今回は伝統工芸を伝える現代職人の作ったお雛様を二つ、でももう新しいほうでも10年以上前(この再掲からだと20年以上)だったから今はどうなっているのだろうか、それぞれその地では一軒だけの作り手の店だったから、こういう郷土民芸品は女房じゃなく僕が買うことが多いのです。
土雛は秋田県横手市にある樋渡人形店の中山人形で、購入してからもう20年以上も経つがまだ色彩が鮮やかである、5月のゴールデンウイークに桜が見事だった岩手青森秋田と周遊旅行をしたときに横手で手作りしている店を見かけ、注文生産で出来上がり待ちと言うのでお雛様とお相撲さんを頼んできたもの。
しかしその後いっこうに届かずもう忘れかけた頃に、病気で中断していてやっと回復しましたが注文はどうしますかとの手紙に、改めて作って送ってもらったもの、その頃はまだ古い土雛は集めていなかったのでこういう人形の素朴さが新鮮に感じられたのです。
もう一つは松本の伝統工芸の押絵雛で、今ではベラミ人形店というところが唯一作っていると訊いて訪ね、大きいのは高かったのでこの小さいものを買いました、あとで知ったが九州の日田も押絵雛が盛んということですが。
このお雛様の配置は昔ながらの向かって右が男雛で、先方から見て左優位のしきたりを守っているのでしょう、現在は昭和天皇の御成婚写真がその反対になっていたことから逆になったと言われていますね。
松本では押絵雛はいろいろなものが夏祭りの際に家々に飾られると聞いたが、時々関東の骨董市などでも見かけることがあるけれど奇麗なものはあまり無いようで、また大型のものが多いので扱いにも困るかな。
2009年2月のものを一部修正して再掲しています