熊本県川柳研究協議会(熊本川柳研)

県内の川柳団体・個人会員が加入しています

第67回熊日川柳大会終る

2021-10-31 23:30:55 | 句会・大会

 第67回熊日川柳大会(主催:熊本日日新聞社)が10月31日(日)午後1時から熊本日日新聞社 本館2階ホール(熊本市中央区世安町)で行われました。

   

 

 昨年に続き本年もすべて事前投句方式で催されました。

 投句者は昨年を越える176名で、当日参加者は約50名でした。4つの課題の8選者の披講は、アクリルパネル越しに行われました。

 総合優勝は、北村あじさい さんでした。大会代表句と大会優秀句も各選者の選んだ天地人の中から次のとおり選ばれました。おめでとうございます。

 

 

 

総合優勝

手が届く介護の日々の意思疎通  北村あじさい

大会代表句

一輪の花で命の目を洗う  村上和巳

大会優秀句 

頭角を現す友が遠くなる  中村鈴子 

 

ジュニアの部 最優秀句 

あの日から変われた自分すごく好き  西田千紘

 

 

    

 

                                 (報告 莱浮)


会員エッセイ

2021-10-27 00:00:01 | 川柳一般

      追われた赤とんぼ  

ある言葉を、意味や解釈を取違えて覚え込んだ挙句に、使った後で指摘されて困ることがある。特に歌詞を見たことがなくて、歌声だけで覚えている歌などにとんでもない誤解をしていることがある。

かなり以前の話になるが配偶者が突然「トウカイタテガミって、どんなたて髪?」と聞いてきた。聞かれた当方も質問の意味が判らず???を3個ほど頭上に点灯させて「なに?」と聞き返すと、「堺正章」の歌で、さよならトウカイタテガミという歌詞があるのだと言う。「おいおい!さよならと書いた手紙だろ」と教えると、ビックリ仰天していた。「馬のたて髪」だと思っていたらしい。

かく言う私も数年前のブログで「夕焼け小焼けの赤とんぼ、追われてみたのはいつの日か、と赤とんぼの立場で歌う童謡も珍しい」と書いたことがある。するとコメント欄に、sironekoの子というネームで「私はオンブされた子供が背中で赤とんぼ見たという歌かと思っていた」と書込みがあった。当時の私のハンドルネームはsironekoで、その子だというからには、他県に嫁いでいる長女の仕業である。「あれ~そうだったんだ~」というのが、その書き込みに対する私の返信だった。全国的に無知さ加減を披露したわけである。

耳で覚えた詩や歌の歌詞などは、今一度意味するところを確かめてから歌ってみるのも悪くないと思うがいかがだろう。

 誤解したままで歌って悦にいり   しろ猫  

     byしろ猫


近々の誌上大会とリアル大会

2021-10-21 00:00:01 | 句会・大会

秋にはいつも大会が目白押しですが、今年はそろそろと大会開催が計画されています。計画の段階では難しい判断をされたところもあるようです。

3つの大会(誌上大会とリアル大会)のちらしをご紹介します。

1⃣ 10/27欠席投句締切 11/3大会開催

 

2⃣ 11/12締切

 

3⃣ 欠席投句は11/25締切 12/5大会開催


「壺」26号を発行しました。

2021-10-16 00:00:01 | 川柳一般

熊本番傘お茶の間川柳会が「壺」26号を発行 しました。

          令和3年10月10日発行 発行人:黒川孤遊  編集人:井芹陶次郎 

今回は、コロナの影響で8月句会を中止し、9月句会は誌上句会になりました。句会が開催されないのは大変寂しいものです。早いコロナの終息を願うばかりです。

 

◆26号から「てくてく前号鑑賞」の担当が佐賀・吉野ケ里町の真島美智子さんに変わりました。美智子さんは柳歴50数年のベテランです。ご期待ください。

 

◆ 今号も「壺の詩」には力作が集まりました。

   何してもひとり芝居になる独り    井上としお

   脱ぎ捨てた靴下拾いこのヤロウ    田島紀美子

   心音にすがる余命が情けない     黒川 福

   今日の運くしゃくしゃ丸めゴミの日に 牛島 孝之

   苦も楽も過ぎれば小さな古写真    岡崎 信五

 

流花 女性川柳伝黒川孤遊では、福岡の園田惠美子さんが紹介されています。

   ダウは最安値 大根は煮える

   母は確かに死んだ固めのご飯炊く

   愛百話どの疵口も美しい

 

◆今号から嶋本慶之介さんの「熊本の川柳 歴史散歩」を連載します。「第一話 田中辰二(鳴風)吉岡五竹には熊本川柳の黎明期がエピソードを交え、興味深く書かれています。一読をお勧めします。

・ 現存している昭和16年9月発行「火山灰」第二号から五竹の句。

   労働の清さに太る指の節   

   子守唄夕日は長い長い影

   キャンパーの詩吟が月に届きそう

・辰二の句碑から

   移り香にひかれ今宵の影をふむ  辰二

   願い事叶った今日の禮詣り    辰二

   石段の数だけ濁世遠ざかり    鳴風

   写真は「壺」26号裏表紙から

27号もご期待ください。 編集人 陶次郎

                       (ご入会、ご購読のご希望は陶次郎または孤遊まで)


ZOOM機能を使った句会を開催しました。

2021-10-12 12:47:53 | 句会・大会

本研究協議会では毎月〈十日メール川柳句会〉を主催開催しています。本協議会加盟吟社に所属の方と熊本県在住の方が対象の句会で今回が14回目でした。幸いにも新型コロナウイルスの患者も少なくなりつつあり、また今までのような句会ができるようになりました。しかしながらデジタル庁発足しかり。時代の流れを汲みつつ、時には流されつつ、あるいは楽しみつつ実行するに至りました。

題「怪」2句提出で15人が投句、うち9人がZOOM句会に参加しました。事前に投句者全員が選をした一覧表(作者名は無し)を各自手元に置いて行いました。ZOOM参加者の中から公開の了解を得た句を紹介します。(順不同)

ソプラノを怪訝な顔で聴くカエル     莱浮 7点

怪我をしている長男の黙秘権  靜生     6点

美しい彼女は八十路越えたはず  せつ子

怪物も結局はホラ人間だ  ちえこ

黒猫に怪しい奴と睨まれる  和

怪しげな鱗を剥げば痩せた鬼  華菜

怪しくはないと証明せよと言う       和巳

涙目でしゃべる男の本心は  千寿

怪しさが魅力男のポニーテール  楊子

10月10日(日)の夜8時から40分間無料ZOOMを使って行いました。初めてのかたのために1時間前にお試し会をしました。お試し会では音声のトラブルがありましたが本番では無事に句会をすることができました。今までの座の句会と大きく違うのはありえない時間設定が可能だということです。川柳を未来へつなげるためには、若い方世代が参加できる一つのツールと言えるでしょう。

長時間自由にZOOM利用をするには管理者に使用料の負担がかかります。いままでのような会場借用費などを考えるとみんなで負担すれば問題はないのですが、webに遠い方は参加しにくいので課題が残ります。

なお、今回のZOOM句会実施にはしまもと莱浮さんの協力を得ました。

(十日メール川柳句会担当 いわさき楊子)

    画面から抜けていつもの顔になる Y