ハリウッドのラブレア通り(La Brea Avenue) に「サイレント・ムーヴィ・シアター(Silent Movie Theater / 無声映画館)」がある。ここを最初に訪れたのが1967年で、その時の1年間は毎週のように土・日曜日そこに通った。
それまで無声映画には余り興味はなかったが、アパートの隣の部屋の男性に半強制的に連れて行かれ、それが毎週観に行くようになってしまった。チャーリー・チャップリン(Charlie Chaplin)、ラドルフ・バレンティーノ(Rudolph Valentino)、ダグラス・フェアバンクス Jr. (Douglas Fairbanks, Jr.)、セッシュー・ハヤカワ(早川雪洲)、バスター・キートン(Buster Keaton)、ハロルド・ロイド(Harold Lloyd)、ローレル&ハーディ(Laurel & Hardy) など超一流の俳優の1910年、1920年、1930年代の映画はほとんど網羅した。
40数年ぶりにその映画館の前を通った。まさか同じ場所にあるとは思いもよらず存在を知って非常に感激した。また、昔観たサイレント・フィルムも部分的に鮮明に思い出すことが出来た。今になってこの30代半ばのアパートの隣人に感謝している。
なぜなら、CG、台本に頼らず十二分に人々を楽しませるヒントがそこに見出せるからである。現在、低迷する映画産業に携わる人々に、原点であるサイレント・フィルムを一度じっくりと観てもらい将来、人の心を十二分につかめる作品を創ってほしいものである。#YS
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