小説新潮5月号の特集は「宮脇俊三」である。
私もかつて宮脇俊三の本を読みふけったことがあった。
「旅」というものにあこがれていたのであった。
どっかへ行ってしまいたい、という気持ちがあった。
しかし、宮脇俊三の旅は必ず帰ってくるのである。
ゆえに安心して読める旅の本ともいえる。
さて、特集は、
宮脇俊三の小説2本とよくわからない架空対談(はっきりいってあまり面白くない)、
追悼エッセイ「北杜夫」「村松友視」、
関川夏央の「汽車旅の楽しみとは何か」、
ブックガイド「宮脇俊三を読んで育った」(小牟田哲彦)、
車窓対談「鉄道の愉しみ方教えます」原武史×宮脇灯子(宮脇俊三の長女)、
トリビュート紀行「9to5の女<根室本線 宮脇俊三に捧げる寝ずの旅」酒井順子
そしてグラビア「宮脇俊三が撮った鉄道」選・櫻井寛
である。
宮脇俊三の書いたもので私が読んでいるのは、いわゆる紀行ものである。
この紀行ものがそれまで読んだものとぜんぜん違っていた。
つまり「汽車に乗る」ことが目的なのである。
通常は『どこかへ行く』つまり移動の手段として用いるのが「汽車」なのであるが、手段であるべきものが目的と化している、ということに新鮮さを覚えたのである。
私は汽車にのれば本を読むか眠るかなので、景色もあまり見ずにましてや汽車の形やスピードあるいはダイヤがどのようになっているか、なんてことはぜんぜん気にも留めないのであるが、そうではない人(人種)が存在することを、宮脇俊三の本を読んで知ったのであった。
そして何冊か読んだということは、宮脇俊三に共感したのである。
おもしろそうだなあ、と感動したのである。
1回はやってみようかと思ったのであるが、やはり鈍行(各駅停車)で遠方に行くのは性に合わず、試したこともないのである。
何はともあれ、宮脇俊三的な旅、というのも一つの旅の形であり、旅というのが、いや世間あるいは人というのはさまざまであるんだなあと思ったのであった。
それから、宮脇俊三の紀行はどこかに「恥ずかしい」という部分があったような気がする。つまり「何の役にも立たない」ということについて恥じていたように思えるのである。
もしかしたらその部分に惹かれたたのかもしれない。
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私もかつて宮脇俊三の本を読みふけったことがあった。
「旅」というものにあこがれていたのであった。
どっかへ行ってしまいたい、という気持ちがあった。
しかし、宮脇俊三の旅は必ず帰ってくるのである。
ゆえに安心して読める旅の本ともいえる。
さて、特集は、
宮脇俊三の小説2本とよくわからない架空対談(はっきりいってあまり面白くない)、
追悼エッセイ「北杜夫」「村松友視」、
関川夏央の「汽車旅の楽しみとは何か」、
ブックガイド「宮脇俊三を読んで育った」(小牟田哲彦)、
車窓対談「鉄道の愉しみ方教えます」原武史×宮脇灯子(宮脇俊三の長女)、
トリビュート紀行「9to5の女<根室本線 宮脇俊三に捧げる寝ずの旅」酒井順子
そしてグラビア「宮脇俊三が撮った鉄道」選・櫻井寛
である。
宮脇俊三の書いたもので私が読んでいるのは、いわゆる紀行ものである。
この紀行ものがそれまで読んだものとぜんぜん違っていた。
つまり「汽車に乗る」ことが目的なのである。
通常は『どこかへ行く』つまり移動の手段として用いるのが「汽車」なのであるが、手段であるべきものが目的と化している、ということに新鮮さを覚えたのである。
私は汽車にのれば本を読むか眠るかなので、景色もあまり見ずにましてや汽車の形やスピードあるいはダイヤがどのようになっているか、なんてことはぜんぜん気にも留めないのであるが、そうではない人(人種)が存在することを、宮脇俊三の本を読んで知ったのであった。
そして何冊か読んだということは、宮脇俊三に共感したのである。
おもしろそうだなあ、と感動したのである。
1回はやってみようかと思ったのであるが、やはり鈍行(各駅停車)で遠方に行くのは性に合わず、試したこともないのである。
何はともあれ、宮脇俊三的な旅、というのも一つの旅の形であり、旅というのが、いや世間あるいは人というのはさまざまであるんだなあと思ったのであった。
それから、宮脇俊三の紀行はどこかに「恥ずかしい」という部分があったような気がする。つまり「何の役にも立たない」ということについて恥じていたように思えるのである。
もしかしたらその部分に惹かれたたのかもしれない。
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