読書日記 嘉壽家堂 アネックス

読んだ本の感想を中心に、ひごろ思っていることをあれこれと綴っています。

自虐の詩 <映画:DVD>

2008-05-19 21:29:50 | 観た、聴いた
絶対に映画館に観にいこう!と思っていたのに行けなかった。
DVDが出たので借りてきて観たのであった。

原作の4コマ漫画は業田良家の作。
週間宝石に連載されていた当時から読んでいたもので、最初のころはイロイロな自虐があったように思うのであるが、徐々に幸江とイサオの物語になり、自虐の詩といえばこの幸江とイサオの物語をいうようになった。

最初のころはイサオの「でーぃ!」があまりにも理不尽で幸江がかわいそうで仕方がなかったが、幸江の過去が描かれていくうちにそこには「深い」ものがあることがわかり、毎週楽しみに待つようになったのである。

さて、映画「自虐の詩」は概ね原作どうりといえる。
幸江の出身地が宮城県気仙沼市ということもあり、中学時代の幸江と熊本さんのしゃべる言葉が我々と同じであって、親しみを感じた。

中谷美紀が美人すぎて幸江があまりかわいそうでないことが、なんだかよかったのか悪かったのか・・・

また原作の持っているもの、貧しさ、悲しさ、惨めさあふれる中で、傍から見ると「笑える」というところが、やっぱり実写では難しいのかなあと感じたのである。

一生懸命幸せになろうとする幸江が一生懸命になろうとすればするほど、さらに惨めな結果を生み出すことになる。そこにおかしさとか笑いがあるのだが、実写はそれが哀しくなってしまう。観る側に幸江への『おもいいれ』がどうしても大きくなってしまうからだと思うのだが。(それは中谷美紀が美人だからだと思う)

自虐の詩の一つの解釈として「アリ」だと思う。

映画館で見ればもっと感動したんだろうなあ。

追伸
 なんともうまく時期があったと思うのだが「自虐の詩」が私の身にも起きてしまった。
 昨日、自転車で走行中に転倒してしまい、なんと前歯2本骨折、肋骨の骨折(ひびが入った)と擦過傷多数という結果になってしまった。
 本日はマスクをして人前にでたのであるが、食べることもままならず、しばらくの間は「謹慎」生活をしなくてはならないのか、と思っている。
 恥ずかしさと情けなさに涙するのであるが、鏡に映る我が顔を見ると笑ってしまうのである。

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