■金正日が死亡して北朝鮮に新たな状況が生じた。僕がピースボートで北朝鮮を訪ねたのはちょうど20年前になる。金日成の80歳記念の年で日本の一般のパスポートから北朝鮮への渡航禁止がなくなって直後のことである。それまで北朝鮮は日本の「仮想敵国」で、それまで北朝鮮だけが唯一の渡航禁止国だった。
ピースボートの旅程は「南北両国を訪問する」ということで最初は韓国を訪れ、一度帰国して韓国旅行から持ち帰った荷物を除いて新潟から例の「マンギョンボン号」に乗って北朝鮮に向かった。「べ平連」を主催し、米国の徴兵拒否脱走兵をかくまった作家の小田真も乗船者の1人だった。船の中には北朝鮮に持ち込む中古車がいっぱい積載されていた。
労働党青年部の人たちの歓迎というか監視というか、常に団体で行動することしかできず、1人で気ままに歩きまわれる環境はなかった。南から板門店に行ったときと、北から行ったときはまるで違った場所の話だった。大韓航空機爆破事件のことは話題にしないようにかん口令がしかれていたのにもかかわらず議論してしまってツアーが中止になってしまったグループもいた。
よど号乗っ取り事件の犯人に会って話を聞いたグループもいた。犯人たちは優遇されていたが、日本に帰りたいと言っていたそうだ。
マスゲームで歓待され一緒に手をとって踊った女性は皆、政府の工作員だったそうだ。船の乗客と歓迎する側が盛り上がって一緒になろうとする瞬間に小田真やスタッフは皆の行動を制止させた。この状況をビデオに撮られて政治的に公開利用される恐れがあったからだ。この辺の小田の処理はさすがだなと思った。
赤土の山林には貧しい土壌でも生きる松ばかり。だから、マツタケはとれるが、寒いので燃料用に雑木が盗伐され保水力のない山はいくら強制労働で灌漑しても続かない。川はすぐに天井川になってしまって洪水を引き起こす。一体ここでは何を作っているのだろう?農業専門の乗客がとうもろこしの種を見つけたという話をしていた。
国交がなかったにもかかわらず、日本からパチンコマネーやさまざまな商品取引が公然のようにあった風でもある。港に船が着くと平壌の街中の灯りが一斉にともったとも言われた。平壌の未来都市のような景観でも人のいないビルは皆未完成で20年前の部品が転がってたという話をしていた乗客もいた。
すばらしい景観の金剛山を訪ねると、岩山全面に標語が刻まれているのにあきれたり、我々が市内観光する際はそのためだけに通行人や買い物客が動員されたり、高速道路に車はなく、通勤に人が集団で歩いているだけだったり、、、、、。
そんな北朝鮮が今はどんなだろう?これからどうなるか?全世界が見ている。
ピースボートの旅程は「南北両国を訪問する」ということで最初は韓国を訪れ、一度帰国して韓国旅行から持ち帰った荷物を除いて新潟から例の「マンギョンボン号」に乗って北朝鮮に向かった。「べ平連」を主催し、米国の徴兵拒否脱走兵をかくまった作家の小田真も乗船者の1人だった。船の中には北朝鮮に持ち込む中古車がいっぱい積載されていた。
労働党青年部の人たちの歓迎というか監視というか、常に団体で行動することしかできず、1人で気ままに歩きまわれる環境はなかった。南から板門店に行ったときと、北から行ったときはまるで違った場所の話だった。大韓航空機爆破事件のことは話題にしないようにかん口令がしかれていたのにもかかわらず議論してしまってツアーが中止になってしまったグループもいた。
よど号乗っ取り事件の犯人に会って話を聞いたグループもいた。犯人たちは優遇されていたが、日本に帰りたいと言っていたそうだ。
マスゲームで歓待され一緒に手をとって踊った女性は皆、政府の工作員だったそうだ。船の乗客と歓迎する側が盛り上がって一緒になろうとする瞬間に小田真やスタッフは皆の行動を制止させた。この状況をビデオに撮られて政治的に公開利用される恐れがあったからだ。この辺の小田の処理はさすがだなと思った。
赤土の山林には貧しい土壌でも生きる松ばかり。だから、マツタケはとれるが、寒いので燃料用に雑木が盗伐され保水力のない山はいくら強制労働で灌漑しても続かない。川はすぐに天井川になってしまって洪水を引き起こす。一体ここでは何を作っているのだろう?農業専門の乗客がとうもろこしの種を見つけたという話をしていた。
国交がなかったにもかかわらず、日本からパチンコマネーやさまざまな商品取引が公然のようにあった風でもある。港に船が着くと平壌の街中の灯りが一斉にともったとも言われた。平壌の未来都市のような景観でも人のいないビルは皆未完成で20年前の部品が転がってたという話をしていた乗客もいた。
すばらしい景観の金剛山を訪ねると、岩山全面に標語が刻まれているのにあきれたり、我々が市内観光する際はそのためだけに通行人や買い物客が動員されたり、高速道路に車はなく、通勤に人が集団で歩いているだけだったり、、、、、。
そんな北朝鮮が今はどんなだろう?これからどうなるか?全世界が見ている。