ひねもすのたりにて

阿蘇に過ごす日々は良きかな。
旅の空の下にて過ごす日々もまた良きかな。

ベトナムの暑い夏   5日目

2009年08月16日 | ベトナム2009
7月26日

7:10にフロントに降りる。
チェックアウトし、バックハーツアーのミニバスを待つ。
15分にはガイドが呼びに来て、ソン・ハGHからもう一人の日本人の若者と我々3人が乗り、
満席になりいざ出発。

ラオカイまではひたすら下り、暑くなる。
ラオカイからはまた上り始め、途中事故車の4駆を見たり、
霧の山道に結構スリルを感じたりしながら、
3時間弱でバックハーに着く。

バックハーのサンデーマーケットは有名で、外国人観光客も多い。
いささか頼りないガイドのお姉さんの指示で、
1時に集合する場所を確認した後、市場へ向かう。


 市場の様子

目立つのは、市場で物売りしていたり、買い物に来ている花モン族の女性達。
バックハー付近のモン族の女性が着ている服は華やかで、
サパ近郊のモン族の女性が着ている黒色主体の服とは明らかに異なる。
その服によって、黒モン族と花モン族という風に呼ばれているらしい。


  花モン族の女性が多い

市場は非常に賑やかで、市場内の食堂では焼酎で顔を赤らめている男どもも居る。
見ている途中、朝に降った雨が溜まったビニールシートの雨よけを誰かがつついたので、
たまった水がどっと落ちて、よりによって私がもろに被ってしまった。
Tシャツはずぶ濡れで、仕方なく市場内の服屋で50,000ドンも出してシャツを買うことになった。


  市場内の食堂

食料品から衣料、履き物まで何でもあるが、ポリタンクで焼酎らしいものを売っているのは初めて見た。
ペットボトルに移して売っているのだが、あれ1本いくらなのだろう。
ちょっと惹かれたが、その成分に対する恐怖心がどこかにあって、
そちらの方が、飲みたいという誘惑に勝ったようだ。

  花モン族の女性達






12時過ぎに別行動していたT氏と合流し、待合場所のレストランへ。
バナナジュースとチャーハンで昼食。
その後外でガイドを待つも1時過ぎてやって来て、
出発が2時に延びたという。いい加減なやつだなぁ。
仕方なく、向かいの店先に焼酎で泥酔状態の真っ赤な顔をした男を眺めたりしながら時間を潰す。

2時に出たバスは、ラオカイまでは下りのせいか意外に早く着き、
駅前で停まったところで降りる。
日本人の若者はそのままサパに帰るとのことで別れる。


  ラオカイの町

ラオカイの町を国境付近まで歩き、宿を探すが、
ARUKIKATAお勧めの宿は既に廃業したのか跡形もなく、
もう一軒では満室と断られ、ちょっとは良さそうな宿に行く。
ここは全く英語が通じなくて、宿の主人が、160,000ドンだと紙に書き、
部屋を見せてもらうつもりがまたたく間に泊まる羽目になり、
問題は、我々がドンの持ち合わせが100,000ドンくらいしかなく、
ドルで払うと言っても親父は全く相手にせず、
結局パスポートを預け、翌日銀行で両替してから払うことになった。

それやこれやの宿騒動の後、中国との国境を見たり、
橋を渡った市場付近に行くものの、夕食を食べる店は一軒もない。
仕方なく宿付近に帰り、近くのカフェの看板に惹かれて入り、ビアハノイを注文。
大きな冷蔵庫から出てくるはずのビールは出てこず、従業員の女性が買いに行く。
案の定、氷を入れたコップと買った来たばかりの生ぬるいビアハノイ。
持参したサンマの蒲焼き缶詰を肴に、2本飲んで店を出る。


 日本から持ってきたサンマの缶詰と冷えてないビアハノイ

もう少し先に行くと、店先で炭焼きをしているところがある。
串焼きを数本注文し、ビールはきっちり冷えたビアハノイ。
美味い!


