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崖っぷちの男

2012年07月08日 | 映画
崖っぷちの男

久々の映画紹介です。
観終わって、スカッとしました。
エンターテインメントらしい、それはないでしょう的な展開が有るにせよ、物語のスピーディーな運びと解りやすいどんでん返しの仕掛け、ニューヨークに舞うドル札を用意するなんて、楽しませてくれる映画でした。
映画の流れを追って行くうちに、色々と伏線が見えてきたりするんですが、そんなことは物ともせず、観終わった感を満喫して楽しめました。

私は、交渉人役のエリザベス・バンクスとサム・ワーシントン演ずる主人公、元刑事で脱獄囚の弟の恋人役ジェネシス・ロドリゲスが気に入りました。
特に容姿が良かったですね。
わざわざあんな場面で着替えさす制作側の思惑通りになった訳ですが、・・・。

それにしても、敵役がプーチンに見えてしょうがなかったな。
理屈抜きで楽しめた。★★★★☆(5★満点で星4.5です)

グラン トリノ

2009年05月31日 | 映画
シニア割引(1.000円)になってから、初めての映画鑑賞でございます。

映画グラントリノを観てきました。

主演で監督のクリント・イーストウッドは、私にとっては凄く顔馴染みの俳優さんです。
身近に感じられるのは、私がテレビを見始めた頃(昭和30年代)から、彼の顔を見ていたからでしょう。
「ローハイド」と云う西部劇でロディと云う名の痩せっぽちなカウボーイの青年を演じていました。
その後の作品だと、マカロニウエスタンやダーティーハリー、許されざる者等を観てきました。

クリント・イーストウッドは、現在79歳で、この作品が最後の出演だと言っているそうですが、そんな台詞は前にも聞いた様な気がするな。
アクションが無くっても良いから、80歳を過ぎた彼の作品を観たいと思うんですよね。

グラン・トリノって車の名前は知らなかったです。
これも、テレビ映画のスタハチこと「刑事スタスキー&ハッチ」の、あの赤い稲妻がフォード・グラントリノだったと後から知ったんですよ。
まあ、一度で良いから乗ってみたい!
そして、ドリフト、スピンターンなんかをやってみたい!
な~んてことを、年甲斐も無く思わせてしまう車なんですね。

世代のギャップに戸惑いといらつきを隠しながら、自分を納得させようとする姿に、共感と笑いを誘われました。

人の親切は心に響きますな。
自己本位の身内よりも、恩義を大事にする隣人の異国人に心を開く様が解り易く描かれていました。

てーげーにしろい!(大概にしろよ)
なしゃ~おれっちにまかしな。(話は俺がつける)
そんな江戸弁が似合いそうな、じいさんの決着の付け方に、ジンときちゃいました。
シンプルで解りやすい。笑いと緊張、涙も少しあり、切なさと愛情を感じられる2時間17分ですた。★★★★★(5★満点で星5つです)

明日への遺言

2008年03月10日 | 映画
明日への遺言

大東亜戦争終結後、無差別爆撃を行った米軍機の搭乗員を処刑した罪に問われ、戦争犯罪人として、裁判にかけられた東海軍司令官・岡田資(たすく)中将は、法廷闘争を「法戦」と名付け裁判に臨む。

「部下が行った全ての行為について、責任を取るのが司令官としての自分であります」
これは、侍の言葉ですね。

部下を守り、全責任を負う岡田資中将の潔い姿は、次第に敵国の検察官や裁判官の心を動かして行く。

エンドロールを観ているときに、後ろの席の人がスティーブ・マックィーンの息子だよって、言っているのが聞こえました。
そういえば、検察官の精悍な顔は、あの大脱走や拳銃無宿のマックィーンに良く似てました。

岡田資中将役の、藤田まことの淡々とした中に責任を一身に引き受けようとする演技が良かった。
冨司純子の妻温子は、言葉は話さないが、気持ちを表情で伝えていた。
フェザーストン主任弁護人(ロバート・レッサー)の米国の利益に反しても被告の利益を守ろうとする姿に感動しました。

