トルコから石灰棚を眺めながら生活する日記

ラム子のロカンタ(日本食食堂)、
ゴールデンレトリバーとカンガル犬との日常を綴っていました。

遺品整理

2019-09-20 14:10:36 | 日記
今日のパムッカレ

夫の服を一部残して寄付した。
夫亡き後、比較的新しい服など、兄弟や甥に譲り、
他はそのままにした。

周囲から貧しい人に寄付しろと散々言われたけれど、
すべてが愛おしく、すべてが思い出で、とてもじゃないけれど
一部だけ手元にという心境ではなかった。

経験しないと分からないだろう。
もしも、赤ちゃんを喪ったら、その赤ちゃんの
便がついたオムツだって残しておきたいものだと思う。

その葛藤の記事を書いたときに
ブロ友のソレイユさんから、
いつか夫の服で、誰かの体を暖めてあげたいと
私が思える日が来るまで、側に置いておきましょう、と
コメントを頂いた。

夫の生前、義兄(夫にとって実兄)が腎臓疾患で倒れたことがあった。
そして、兄弟全員で精密検査を受けた。

その検査結果で、夫の腎臓は一つしか機能していないことが判明した。
夫はショックで、自分に残された時間はあまりないと
悟ったらしい。

それで、ブランドの服を爆買いしていたというのだ。
その話は、遺品整理のときに、姪から聞かされた。

爆買いしてときは、仕事も順調だった。
ところが、テロが立て続きに起きて、ツーリストも激減し、
浪費したことを後悔し、苦しんだんじゃないかな。
もともと高血圧だったのに、薬は飲んだり、
飲まなかったり、その上でのストレスで
命を縮めてしまったのだろう。

私の5倍はあったであろう、大量の服。
3年間、クローゼットに下がったままだったけれど、夫も気が済んだでしょう。
埃もついて、これじゃ服もかわいそうだと
思い切って、処分することにした。

やはり時薬が効いているのか
夫の死は運命だと思えるようになった。

ちょっと若かったけれど、突然死で
わずかな苦しみだけで、あの世へ旅立てた。
私も突然死希望!
あ、まずは、ケントを見送ってからね。



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14 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
すっかり秋になりました。 (ゴル子)
2019-09-21 03:55:22
【誰かの体を暖めてあげたいと私が思える日が来るまで、側に置いておきましょう】
なんて素敵なコメントなんでしょう!
‘ひぐすり’だけでは癒える様な簡単な事では
ないでしょうが・・・
ラム子さんの気持ちが少しづつ変わってきているのが嬉しいですヽ(*´∀`)ノ
ケントちゃん!こちらは、季節が猛スピードで
進んでいます。お腹を冷やさない様にネ!!
返信する
ゴル子さん♪ (ラム子)
2019-09-21 23:47:54
秋ですね~。

ソレイユさんのコメント、
確かこんな感じだったかと
思うのですが、ずっと心に残る言葉ですね。

ゴル子さんにもたくさん励ましてもらって
今の私があります。
いつも寄り添っていただいて
感謝しています。

ブブちゃん、イオン君も
いつまでも元気でいて欲しいですね。
そのためにも、ゴル子さんも
ご自愛くださいね!
返信する
Unknown (ソレイユ)
2019-09-22 06:24:22
うちの場合、母は88歳と高齢で、何度も
入退院を繰り返しての別れでした。
それでも、遺品整理は大変です。
一つ一つに思い出があり、それを手にする母の笑顔が、もれなくついてきます。

イサさんのすべてを愛しく思う気持ち、それでも、
一歩踏み出し寄付を選んだラム子さん。
きっとイサさんもお喜びだと思います。


仏教の考えでしょうか?
持ち物も、家も、お金も、家族も、自分自身の体ですら、
生きている間の借りものだと。
何一つ持って行けないのだから、生きている間、大切にしなさい。
必要がなくなれば、また誰かに役立ててもらいなさい。



イサさんの洋服でおしゃれし、冬の街をさっそうと歩く
誰かに出会えたらいいですね。
その人が、奥さんにプレゼントする真っ赤なバラを
持っていたら、いいですね。
返信する
ソレイユさん♪ (ラム子)
2019-09-22 22:23:35
いつも、ありがとうございます!