  串焼きを焼く店の女性

炭焼きの向こうに大きな鍋が火にかかっており、これを覗くとお粥だ。
しかしどんぶり1杯は多いと、持参のふりかけを掛けて2人で分けて食べる。
ところがあまりに美味いので、もう1杯注文する。
ここでしか食べられなかったが、暑い夜に食べる熱々のお粥もなかなか良い。
すっかり満足して宿に帰る。
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ベトナムの暑い夏   4日目

2009年08月12日 | ベトナム2009
7月25日

GHに朝食が付いていないので、近くのベーカリーに行く。
コーヒーとモーニングセットで、2人分150,000ドン(約900円)。
めちゃ高いなぁ。しかしもたれるほど量が多い。
ベーカリーだけあって、この店のパンは非常にうまかった。

1人教会前の広場に行き、黒モン族の人々を見た後、
声を掛けてきたセオム(バイクタクシ-)の少し年の行った兄ちゃんと交渉。
ラオチャイ村までの往復いくらかというと、
いくら吹っ掛けようかと思案している様子が見え見えの顔で考えた後、12$と言ってきた。
内心可笑しくてしょうがなかったが、余りに正直な思案顔が気に入って、
10$でどうかと言うと、即OKしてきた。
6~7$もあれば十分な距離だとは思ったが、私も甘い。


セオムの運ちゃん達

9時過ぎに宿を出て、広場の角に行くと、運ちゃんが居る。
帽子をかぶった私に気づかない。
もしかしてすっぽかされて、うまい話が逃げたのではないかという不安な顔。
にやにや笑って見ていると、やっとこちらに気づいて破顔一笑。
もう1人、若い兄ちゃんのセオムにT氏が乗り、いざ出発。


  途中のビューポイントで見る風景。何処も棚田が美しい。

途中入村料の15,000円を支払い、ビューポイントで3度ほど停まって写真撮影。
一面に広がる棚田は素晴らしい。
ラオチャイ村に入る小道に入り、すぐバイクを止めて、しばらく歩いて行くことにする。
すると、降りたセオムに歩いている他の観光客が乗せろと言う。
運ちゃん達は、我々に傭われている関係で、できないと言っていたが、
我々は、遥か下に見える橋までは歩くので、
そこに来てくれるなら、他の客で稼いでもいいと言うと、運ちゃん達にこにこ。


  ラオチャイ村の上から。棚田が見事。

1時間ほど歩いて村を歩き、
アイスキャンデーを食べたり、田んぼの稲を触ったりしながらブラブラしていると、
セオムの運ちゃん達は、数回往復して、かなり稼いでいる。
我々のそばを通るときは嬉しくてしょうがないという表情。
帰りにガス欠にならなきゃいいがと思うくらいだった。

11:30頃サパの町に戻り、運ちゃんに金を払うと、
若い方が、チップはないかという。
何いってんだ、ラオチャイ村で我々とは別に大分稼いだろう、
その半分をよこせなどとからかうと、笑って諦めたようだ。

昼食は、昨日同様リトルサパ。
数件レストランを見てみたが、店頭にあるメニューを見ると結構高い。
やはりリトルサパが無難だと言うことで、ここに決定。
いくつか料理を取り、ビールを飲んで130,000ドンほど。
朝食より安かった。

  黒モン族の人々五景。











町をブラつくうちに少し疲れて、先に帰りシャワーを浴びる。
しばらく休むがどうも気分が優れない。
T氏には申し訳ないが、夕食に出てビアホイに行くも、珍しく余り美味くない。
ビアホイを出て、少しは腹にたまるものをと思うのだが、
調子が悪いので、再び先に帰宿。
少し疲れが出たのだろうか。
やはり年は隠せない。
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ベトナムの暑い夏   3日目

2009年08月10日 | ベトナム2009
7月24日

6:30頃列車はラオカイ駅に着く。
降車客を狙ったミニバス勧誘のお兄ちゃん達の攻撃を、
一旦は排除したものの、バスターミナルまでは遠く、
結局言い値を値切ってミニバスに乗り込む。


  ラオカイ駅前広場。列車到着時はミニバスで溢れる。

ずーっと道は登りになっていて、高原に向かっていることを実感する。
8時過ぎにサパの教会近くの公園の前でバスを降り、
さてホテルを探そうと座ると、来た来た、勧誘だ。
ま、時間は早い、自分たちの足で探そう、ということでお断りし歩き始める。

このホテル探しでクタクタになるとは。さもありなん、約2時間にも及ぶ部屋探し。
ホテルのある界隈はほぼ歩き尽くし、部屋を見ること約10軒。
そのホテルのほとんどに、エレベーターがなく、
案内される部屋はほぼ最上階。
眺望の利く部屋をという好意ではあるのだけど。