劇場には、大勢の年配者が観ておられました。
この映画は、若い人にも観て貰いたいと思いました。

ALWEYS続・三丁目の夕日

2007年11月20日 | 映画
前作のALWEYS三丁目の夕日を観たのは、丁度2年前だったな。

たった2年前なのに、振り返れば随分いろんな事があった2年間だった。
いや、急激に人生が回転し始めたのは、その前の年からだったんだ。

この頃、よく過去を振り返る。
そして、未来について考える。
今までの人生の中で、これ程過去や未来について深く考えた時期は無かった。

自分で良かれと思ってやってきた過去も、振り返れば無念や後悔、懺悔の山積みになる。
しかし、それらは、その時々に於いて最善と信じてやってきたことだ。

過ぎ去った過去を悔やむよりも、それらの事どもを教訓として、自らの未来を築いて行こう。
そんな気持ちで自分の目標を決めた。
ミッションは安心を求める人達の助けになること。
私の人生のピークを70歳とした。
取り敢えず、一歩ずつ登っていこう。

等と思いつつ、映画を観た。

前評判通り、前作よりも感動的でした。
多彩な登場人物の描き方に、それぞれがその人独自の他の人とは違う優しさを感じさせる演出に、思わず涙が出て来てしまうんだな。
私は、ヒロミ(小雪)の踊り子仲間で普段は嫌味ばっかり言っていた梅子(手塚理美)が餞別に本を渡した気持ちが、何も言わなかったけど、茶川(吉岡秀隆)の所へ行きなさいと言っている様に思えて、そんな梅子の優しさが嬉しかった。
他にも、沢山いい場面があるんで、涙を流したい方には打って付けでしょう。

涙と笑いも少しあり。★★★★☆(5★満点で星4.5です)

ダイ・ハード4.0

2007年07月17日 | 映画
久し振りに映画を観てきました。

派手なカーアクションや、銃撃戦。
車でヘリコプターを叩き落としたり、最新鋭のロッキードF-35が出て来たり、F-35から落っこちたブルース・ウィリスの不死身ぶりが、
んな、アホな、ってな感じですが、テンポが良くって、勧善懲悪なところが単純な私には面白かったですね。

物語は、全米の都市機能の壊滅を狙うサイバーテロ組織との対決。

ラストは、人質になった娘の救出に向かう父親の心境になって観ていたが、俺にはあんな体力は無いな。

スカッとした気分で映画館を出られるって云うのが良いですよ。★★★☆(5★満点で星3.5です)


http://blog.goo.ne.jp/m-ebina_2004/

硫黄島からの手紙

2007年01月07日 | 映画
映画「硫黄島からの手紙」を観て来ました。

フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』からの引用です。
《硫黄島の戦い( 1945年2月16日 - 1945年3月26日)は、太平洋戦争末期に小笠原諸島の硫黄島において日本軍とアメリカ軍の間に生じた戦闘である。
1945年2月19日にアメリカ海兵隊の上陸が開始され、3月26日に日本軍の組織的戦闘は終結した。日本軍は20,933名の守備兵力のうち20,129名が戦死した。アメリカ軍は戦死6,821名、戦傷21,865名の損害を受けた。太平洋戦争後期の島嶼防衛戦において、アメリカ軍地上部隊の損害が日本軍の損害を上回った唯一の戦闘であった。》

硫黄島の戦いを日米双方からの視線で、2本の映画が制作されました。
米国からの視点で作られた一作が「父親たちの星条旗」。
日本側からの視点では、この「硫黄島からの手紙」が作られました。
共に監督は、クリント・イーストウッドです。

