誰も書かない「ハリウッド・ハワイ・米国」の本音トーク

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映画俳優 と 自動車 / Actors and Automobile

2009-07-26 | ハリウッド
        


【Ford 1967 Mustang 2+2 Fastback】



サンセット大通り(Sunset Boulevard) を歩いている時、驚いたことが1つある。それは1967年製フォード・ムスタング(Ford Mustang) の2+2ファーストバック(fastback) がサーと横を通りすぎて行ったからである。この車は俳優スティーブ・マックイーン(Steve McQueen) の映画 『ブリット(Bullitt)』 (1968年ワーナー映画)で大変有名になり、自分も2年中古で同型を購入し1970年に東京に持ち帰って乗り回した。車検、ガソリン代などの維持費が相当高額だったので30数年前に知人にあげたのだが、その人からもその当時すぐ廃車にしたとのことだった。それが今でも現役で走っている!そんな事があって毎日注意しながら見ていると何の事はない、1960年代のムスタングは結構あっちこっちで走っている。まあ、これも米国には車検制度がないからどんなポンコツ車でも動けば OK なのは分かるが。

この車には色々と自分なりの話があって、まず1つは、アカの他人の青二才を無条件でやっとてくれた恩人の俳優・三船敏郎氏とのことで、撮影の合間に自分の車で休んでいたら三船社長(株式会社・三船プロダクション)が侍のズラ(かつらのこと)をかぶったまま近づいてきて「どうだ、車を交換しようか?」と言って来た。氏は数台、高級車を所有していたが多分隣に駐車していたグリーン色の英国製ジャガーのことだったと思う。笑ってその場をごまかしたが、今思えば交換しておけばよかった。ジャガーの方が数倍高額だった。

三船敏郎*三船プロダクション http://www.mifuneproductions.co.jp/

そもそもこの自動車を最初から好きで購入したわけではない。ビバリーヒルズの住み込み宅の主人が「ムスタングを買うならホワイト・ムスタングを!」としつっこく言う。自分としては赤色のオープンカーのものがほしかったのに!「ホワイト(white) ムスタング (Mustang)」、すなわち「野生の白馬」にこだわっていたことが後から分かった。

「野生の白馬」に乗る「騎士」(自分がそう思っていたのではない!)とは良くいったもので、通っていた大学の先生がビバリーヒルズの夫妻と同じようなことを言って近づいてきた。その先生は1939年MGM映画 『風と共に去りぬ(Gone with the Wind)』 などで有名な俳優クラーク・ゲーブル(Clark Gable) が実際使用していた白色の2人乗りサンダーバード(Ford Thunderbird) オープンカーを所有していた。その車が自分の理想のものだったので大変うらやましく思った。

1950年代、1960年代の車にかなり詳しくなったのは「カーキチ(=車が気が狂うほど好きな)」だっただけではなく、アルバイトとして高級車の運転手(chauffeur) をしたり、ガソリンスタンド(gas station) や駐車場 (parking lot) で働いたからである。

大学間のアメフト(American football) 試合で全米で有名なのが UCLA (University of California Los Angeles カリフォルニア州立大学ロスアンゼルス校)と USC (University of Southern California 南カルフォルニア大学)だが、たまたまその試合があるときにスタジアムの隣にあるガソリンスタンドで働いていた。そのゲームがある日は駐車場に変身。カギ付きの車、約200台をびっしりと詰めて駐車させるのが仕事で、ありとあらゆる車が運転出来た。その中に高級車で乗りつけて来たどこかで見たことのある「ムスタッシュ(mustache) ヒゲのはえた人」がいた。1965年に米アカデミー賞5部門受賞したMGM映画 『ドクトルジバゴ(Doctor Zhivago)』 の俳優オマー・シャリフ(Omar Sharif) だった。彼の車は覚えていないがその時の彼の顔はハッキリと記憶にある。勿論、彼からも駐車代2ドルを徴収した。

車をいじっていると色々な情報が入ってくる。その内の一つが俳優・歌手エルヴィス・プレスリー(Elvis Presley) の愛用車は特注のベントレー(Bentley) だと。その時、プレスリーは健在でベントレーという最高級車は1966年に製造を中止し当時ほとんど走っていない。ロールスロイス、リンカーン・コンチネンタル、キャデラック・フリートウッド、メルセデス・ベンツ、コーヴェット、サンダーバード、ジャガー、ランボルギーニなどなど、ありとあらゆる新車の高級車を運転していた自分にも初耳。興味心身で色々と探したが見つけたのがその1年後。それが彼の車だったかどうかは分からないが、顔とお尻の大変セクシーな(女性の話ではなく、車の前面・後部面のこと!)黒塗りの大型セダンだった。

現在はリッチ(rich) であれば誰でもどんな車にでも乗れるから、それが有名人のステイタス(status) の象徴になっているとは思わない。 #YS

           

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