熊本県川柳研究協議会(熊本川柳研)

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噴煙吟社創立70周年記念誌上川柳大会

2020-04-27 11:50:01 | 句会・大会

お知らせしておりましたとおり、上記の記念大会は誌上大会となりました。次のとおりご案内いたします。

賞は、第一部・第二部の各題の三才(10題30句)の中から選ばれます。

※ 投句用紙は実際はB4サイズで黄色です。

 

(PDF)


噴煙吟社記念合同句集

2020-04-20 08:29:16 | 川柳一般

「活火山」 発行

噴煙吟社(平田朝子会長)は創立70周年を迎え、記念合同句集「活火山」を発行しました。平田会長は「歴史ある吟社なので、これからも団体の存続と発展をめざしたい」と話しています。

なお、創立70周年記念大会は2020年6月7日に延期開催の予定です。また延期とならないよう祈るばかりです。

誌上大会となりました。詳しくは後日お伝えします。

                    熊本日日新聞2020.4.20朝刊から


「壺」17号から

2020-04-12 00:52:41 | 川柳一般

「壺」は熊本番傘お茶の間川柳会が年4回発行する柳誌です。現在20号まで発行されています。編集・発行人は黒川孤遊さん。「壺」17号からー私の川柳創世記⑫ーを転載します。なお、原稿は縦書きです。

◆◇ 私の川柳創世記 ⑫ ◇◆

川柳真風吟社   柿山 紘輝

私の母は昭和二十六年、結核により四十歳で亡くなりました。長兄、陽一(平成二十五年没)も二十八年ごろ、結核で療養生活に入りましたが、そこで川柳に出会ったようでした。

私も三十五年夏、兄が持っていた川柳誌「噴煙」で川柳を知りました。十六歳でした。まずは新聞投稿から始めました。その頃はまだ投稿者が少なかったと思います。おもしろいように入選しました。選者は川上三太郎氏と田中辰二氏でした。

翌年夏、川柳会初出席兼題三席題三で四句入選しました。掲載誌を翌月、大嶋濤明先生(編注・川柳噴煙吟社創設者)の勤務先、水前寺駅前の事務所へいただきに行き、噴煙吟社に入会しました。兄も同じ会社に勤務しており、濤明先生に呼ばれて入社したと思います。十九歳で同人に推され、同会の選者も経験しました。「噴煙は同人吟無制限だから三百句でもいいんだよ」と言われ、百句投句を三回ほどやっていました。その都度、三十三、四句が掲載されました。

二十一歳の夏、句集発行を思い立ちました。濤明先生に句集の題「青年」の文字と序文を書いていただきました。

句集は大きさも部数も何も決めず印刷所へ手持ちの五万円だけ持って行きました。対応してくれた人もだいぶ戸惑っておられたようでした。二か月ほど経って何の連絡もないので電話をすると、表紙の紙を決めてください、といって五枚の紙を持ってこられました。その中から銀ねずみ色の紙に決めました。噴煙の編集兼発行者の七谷虹桟橋さんの所へ句集が着いたとき、私は二十二歳になっていました。部数は二百部でした。

虹桟橋さんは噴煙と交換誌をやっている五十ほどの吟社にも送ったほうが良いでしょう、と言われました。後で思ったことですが、この事が良かったようです。

便箋六枚にわたる感想文を神戸の時実新子さんからいただきましたし、そのほか何名かの方に感想文や励ましの便りをいただきました。

その年の十一月の熊日川柳大会で私に声をかけてこられた五、六十歳のきれいな人で、その優しい語り口に魅了されました。その方は熊本川柳研究会の田中美喜子先生でした。その手には句集「青年」を持っておられました。田中辰二氏夫人で、年賀状のやりとりは昭和六十年近くまで続きました。

その四年後、兄が自分の知っている印刷所で三百部六万円で作ってくれるところがあるので、また句集を出さないか、と言ってきたので、また濤明先生に序文をお願いして第二集を出版しました。

今度は斎藤大雄さん(編注・札幌川柳社)から感想文をいただきましたが、どういうわけか「青年」の第一集も書架にある、と書いておられたのでうれしく思いました。

時実新子さんも斎藤大雄さんも当時は三十歳代だったでしょうか。二人とも川柳界のトップになられた方です。近年になって故宮本美致代さんから、県立図書館に紘輝さんの句集があったよ、と言われ、見に行きましたが他の人に比べるとチッポケで薄っぺらで、哀れを感じました。

時実新子さんが第一集から選んでくれた句です。

春うらら屋上から飛び降りてみるか

発狂をした奴がいて救われる

尾灯見送って世界が二つある

青空が陥落地点からも見え

 

斎藤大雄さんが第二集から選んだ句。

ビーナスの唇閉じた美しさ

生まれきた子が貧乏な部屋を見る

馬鹿になりきれずセールスせず戻り

安全な場所で社長のヘルメット

 

そして近作から。

  父よ母よこの世の旅をありがとう