読書日記 嘉壽家堂 アネックス

読んだ本の感想を中心に、ひごろ思っていることをあれこれと綴っています。

酒(しゅ)にまじわれば なぎら健壱 文春文庫

2011-01-16 22:23:09 | 読んだ
なぎら健壱はフォークシンガーである。
彼の著書「日本フォーク私的大全」は、当時のフォーク界を良く知ることが出来、ラジオでしかオンタイムで体験をしていない私が、その現場にいたような記憶になってしまうようであった。

また「東京酒場漂流記」も、正統的な呑ん兵衛のまっとうでだらしない呑み姿を披露してくれた。

ということで、本書も大いに期待して読み始めたのである。

内容は酒に関する話なのであるが、概ね2~4ページの、ショートショート的なエッセイである。

で、毎晩眠る前に3つぐらい読むことにした。

爆笑するような話はないが、ニヤッとさせられたり苦笑したりして愉しんだのであった。

なぎら健壱の酒呑みのいいところは、酒の酒類、銘柄、酒の肴にこだわらない、こだわっているのは、兎に角美味い酒を呑むんだ、というところである。

美味い酒、というのは酒が持つ美味さだけでなく、酒を呑む場所の雰囲気であったり、一緒に呑むやつであったりする。
そして、その場ではあまり雰囲気がよくなかったりしても、チョイト考え直すというか見方をかえて、自分で面白くしてしまう。

だから、とんでもないヤツにあったりしても、とんでもないヤツにあったことがよかった、というようになる。
そしてまた、よくそういう「へんなヤツ」に遭遇するのである。
というか、普通の人なら見逃すものを見逃さないのである。

ゼヒ、酒呑みには読んでもらいたい。

蛇足ながら、下戸なのに文庫本の解説をしている吉川潮のへんなヤツである。

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