瀬戸赤津からは北に連なる多治見、土岐など美濃一体は安土桃山時代の骨董収集家垂涎の焼物の生産地、その黄瀬戸、志野、織部などの伝統陶器を今も焼き続けて多くの作家がいる、というわけで瀬戸に行けば必ず多治見方面にも回ることにしているのだ。
美濃は人間国宝作家を初めとしてそれに続く有名作家の作品はかなり高いからおいそれとは買えない、その有名になってしまう少し手前にある有望若手作家のものを中心に卸売りするという店を多治見駅前の案内所で教えてもらい訪ねたのが、個人住宅を店舗ギャラリ-にしている丸志げ陶器、料亭の器をご家庭でというコンセプトだそうだ。
話好きのオモロイ親父さんがいていろいろと美濃焼の講釈を聞きながら並べてある品々をセレクト、そんな中から女房がこれいいわと言いながら取りあげたのが冒頭写真の小さな志野の掛花入、すかさず親父さんが奥さん御眼が高いと、これは当時美濃陶芸協会副会長の河合竹彦の作品で、その時の展示品の中では格が上なんだそうだ、お値段もそれなりに、でも美濃焼のサラブレッドという作家の大物の器類と比べたらソコソコかなぁと、オダテに乗って買ってしまった。
次のこの人は土岐にある清山窯の二代目だそうで、工房作品も見せてもらったらそれらも雰囲気がよくて、何よりもズッとお手軽価格になっているのがいいと皿類もお買上げ、特に中皿のこういう色使いって、志野と織部を塗り分けて面白いなぁと。
もう一つの小皿5枚も手捻り風の感じがいいでしょう、こちらは以前に馬の目小皿と一緒にコチラでも紹介したもの。
丸志げ陶器にはもう大分ご無沙汰だけれど、また多治見の陶器市にでも狙って行ってみようかな。
2010年からの再掲です