イーストウッドは、日本人の観客に対してコメントを発しています。
その中で彼は
「若い日本兵達は島へ送られたとき、十中八九、生きては戻れないことを知っていました。彼らの生き様は歴史の中で描かれ、語られるにふさわしいものがあります。私は、日本だけでなく世界中の人々に彼らがどんな人間であったのかを是非知ってほしいのです。『硫黄島からの手紙』では、彼らの目を通して見たあの戦いが、どんなものであったかを描ければと思っています。あの戦いでは、両国の多くの母親が息子を失っています。その場所を実際に歩いたことは、とても感動的な経験となりました。
私が観て育った戦争映画の多くは、どちらかが正義で、どちらかが悪だと描いていました。しかし、人生も戦争も、そういうものではないのです。この映画は、戦争が人間に与える影響、本当ならもっと生きられたであろう人々に与えた影響を描いています。どちらの側であっても、戦争で命を落とした人々は敬意を受けるに余りある存在です。だから、この2本の映画は彼らに対する私のトリビュートなのです。日米双方の側の物語を伝えるこれらの映画を通して、両国が共有する、あの深く心に刻まれた時代を新たな視点で見ることが出来れば幸です」
と、この様に言っていました。

軍人であっても家庭には家族がおり、戦場から家族を想い手紙を送り続けた。戦争と云う過酷な時代、状況の中で良く戦い、そして良く生きようとした栗林中将を渡辺謙が好演していました。
そして、時代に流されながらも、戦場で妻子を想い、生きようとする兵士を加藤亮は良く描いていました。

娯楽作品では有りませんが、人間というものを深く考えさせられる作品で、物語は素晴らしい出来でした。映像的には、日本軍が2万人以上戦っていた様にはどうしても見えなかったのが残念です。★★★★(5★満点で星4です)


次回は「父親たちの星条旗」を観たくなりました。

タイトルになった硫黄島から手紙を書き送った栗林中将の書簡が納められている書籍です。
栗林忠道 硫黄島からの手紙

文藝春秋

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武士の一分

2006年12月11日 | 映画
原作の短編小説「盲目剣谺返し」は藤沢周平氏の作品ですが、昨年読んで感動していたので、この「武士の一分」が上映されるのを心待ちにしていました。

映画の冒頭に、主人公・三村新之丞(木村拓哉)の毒味役について文字での説明が入っていましたが、今の若い方達には、当時の封建制度下の作法、しきたりや慣習、上士・下士の身分の違い等は、解らないのでは無いかと思うんです。
説明の文字を入れてでも、時代背景をもう少し丁寧に説明していたら、もっと新之丞や妻加世(檀れい)の止むに止まれぬ心情が伝わったのではないかと思います。

毒味役の樋口作之助(小林稔侍)が文字通り、詰め腹を切らされる自宅の場面は、作之助が腹を切ることで樋口の家が残されると云う、武家社会の中で生きて行く家族の悲しみが良く出ていました。

映画の流れからは、三村新之丞が本来優れた剣士であった印象が薄く、島田藤弥(坂東三津五郎)に復讐を胸に盲目の中で稽古を重ね、昔をも凌ぐ剣技を習得する辺りの説明が不足していました。
盲目の新之丞に、辺りの気配や見えない敵に対する心理などを演じて欲しかったです。

藤沢作品の中では、武家社会の本音と建て前の違いを指摘しており、男女間の問題についても、しばしば取り上げられています。
当時も現代と同じように、男女が密会する場所はあったわけです。
そして、間違いを冒す男女もいたわけです。

愛する妻を騙され、冒された新之丞が命を掛けた武士の一分。

新しい飯炊き女が元の妻加世だと解り、加世を許す新之丞に男の優しさが表れて、知らぬ間に涙が溢れてきてしまった。

脇役の笹野高史の中間徳平役や桃井かおりの波多野以寧(いね)はぴたりはまり役で実に良かった。

時代背景や原作を知らない方達にはチョッと物足りないかも知れませんが、原作に忠実に作られた心打つ映画でした。スタジオ撮影とは思われない風や木の葉の舞い散る表現など全て含めて ★★★★(5★満点で星4です)


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県庁の星

2006年03月06日 | 映画
公式HP
この映画は織田裕二の映画ですね。
出世しか頭になかった、県庁のエリートが、挫折してから人としての優しさを取り戻す。
官と民ではこんなにも考え方が違うんだって主張の映画です。

