの写真を、こちらも見た順番で以下に。冒頭写真はこのひなまつりの案内マップであるが、ここに掲載されていない展示場所もあるから念のため。
公式案内リストには無い個人の家での展示
上記にあった見事なミニ縮緬細工
小田部生花店の花の雛飾り
たな屋陶器店享保雛と大正雛
みりおんはんずの細工物は全て売り物
西岡商店の座敷飾り
西岡商店の倉庫で布絵とパッチワークの展示
布細工教室の遊布での吊るし雛などの展示
橋本旅館の座敷飾り
中村屋三代の雛飾りで中央は寛延のもので先祖の嫁入り道具だったとか
中村屋の奥座敷の雛飾り
すし兼の座敷舞台一面に
真壁は石屋も多い土地で
若松屋には押絵雛も
真壁では藍染の保存を有志でやっているそうで、今回も屋根はまだシート状態の村井醸造の蔵で展示販売中、これには必ず女房は何かを買うことになって、今回は嫁にもと夏場向きのスカーフや刺子にも使えるという絹糸を買い求め、同じ藍でも本来の発酵の染め、高温発酵の染め、生葉の草木染め風などと違いの説明を聞いて感心しとった。
村井醸造の蔵で藍染の販売
全て材料は藍でも染め方が違う
ほかにここで買ったのは今晩帰ってから食べられるからと肉屋の焼売などや豆腐屋のがんもなどだけ、12時となってここではあまり食べたい物もないからと、ちょっと離れたペンギンというハンバーグが美味しいという店に向かう。というのも雛飾りの一軒である橋本旅館の宣伝チラシに、夕食はそこのセットメニューを用意しているなんて書いてあったもんだから。
真壁以外のものも含めて、この中で殻を剥いた落花生は生のものであった
ところがペンギンは月曜日が休日ということで空振りになってしまって、このあともう一ヶ所ぐらい雛飾りを見ようと氏家か鴻巣かと時間次第で決めようかと思っていたので、昼は車を走らせながら何処かでとなると遠くなる方向よりも帰り道方向になる鴻巣に向かっちゃおうと決める。それがナビに従って初めて走ってみた一般道の街道筋の道沿いにはラーメン屋ばかりが目立って、これはというような店は見当たらないものですねぇ、こういう場合の僕は食べなくても平気なんだけど女房は腹が空いたとオカンムリ、それならさっき真壁で買った餅菓子を食べたらということにして強引に時間の節約をしてしまうことに。