#78 J.B. ハットー「I Feel So Good」(Atlantic Blues: Chicago/Atlantic)
スライド・ギターの達人、J.B. ハットーのアトランティックでの録音より「I Feel So Good」を。おなじみ、ビッグ・ビル・ブルーンジーの作品だ。
J.B. ハットーは、1926年サウス・キャロライナ州ブラックヴィル生まれ。ジョセフ・ベンジャミン・ハットーがフルネームだ。83年にイリノイ州ハーヴェイにて57才で亡くなっている。
J.B. ハットーといえば、エルモア・ジェイムズ直系のブルースマンとしてよく知られているが、エルモアの幅の広い音楽性をすべて継承したというよりは、エルモアの中の一番泥臭い部分のみ受け継いだというべきだろう。そういう意味では、エルモアの従兄弟のホームシック・ジェイムズに近いという気もする。
とにかく、彼のスライド・プレイを聴けば、そのことがよくわかる。突飛なフレージングにせよ、ペナペナな音色にせよ、なんかすごく気ままに弾いている感じだ。また、そのボーカル・スタイルにしても然り。あくまでも田舎臭さを隠そうとしない。
時代が移り変わり、流行に取り残されそうが、おかまいなし。あくまでも自分のスタイルを貫く。うーん、ブルースマンやねぇ。
マディ・ウォーターズなどについてもいえることだが、時流に合わせて器用にスタイルを変えていくよりは、とことん一芸で通していくほうがその人らしい個性のあらわれだ、という気がする。
ということで、今日の一曲、聴いてみよう。バック・ミュージシャンはわりといま風にアップデートされた器用な演奏をしているのに対し、ハットーは全然洗練されていない。
リード・ギタリストの達者な演奏と比べてみると、一目瞭然ってやつだ。
でも、それでいいんである。ハットーは、ハットー。バンドの中で一番キャラが立っているから、無問題なのだ。
フェンダー、ギブソンみたいな有名ブランドをあまり使わず、マイナーで安価なギターを弾き、王様みたいな奇妙な帽子をいつもかぶっていたハットー。マイペースを絵に描いたようなこのブルースマンは、特に商業的に成功したわけではないが、妙に存在感がある。
いつも大きな口を全開にして歌い、叫び、スライドをプレイする彼は、「バイタリティの塊」って感じだ。
まさに元気の出るブルース。ハットーの快唱、快演を聴いとくれ。
スライド・ギターの達人、J.B. ハットーのアトランティックでの録音より「I Feel So Good」を。おなじみ、ビッグ・ビル・ブルーンジーの作品だ。
J.B. ハットーは、1926年サウス・キャロライナ州ブラックヴィル生まれ。ジョセフ・ベンジャミン・ハットーがフルネームだ。83年にイリノイ州ハーヴェイにて57才で亡くなっている。
J.B. ハットーといえば、エルモア・ジェイムズ直系のブルースマンとしてよく知られているが、エルモアの幅の広い音楽性をすべて継承したというよりは、エルモアの中の一番泥臭い部分のみ受け継いだというべきだろう。そういう意味では、エルモアの従兄弟のホームシック・ジェイムズに近いという気もする。
とにかく、彼のスライド・プレイを聴けば、そのことがよくわかる。突飛なフレージングにせよ、ペナペナな音色にせよ、なんかすごく気ままに弾いている感じだ。また、そのボーカル・スタイルにしても然り。あくまでも田舎臭さを隠そうとしない。
時代が移り変わり、流行に取り残されそうが、おかまいなし。あくまでも自分のスタイルを貫く。うーん、ブルースマンやねぇ。
マディ・ウォーターズなどについてもいえることだが、時流に合わせて器用にスタイルを変えていくよりは、とことん一芸で通していくほうがその人らしい個性のあらわれだ、という気がする。
ということで、今日の一曲、聴いてみよう。バック・ミュージシャンはわりといま風にアップデートされた器用な演奏をしているのに対し、ハットーは全然洗練されていない。
リード・ギタリストの達者な演奏と比べてみると、一目瞭然ってやつだ。
でも、それでいいんである。ハットーは、ハットー。バンドの中で一番キャラが立っているから、無問題なのだ。
フェンダー、ギブソンみたいな有名ブランドをあまり使わず、マイナーで安価なギターを弾き、王様みたいな奇妙な帽子をいつもかぶっていたハットー。マイペースを絵に描いたようなこのブルースマンは、特に商業的に成功したわけではないが、妙に存在感がある。
いつも大きな口を全開にして歌い、叫び、スライドをプレイする彼は、「バイタリティの塊」って感じだ。
まさに元気の出るブルース。ハットーの快唱、快演を聴いとくれ。