第4回 水の都まつえ川柳誌上大会 大会誌(2021年3月31日発行)から
主催:松江川柳会(会長 石橋芳山)(島根県)
自由吟2句詠を8名(奈良一艘、井上一筒、くんじろう、新家完司、笹田かなえ、米山明日歌、八上桐子、樋口由紀子)の選者による共選。全句を清記して選者に送る選句方法です。参加人数331名 応募句 722句
主催の会は「川柳塔まつえ吟社」系の川柳会のようです。歴史と伝統のある大吟社系の句も選者も変わりつつあります。少なくとも分からない読めない句を否定することはしないでおきたい。何人もの選者が選んだからこそ上位にあるのだから。(Y)
上位14句
牛の眼がぬれていたならそれは海 竹村紀の治
も~眉毛つながる呪いかけますよ 須藤しんのすけ
1000頭の象に続いてコマーシャル 平井美智子
僕がまだ道頓堀だった頃の 雨森 茂喜
関節を外して入る砂時計 月波 与生
面白い手術になると言う外科医 山田 恭正
個包装たかが正義の分際で 兵頭 全郎
立春のスパゲッティは内巻きに 赤石 ゆう
風向きを教えてあげるから触れて 真島久美子
尼僧がくれた牛乳石鹸の泡 森田 律子
兄姉のためにキノコは踏んでおく 西沢 葉火
ムーンウォークの上手いリーダーたちである 西山竹里
ひだり手は水栽培で育てます 徳永 怜
咳をして港の正体がばれる 門脇 かずお
※ 主催の芳山さんからの次のメールをいただきました。
最初は投句用紙は、規定用紙並びにコピー可と当初していましたが、投句用紙への問い合わせが、多数あり最終的に便箋可としました。
「賞品はないのですか、大会参加への張り合い、目的意識的なものが欲しい。高価なものでなくていいですが」という意見もありました。川柳を前向きに捉えている、方々ばかりではないような気がします。
花筏(写真提供 永田満徳氏)