映画としては、県庁での事件も有耶無耶だし、スーパーでの県庁さん(織田裕二)とパートの二宮(柴咲コウ)の関係や事件も盛り上がりに欠けている。

救いは、織田裕二が格好良かったことと、知事(酒井和歌子)のどんでん返しの最後の言葉。それから、エスプレッソが無料から100円になったことかな。

物語として、訴えるものが不足してるっていうか、散漫になっていたんで、★★★(5★満点で星3です)

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博士が愛した数式

2006年02月01日 | 映画
公式HP

今日は、一日で映画の日です。
外は朝から、雨でしたが出掛けてきました。
「雨あがる」「阿弥陀堂だより」の小泉堯史監督作品だったので、期待して観に行った。
館内は、私より上の年代の方々で八割ぐらいの入りでした。
映画は、期待に違わず、しっとりとした雰囲気の心にしみ入るような作品でした。

数学教師のルート(吉岡秀隆)の寝癖の付いた髪型の可笑しさと、淡々とした授業風景に、こう云う、教師に教わってみたかったななどと思ってしまった。

ルートの子供時代(齋藤隆成)の演技が実に良かった。そして、吉岡秀隆の子役時代のような雰囲気を持っていたので、過去と現在の違和感がなく物語を観ることが出来ました。

交通事故の後遺症で、事故前までの記憶はあるが、現在の記憶が80分しか続かない元数学教授(寺尾聰)は、数学を愛し、子供を愛する心を持って、今の80分を生きている。

働き者の家政婦、杏子(深津絵里)は、ルートのシングルマザーだ。博士の症状を理解し心の交流を図ろうとする。「明日になったら忘れてるわよ」なんて、悲しいはずの台詞なのに、杏子の爽やかさで暗く落ち込みそうな場面も救われてました。
なんだか、いっぺんでこの女優さんが好きになっちゃいました。

未亡人で博士の義姉(浅丘ルリ子)は、過去を悔やみながら、今でも博士を愛している。それは杏子への嫉妬として現れる。浅丘ルリ子も随分老けたな、俺も歳をとる筈だ。

う~ん、役者も良いし、演出も良い。私しゃこんな映画が好きです。

清い、爽やか、心、真実、優しさ、そんな言葉がよく似合う映画でした。
★★★★★(5★満点で星5です)

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THE 有頂天ホテル

2006年01月19日 | 映画
THE 有頂天ホテル
三谷幸喜の脚本・監督作品。大晦日の高級ホテルで繰り広げられるドラマを、同時進行で描いてみせる2時間15分。
役所広司、松たか子、佐藤浩市、香取慎吾、伊東四朗、西田敏行、原田美枝子、篠原涼子、生瀬勝久、石井正則、など日本映画を代表する豪華キャストが、迷路のようなホテルの中で働く従業員や訳ありの宿泊客を演じる。登場人物の人生を絡ませ、伏線を縦横無尽に張りめぐらす脚本の緻密な構成力に、
「なるほど、そういうことなんですか」と思わず言いそうになりました。
ちょっとした出来事や登場人物が、伏線となって後半を盛り上げているので、映画を楽しんで頂くためには、ストーリーは言わない方が良いでしょうね。

ホテル関係者が観たら、異議を唱えたくなるような場面も有りますでしょうが、盛り沢山な登場人物個々のドラマが、スピーディーに展開され、随所に笑いがあり、娯楽作品としては申し分有りません。 ★★★★(5★満点で星4です)

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追記

この作品、女優さん達が頑張ってましたね。
原田美枝子と戸田恵子が副支配人を気遣うところとか、コールガールの篠原涼子、フライトアテンダントの麻生久美子、ギターを担いで放さない堀内敬子、客室係の松たか子がお客様の宝石を身につけたときはドキドキしました。最後にYOUの歌が良かったです。