寄付というのは、聞こえがいいですが、
実際は処分ですね。
でも、姪がシミがついていても
色褪せしていても、
必要な人がトルコには
いるんだと言ってくれて、
姪に任せることにしました。

少しでも誰かの役に立てるのなら、
夫も喜んでいると思います。

私の母も80歳で、入退院の繰り返し、
今は一切の治療を止めて緩和ケア状態ですが、
治療中止してからのほうが
声に張りが出て、食欲もあり、
やはり、高齢者に抗がん剤は
意味がないときもあるようですね。
逆に体に負担がかからないようで
今は元気になっています。

いつか必ずやってくる終活の
準備もしていますが、
すべてが思い出ですよね。
果たして、その日が来たら
どうなるやら・・・。
返信する
Unknown (la vie)
2019-09-24 05:34:23
ラム子さんの決意やソレイユさんの言葉、またここに書かれているコメント、すべてに感動しました。

私は夫の衣類をまったく整理できていません。単に衣装ケースにしまいこんでしまっただけ。。。まだ考えるだけで胸がドキドキするので、私には時期が来ていないかなと思っています。

夫の両親は私に「息子(夫)の持ち物は一つも処分してくれるな」という人たちなので、それも悩みの種ですね。チェックされるわけではないけれど。
返信する
時ぐすり (いづみ)
2019-09-25 16:21:02
ラム子さんもご主人の衣類を処分する決意をされたとのこと。まさに時ぐすりだと思います。時が悲しみを癒してくれる。(勿論、完全にと言う訳ではなく)

39年も前になりますが、母が亡父の遺品のほとんど着ていないコートや背広などを体格の似ていた叔父(母の弟の1人)に宅急便で送ったことがあります。

ところが、途中で紛失してしまい、大手宅急便会社の上の方が2人で直接謝罪に訪れました。母は3万円だかお詫びとして受け取りましたが、とてもがっかりしていましたよ。その方達の話では、「お恥ずかしながら、輸送途中での荷物抜き取りが起き、特に地方の銘酒などは狙われるんです。」とのことでした。人の信用を裏切る倫理観に反した行いにショックを受けました。

イサさんが腎臓が片方しか機能していなかったことをラム子さんには話せなかったのは、心配をかけたくなかったのかも知れませんね。優しいイサさんは今でも
ラム子さんをすぐそばで見守っていらっしゃると思います。

返信する
La Vie (ラム子)
2019-09-25 19:05:45
うー、義家族からのプレッシャー、
それもきついものがありますね。

私も夫の服を置いておくスペースは
あったのですが、夫手製の簡易クローゼット
だったので、埃がどうしても
ついてしまいました。
ワイシャツも30着以上・・・・

特に思い出があるもの、
夫が最後に着用していたものだけ
残して処分しました。

私もLa Vieさんが気の済むまでで
いいと思います。
世の中には、引越しを余儀なくされ、
泣く泣く手放す人もいるでしょうし、
私たちも環境が許す限り
いろいろな形で供養していきましょう。
返信する
いづみさん♪ (ラム子)
2019-09-25 19:53:34
ありがとうございます!

ひー、酷い話ですね。
宅配便会社の過失。
大切な遺品、お金では
買えないもの。

輸送途中での抜き取りというより、
内部犯行じゃないかと
疑ってしまいます。

夫の腎臓が一つしか機能していないということは
私も知っていましたが、
それが原因で、ブランドものの爆買いをしていたことは気づきませんでした。

もともと楽観的な明るい前向きな人だと
勝手に思っていたのですが、
実は繊細だったということが
死後判明しました。

そんな不安な気持ちを汲むこともせず、
自己中心的な態度ばかりの
私で本当に申し訳なかったと
悔やんでも悔やみ切れません。
返信する
ご自分を責めないでくださいね。 (いづみ)
2019-09-28 21:45:10
宅配会社の荷物抜き取りというのは、内部の犯行だと
いう話でしたよ。

イサさんの腎臓のことはラム子さんもご存知だった
のですね。ブランド物を爆買いしていたのは、不安を
打ち消す行為、ストレス解消だったのでしょう。

実は繊細な方だったということが亡くなった後で判明し、イサさんに対して自己中心的だったとご自分を
責めていらっしゃいますが、ラム子さんはとても
いい奥様だったと思います。
そして何よりも、イサさんに深く愛されて大切に
させていたことを誇りに思ってくださいね。悔やむ
お気持ちも分かりますが、イサさんは感謝されていると信じています。
返信する
いづみさん♪ (ラム子)
2019-09-29 03:41:45
いつもありがとうございます!

私を誰よりも大切にしてくれた人でした。
もう2度とそんな人は現れません。

ケントは生きても20年未満、
大切に大切に育てて来ました。
夫は私にとって、不死身な人だったので
まさか私より先に死んじゃうなんて
夢にも思わなかったですね。
でも、振り返れば、この人が
いなくなったらどうなるのか?って
不安に駆られたことが何回かあり
鮮明に記憶に残っています。

失って初めて気づいた大切なもの・・・。
戻れないから、期限があるから
価値があるんですよね。
思い知らされました。
残りの人生に役に立つと
いいのですが・・・。
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