結局、歩いていて最初に勧誘されたソン・ハGHに決定。
15$で、まあまあの眺望。いささか草臥れていたので、まいいか。
ここで26日のバックハーサンデーマーケットの日帰りツアーを予約。
1人10$也。このツアーはラオカイ経由なので、帰りにラオカイで降りる予定だ。

まずはシャワーで列車旅の垢を落とし、しばし休憩。
エアコンなしでも涼しい。さすがはベトナムの避暑地。
昼飯食いに行くか、ということで一番の賑わい通りへ。
ちょっと小洒落た、リトルサパというレストランへ。


  リトルサパレストラン。ここで2回食事をした。

ハノイでは、リトルハノイだったが、サパではリトルサパてか。
後で分かるのだが、ちゃんとしたレストランでは、この店が◎。
味と価格の、コストパフォーマンスは多分一番かと。
いつものようにハノイビールで涼を取り、飯で腹をふとらす。


  カットカット村入口に、入村チケット売り場がある。1人20,000ドン

2時過ぎに、カットカット村へ歩いて行くことに。
往復6㎞前後なので、歩いても大丈夫だろうと思ったが、
行きは下りで、帰りはずーっと登りという、登山とは全く逆のパターンで、
えらく疲れてしまった。午前中の宿探しもトレッキングのようなものだったのでそのせいもあるのか。


  カットカット村を望む  


  糸を紡ぐ材料が干してある。  


  糸を紡ぐ親子。


  村の家々。

夕方再び汗を流し、近くのビアホイへ。
教会前の広場のメインストリートの交差点、付近にあるビアホイ屋で、
結構な数の人が飲んでいる。
ここではピッチャー(コップ約7杯)1杯が20,000ドン。
汗をかいた後なので、美味い!

ピッチャー2杯飲んで、少しは飯でもと、教会前の小道のテントの灯りに誘われて歩く。
土産物を見たり、ブラブラしていると、1軒の食堂で、飲んでおだを上げている男2人組が誘う。
串焼きなどもあるので、選んで数本焼いてもらう。
誘った男2人は、親子だそうで、飲んでいる(多分)焼酎を我々についで、
くいっと空けろという。それがベトナム流だという。ホントかな。


  すっかり盛り上がったサパの夜。奥の2人が親子。3人兄弟姉妹。何故か手前に店のおばちゃんも。

その後兄弟姉妹3人が隣の席にやってきて、
姉が英語ぺらぺらで、通訳をやってもらっているうちに、
7人ですっかり盛り上がってしまった。
サパの1日目は、すっかり楽しい夜で終わった。
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ベトナムの暑い夏  2日目

2009年08月08日 | ベトナム2009
7月23日

7月22日のところで書き忘れたが、機上で突然外が暗くなり、
機長のアナウンスがあったので、多分日食だろうと思ったら案の定。
どんどん暗くなり、外を見るが太陽はなく、
飛行機のほぼ真上だったので、とうとう日食の様は見ることができなかった。
天井にも窓があればなぁと、笑ったものだった。

朝5時のモーニングコールに起こされる。
5:40発の空港送迎バスの出発が20分近く遅れるが、無問題。
フライトは8:35なので十分時間はある。
約20分で桃園国際空港に着き、早速チェックイン。

3席並びの2列、真ん中に通路のある小さめの飛行機は、ほぼ満員でハノイのノイバイ空港に定時に着いた。
数年前からノイバイ空港は立派になったが、4年ぶりの訪問である。
空港から市内までの足をどうするか、機内で相談した我々は、
時間は掛かるが、17番の公共バスでロンビエンバスターミナルを目指すことにした。

空港インフォメーションで、綺麗なお姉さんにバスの経路を訊くが、うまく話が通じない。
タクシーで行け、みたいなことを言う。
埒があかないので、もういいやということで外に出る。
空港を出て、ずーっと右に行き、端っこの先の広場にバスが止まっている。
どうやらそこがバスの発着場らしい。


  ノイバイ空港発ロンビエンバスターミナル行き、17番バスの内部。

と、1台のバスがそこを出て、空港を出ようとして一度停まる。
見ると17番バスではないか。
慌てて駆け寄って、運転手に、「ロンビエン?」と訊くと黙ってうなずく。
乗り込むと席は空いている。何となくエアコンも入っている雰囲気。
ARUKIKATAには1時間40分かかると書いてあったが、
まいいか、どうせまだ11時にもならない時間だし、着いた頃が昼で丁度OKだ。

