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俳人杉田久女(考)、旅行記&つれづれ記、お出かけ記など。

映画『マチネの終わりに』

2019年11月09日 | お出かけ

ヤフオクドームの前に新たに出来たショッピングモール、マークイズの中にある映画館「ユナイテッドシネマ福岡ももち」で『マチネの終わりに』を観ました。


この映画館に行くのは今回が初めてです。ここはマークイズの最上階の4Fにあり、中に10のシアタールームが造られています。『マチネの終わりに』が上映されたシアターは第8ルームで横に18席、縦に階段状に12段、全部で216席ありました。私が見た12:20~上映の観客は30人程でしたでしょうか。やはり映画の内容から中高年の観客が大部分でしたね。若い方はおられませんでした(平日だったから?)。

<通路を挟んで両側にシアターが造られています>

映画『マチネの終わりに』は、2015年3月から毎日新聞で連載された平野啓一郎さんの同名の小説が映画化されたものです。その連載小説の読者だった私は、この小説の映画化を心待ちにしていましたので、今回早速観て来ました。小説『マチネの終わりに』の拙ブログ記事は

今回の映画の内容は原作に忠実であるようで、又、そうでないところもあり、でもなかなかよい映画に仕上がっていると感じました。天才ギタリスト蒔野聡史と国際ジャーナリスト小峰洋子(この設定からして何だか普通ではない)の二人、たった三回の出会いで恋に落ちた二人の切ない物語。

蒔野と洋子の会話や心の動きにはちょっと理解しがたいところもありますが、二人が惹かれあっているのは充分感じられました。パリやニューヨークの美しい景色や、緊迫した洋子のパリの取材現場のシーンも二人の仲の進み具合に無縁の様で、またひょっとして一役かっているのかも。

自分の音楽の追求に苦悩する槇野や、過酷な取材現場に身を置きPTSDに苦しむ洋子に対比する様に、槇野の女性マネージャー三谷の犯した、二人の仲の妨害はあまりにも身勝手過ぎますね。それによりその後、お互いへの強い感情を心に残したまま別々の道を歩きだした二人。

その日から5年の歳月が流れ、時の流れと共に二人の環境も変わり、槇野のニューヨークでの復活リサイタル(?)の後、二人はセントラルパークで再会します。過去にあれだけ惹かれあい、心を残した二人なので、その後の成り行きは想像がつくものの、小説と同じように映画でも結末は観客に委ねられる形になっていました。

ところで、『マチネの終わりに』という題ですが、マチネとは演劇、音楽などの興行で昼の部を言いますので、昼の部の終わりにということで、明るい青春時代が終わり40代を迎える槇野と洋子のことと、槇野のニューヨークでの復活リサイタルが昼に行われ、それが終わった後、槇野と洋子がセントラルパークで再会すること、この二つを著していると思うのですが、どうでしょうかね~?