ハリーポッター 炎のゴブレット

2005年12月02日 | 映画

公式HP

ハリポタは原作を読んで、映画もシリーズで「賢者の石」「秘密の部屋」「アズカバンの囚人」と観てこないと面白さが解らないかもしれない。とは言っても原作を読んだのは3年前、前作の映画も1年半前に観たんで、映画を観ながらそう言えばこんな話だったな等と思い出しつつ観てました。
「炎のゴブレット」ではヴォルデモートの陰謀で三大魔法学校対抗試合に巻き込まれ、周りからのねたみや誤解に苦しみ、初恋に悩むハリ-が描かれている。
1作目ではホグワーツ魔法魔術学校の1年生だったハリーも今回4作目で4年生、14才なのだが、映画制作は5年目になっている。
ハーマイオニーが随分、美人になってました。同じメンバーでこの先撮り続けるなら1年1作のペースを続けないとな。
映画の方は、映像が増々綺麗になってますね、特に始めの方に出て来たクディッチの競技場なんかは見事でした。
嘆きのマーテルが風呂場でハリーに迫るところは面白かったですね。
観終わった感想は、157分も観てたのかってくらい時間が経つのを忘れて見入ってましたね。★★★★(5★満点で星4です)

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追記

いや~、ホントに盛り沢山の原作1130ページから映画にするにはかなりの部分をそぎ落としてましたね。サブストーリーや登場人物の説明不足もありましたが、テンポの速さにぐいぐい引っ張られて観てしまいました。
次作「不死鳥の騎士団」も長編なで、また新たな登場人物あり、登場人物の背景が解ったり、別れがあったりで、どう云う風に映画にするのか楽しみです。
ハリー・ポッターと賢者の石 (1)

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ハリー・ポッターと秘密の部屋 (2)

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ハリー・ポッターとアズカバンの囚人 (3)

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ハリー・ポッターと炎のゴブレット 上下巻2冊セット (4)

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ハリー・ポッターと不死鳥の騎士団 ハリー・ポッターシリーズ第五巻

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夢千代日記

2005年11月13日 | 映画
今日も海老名映画祭でした。

広島で胎内被爆し、白血病で余命いくばくもない芸者のもっと生きたいという願いと、彼女と殺人犯の愛を山陰の温泉町を舞台に描く。脚本早坂暁、監督浦山桐郎、1985年。

あらすじ
山陰の雪深い温泉町、湯村。芸者置屋「はる家」の夢千代(吉永小百合)こと永井左千子は広島で被爆していた。「はる家」には、夢千代の面倒を子供の頃から見てくれている渡辺タマエ(風見章子)、気のいい菊奴(樹木希林)、スキー指導員・名村(渡辺裕之)に恋し自殺未遂を起こす紅(田中好子)、好きな木浦(前田吟)のため、彼の妻の替わりに子を宿す兎(名取裕子)、癌で三ヵ月の命だという老画伯・山科東窓(浜村純)に、束の間の命の灯をともす小夢(斉藤絵里)たちがいる。神戸の大学病院で「あと半年の命」と知らされた夢千代は、帰りの汽車の窓から祈るように両手を合わせて谷底へ落ちて行く女性を見た。同乗していた旅役者の一人、宗方勝(北大路欣也)もそれを見ていたが、彼の姿は消えてしまう。捜査の結果、その女性の駆け落ちの相手、石田が逮捕された。彼の子を身篭った女が邪魔になったのだろうという事だったが、夢千代には自殺としか思えなかった。翌日、旅芝居好きの菊奴の案内で春川一座を尋ねた夢千代は、宗方に本当のことを教えてほしいと嘆願するが、宗方は「見ていません」と冷く答えるのだった。夢千代はタマエから、死んで行くしかない特攻隊員との愛のかたみに母が女手一つで自分を産み落としたことを聞かされ、一度だけ出来た子供を堕したことを悔いた。ある夜、夢千代は春川一座へ出かけ、熱を出して倒れてしまう。そして、宗方に背おわれて「はる家」に戻ってきた。春川一座のチビ玉三郎は、母である座長(小川真由)や菊奴の前で宗方の夢千代に対する気持を言いあてる。その時、宗方は菊奴から夢千代の命が長くないことを知らされた。証人として宗方の身元を調べていた藤森刑事(加藤武)は、彼が十五年前に父親を殺して指名手配中であることをつきとめ、夢千代に警告するのだった。宗方は一座から姿を消した。彼を隠岐行のフェリーで見かけたという紅の言葉を頼りに、夢千代は隠岐島へ向った。そして、宗方に愛を告白し、二人は結ばれた。宗方を逃がしたい夢千代の反対を押し切り、逮捕されるのを覚悟で宗方は衰弱した夢千代を「はる家」へ連れ帰る。皆の見守るなか、夢千代は息を引きとり、宗方は藤森によって逮捕された。