バスは、何処をどう通っているか全く分からない。終点まで行くしかないとゆったりと構える。
空港から市内まで、約40㎞。ハノイバスの料金は、この40㎞を乗って、1人5,000ドン、約30円である。
タクシーだと10~12ドル、に比べると破格の安さ。2人で1ドルにも満たないのだから。
ゆったりと途中の景色も楽しみながら、それでも1時間20分でロンビエンに着いた。

バスターミナルに降り立ったものの、自分の立ち位置が分からない。
すぐ脇の大通りをどちらに行けば旧市街方面に行くのか、
地図を見ても今一分からない。
バイタクのオジサンに「ドンスアン市場はどっち?」、と訊いてやっと方角が分かる。

それからはARUKIKATAの地図を頼りに旧市街に入り、
サパに行く列車の終点、ラオカイ行きのロイヤルトレインを扱う旅行社で列車の予約。
木曜日の今日の便はあるというので、今晩の便をとり、
帰りは28日にラオカイ発の夜行列車をとった。計、2人で88$。

既に昼を過ぎている。
もう一つやることがあって、ホテルの予約だ。
前回泊まったクラッシック1に行き、29,30日の宿泊予約をする。
部屋を見せてもらい、最上階はバスタブ付きの1泊25$の部屋にする。
4年前と比べると、食堂やロビー、部屋も綺麗にリニューアルされている。

ホテルに頼んで、荷物を預かってもらい、まずは昼食に行く。
4年前に来たレストラン、「リトルハノイ」は宿から近い。
同じ名前のカフェがARUKIKATAには載っているが、それとは違う。
そんなに料金は高くなく、味はよい。
何よりエアコンの効いたところにいたいのが本音である。


  ホアンキエム湖の湖畔でくつろぐ人々。

リトルハノイでずいぶん粘ったが、それでも出発まで7時間以上ある。
ホアンキエム湖に向かい、湖畔の日陰でぼんやりと眺めながら時間を潰す。
4:30頃、近くの観光インフォメーションのある一角にカフェがあり、
しっかりエアコンが効いているので、そこでアイスティーなどを注文して、6時まで粘る。
男2人でカフェに2時間近くも居たのは初めてだ。

6時過ぎにクラッシック1ホテルのすぐそばのビアホイ屋でグラス2杯ほど楽しみ、
2人で4杯の12,000ドン、約64円ほど支払う。
4年前は、1杯10円だったので、かなりの値上がりである。


  4年前からおなじみのビアホイ屋(生ビールを飲ませるところ)
  ビアホイ(生ビールはアルコール度数2~3度らしい。)

その後ホテルで荷物を受け取り、歩いてハノイ駅に向かう。
駅までは徒歩で30分程度。暑さを我慢すればなんということはない。
ラオカイ行きの列車は夜行で数本あるようで、9:50発までしばらくある。

駅前の飯屋で、フォーボー(牛肉の入ったフォー)と、フォーガー(鶏肉入りフォー)を注文。
今回のベトナムでは、前回までとは違って、何故かフォーを美味いと感じなかった。
理由は分からないが、自分の味が濃くなったのだろうか。
しかし、フォー1杯が20,000ドンには驚いた。日本円で約120円にもなるのだ。
東南アジアの麺は100円以内だろうという先入観があって、
ベトナムの物価の値上がりを実感したものだ。

列車は早くからホームに停まっていて、9時には既に乗り込めた。
エアコンが効いていて気持ちいい。
ベッドが上下2組の、4人のコンパートメントである。
なかなか高級そうな造りだが、シーツや枕などのソフト面ではタイの列車が上である。


  ロイヤルトレインのコンパートメント内。見かけ倒しの感はぬぐえない。

タイの寝台車は、パリパリの糊の利いた洗い立てのシーツでベッドメークしてくれ、
洗ったかどうか分からないような、この列車のへろへろのシーツとは一味違う。
液晶テレビまで付いている高級なコンパートメントだが、
いざサービスの部分では不満が残る状況だ。

ベトナム人の若者2人が同じ部屋になり、
彼らは遅くまでビールを飲んだり、喋くったりしていたようだが、
我々はいつの間にか眠ってしまった。
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