熊本県川柳研究協議会(熊本川柳研)

県内の川柳団体・個人会員が加入しています

今年も母の日川柳

2023-03-27 07:37:46 | 川柳一般

   母の日川柳(主催:鶴屋百貨店)の募集が始まりました。

          毎年、本川柳研究協議会が選者をさせていただいています。

       4/7(金)必着。はがき、FAX、すぱいすホームページから投句できます。無料。

昨年の     大  賞       :ネットでは探し出せない母の味

 〃 一般の部 1席      :そっと置く照れて渡せぬカーネーション

 〃 高校生以下の部 1席:背くらべ負けてる母がうれしそう

                (上2枚の写真は熊日新聞2023.3.27掲載)


くまモン

2023-03-27 00:00:41 | 川柳一般

当地ではイベントがあるとかなりの確率で生くまモンに出合えます。写真は駅のホームで出会ったとき撮ったもの。川柳データバンクを検索したらたくさんくまモン句が出てきました

正確には表記は「くまモン」です。ただし発声するときのアクセントは放送局によって違います。「く」にアクセントがあるところと、平たく発声するところがあります。(Y)

               

 

くまモンは元気を配るボランティア

くまモンのつもりで里に下りた熊

プーさんは他人 クマモンなら身内

くまモンがリードをするとうまく行く

フビライが来てくまモンとメルモちゃん

くまモンの模様がついているトマト 

くまモンがあれば必ず買う財布

国際線へ並ぶくまモンキティちゃん

くまモンのヒップダンスにいやされる

           (作者名は伏せさせていただきました。)   


三年越しのさくら

2023-03-21 00:00:41 | 川柳一般

ことしは街も野もいっせいに人があふれはじめました。ただただ桜の季節を楽しむこととしましょう。

                            ハクモクレンとピンクのさくら しろ猫さん撮影

何回もさくらの下の逆上がり     草地豊子

等分に切って差し出す桜闇      樋口由紀子

フジヤマとサクラの国の失業者    鶴彬

噂なら聞き流しても桃さくら     佐藤美文

ごいっしょにうたいましょうとさくらさく  新家完司

なにごともなかったことにするさくら    宮本美致代

山ざくら天に一喝あるごとし     あざ蓉子

さまざま(ざまは旧表記)こと思ひ出す桜かな  芭蕉

     (出典:『三省堂新現代川柳必携』 田口麦彦 編/川柳データバンク/句集『新町四丁目』宮本美致代/句集風の声』 あざ蓉子/合本俳句歳時記第四版 角川学芸出版) 


川柳の「場」

2023-03-15 00:00:41 | 川柳一般

              川柳 ねじまき#9(2023年2月)発行される。

                

 

上の写真は、毎月あっている<ねじまき句会>(なかはられいこ主催)のメンバーの句の発表誌です。今回は昨年発行された3冊目の句集・なかはられいこ句集『くちびるにウエハース』 左右社 特集となっています。2022年11月に名古屋市で開かれた3時間超にわたる批評会のすべてが文字起こしされています。批評会に登場する柳人や発言を読むと、これからの川柳界のゆくえを示唆しているようです。

ビル、がく、ずれて、ゆくな、ん、てきれ、いき、れ    なかはられいこ

さすがにこの句はだれでも知っています。アメリカの2001年9.11のあと発表されました。しかし、これはもう20年以上前の句。

編集後記(二村典子)に次のようにあります。

「なかはらねじまき句会は「場」だと言い続けてきました。誰もが出入りできる「場」であり、仲間意識も帰属意識も求めない(仲が悪いわけではありません)。  中略    なかはられいこはねじまき句会のものではない。川柳界からの預かりもののような感覚があります。」

わたしは一度名古屋でその「場」の始まりに臨場したことがありますが、そのときの張りつめた空気を忘れることができません。

   

ねじまき#9 「古戦場」 なかはられいこ 20句から抄出

領収書ください的な猫の顔

ぼくたちの会話のなかの古戦場

ですよねと言えば流れるドナウ川

てのひらに乗れば安心する蜜柑

電線にいっぽん混じる龍のひげ

ドアノブがキウイと鳴いて秋に入る

ともだちはときどき川でまれに虹

                                       (レポート いわさき楊子) 


第16回北九州文学協会文学賞

2023-03-10 00:00:41 | 川柳一般

     第16回(2022年度)北九州文学協会文学賞 受賞作品集

                                    主催 一般社団法人 北九州文学協会 

                        協賛 北九州市立文学館

                 

 川柳関係、熊本関係のみ拾いました。みなさん多才ですね。おめでとうございました。(Y)

エッセー部門

大賞  萩原 奈津子  「祖母の恋」

一次選考通過作品  井 美和子 「マイ原付、フェリーに乗る」

詩部門

一次選考通過作品  岬 龍子 「うすあかり」

川柳部門

特選 人間がつくった道を来るいくさ  坂本 一光(大分市)

秀逸 ニンゲンを脱ぎ人間となる素肌  山口 享栄(佐賀市)

〃  犬掻きの父を未だに越えられぬ  梅崎 流青(福岡県柳川市)

佳作 百歳へプラス指向の帆を掲ぐ   松村 華菜(熊本県荒尾市)

   ヤングケアラー鮮やかな介護の手 村上 哲子(熊本市)