原爆の後遺症と云う重いテーマと夢千代が生・死・愛を見つめて生きようとする姿に感動しました。

20年前でも吉永小百合は綺麗でした。
私しゃなんで当時この映画を観て置かなかったんだろう、仕事バカだったんだよな、楽しみを後に取って置いたって考える事にしましょうか。

長崎ぶらぶら節

2005年11月12日 | 映画
今、海老名プレミアム映画祭ってのを遣っているんだが、招待券が当たったので観に行って来た。
観客は年配者が多いですよ、私なんかは一番若いんじゃないかな。
全席指定でしたが、ほぼ満員、遅れて行ったので前から二列目になってしまった。

なかにし礼氏の直木賞授賞小説「長崎ぶらぶら節」を深町幸男監督、吉永小百合主演で東映が2000年映画化。
出演
吉永小百合
渡哲也
高島礼子
原田知世
藤村志保
いしだあゆみ
尾上紫

あらすじ
日本三大花街のひとつと言われた丸山の遊郭に売られておよそ40年、義侠心の強い愛八は、特に苦労をしている若い人、子供に対しては身銭を切って援助した。街角に立つ辻占や花売りの子供に、お座敷のお花代をそのままくれてやるようなことも、売れっ子ではあったが、蓄えはなかった。いわゆる、宵越しの銭を持たない、江戸っ子気質を持つ芸者であった。ある日、彼女は五島町の大店・万屋の十二代目で、長崎でも指折りの風俗研究の学者・古賀と運命的な出会いを果たす。学問を極める為なら、財産を使い果たしても構わないと考えている古賀。そんな古賀の頼みを受けて、愛八は長崎に伝わる歌を探し記録する旅に同行する。旅は約二年間に渡り、やがてふたりの間に特別な感情が芽生えるが、決して肌を重ねることはなかった。旅の終わり、ふたりは長崎ぶらぶら節という歌に出会う。それは、愛八にとって想い出の歌であった。彼女が遊郭に売られる時、女衒の男が歌ってくれた歌だったのだ。歳月が過ぎ、年号は昭和へ移った。古賀と会わなくなっていた愛八は、少女の頃から可愛がっているお雪に芸を仕込んでいた。ところが、そのお雪が肺病にかかってしまう。詩人・西條八十に出会ったことが縁で、長崎ぶらぶら節をレコードに吹き込む。その印税を全てお雪の治療費に当てる愛八。今や、お雪は愛八の人生そのものとなっていた。お陰でお雪は快復し、お披露目の日を迎える。だが、その席に披露目の資金を提供してくれた古賀が招待されていることを知った愛八は、決して顔を出そうとしなかった。彼女は、古賀への想いを一通の手紙に認め、事ある毎にお百度を踏んでいた身代わり天神の境内で倒れる。

感想は・・・、女は強いな、吉永小百合はやっぱり良いですね。

ALWEYS三丁目の夕日

2005年11月07日 | 映画
ALWEYS三丁目の夕日 公式HP
夕焼けの詩―三丁目の夕日 (3)

西岸良平

小学館

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西岸良平氏原作の漫画「夕焼けの詩 三丁目の夕日」をビッグコミックオリジナルで読んで居たのはもう随分前になるな。
ほのぼのとしたタッチと人情味溢れる登場人物や動物達(猫とか犬)にいい知れない郷愁を感じていたのも、私が一平君達と同年代を生きただけではないだろうと思うんです。
私も一平君と同じように寝小便垂れだったしな(笑)

いつ頃から読まなくなったんだろう、今も連載中だとは知らなかった。
実写となって映画化されると知ったときから、観てみたいと思っていた。

映画は短編の漫画から抜け出して、夢と希望、優しさ溢れる映画になっていました。
それも私の想像を超えた素晴らしさ、心を揺さぶられ途中で何度も涙をぬぐいました。
周りの誰もが貧乏だったけど、みんなが懸命に生きていた時代、私達子供は親たちがひたすら働く姿を目にしながら、夢中になって遊んでいたあの時代。
遊んでたんかいって、言われても、遊ぶことが子供の仕事だった時代なのだ。
今の子供達は・・・、等とはここでは言うまい。

古行淳之介役の須賀健太君は以前から良い演技をするとは思っていましたが、今回じっと耐えて言葉に出さず、身体で表現する演技が素晴らしかった。
鈴木一平役の小清水一揮君の演技も自然で実に良かった。
他の出演者の演技も素晴らしく、そして映像はまさしくそこに昭和三十年代が蘇っていました。

あの映像はどうやって作ったのでしょうか、路面電車に東京の町並み、当時の自動車に町を行く人々、街頭のポスター、不思議な気持ちで昭和三十年代の東京を観ていました。
小道具で気に入ったのが宅間先生(三浦友和)の夢のシーンに出て来た、部屋の隅に置かれた人形、あの人形はお腹を押すと鳴るんだよね。
家でも姉が持っていた人形が部屋の隅に置かれていたっけ。

息子と二人で観に行ったんだけど、映画館を出た後、喫茶店で二人で映画について話し合ったのは初めてのことでしたね。お父さんが生きた時代を少しは理解してくれたでしょうか。
懐かしさとあの時代の想い出に、★★★★☆(5★満点で星4.5です)

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映画「蝉しぐれ」

2005年10月04日 | 映画
藤沢周平の時代小説を映画化したんですが、やはり先日読んだ原作とは少し違ってました。
映画の中に奉納試合が無かったので、興津新之丞が登場しない。
秘剣村雨の伝授場面がないので、加治織部正が登場しない。
杉内道蔵が登場しないので、ふくが大八車を押し、欅御殿へ乗り込むときに布施鶴之助が居ない。
後半の山場、秘剣村雨で刺客を倒す場面もない。
と云うように、長編の多くの部分を削って作られていますが、2時間の映画に収めるにはやむを得なかったんでしょうね。

映画としては、月日の経過を美しい自然で見せるところは気に入りましたよ。
しかし、蝉しぐれの夏の暑さが今一伝わって来ない。文四郎(市川染五郎・子役石田卓也)が謀反人の子として周囲から虐げられている描写が少ない等、全体的に説明不足のように思います。

加治織部正が登場しないので、ふく(木村佳乃・子役佐津川愛美)を匿う先を追っ手が見張っている危険がある横山邸にしてしまったのは少し安易だったかな。
五間川を舟で下り城下の横山邸へ向かう際、橋の上に与之助を出したのは演出の失敗でしょうな。
身分制度の厳しい時代にお互いを想いながら別々の道を歩まなければならなかったふたり、二十年の時を経て結ばれたラストシーン、それを映像に表さなかった手法は観る者の感性に任せたということか。

緒形拳(父・牧助左衛門)、原田美枝子(母・登世)、大地康雄(青木孫蔵)等の脇役の演技が良かっただけに、ふかわりょう(小和田逸平)、今田耕司(島崎与之助)の演技にはがっかりですな。しかし、子役の佐津川愛美の演技には胸を打たれるものがありました。

折角の良い作品なのに作りが荒いので、★★★☆・(5★満点で星3.5です)

追記
小説 蝉しぐれ

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