NEST OF BLUESMANIA

ミュージシャンMACが書く音楽ブログ「NEST OF BLUESMANIA」です。

#79 ジュニア・キンブロウ「Nobody But You」

2009-05-24 06:52:35 | Weblog
#79 ジュニア・キンブロウ「Nobody But You」(All Night Long/Fat Possum)

ジュニア・キンブロウ、ファット・ポッサムにおけるデビュー盤('92)より。キンブロウのオリジナルを。

バックバンド名はソウル・ブルー・ボーイズ。ベースはゲイリー・バーンサイド。ドラムスはキンブロウの息子、ケニー・マローン。

ジュニアことデイヴィッド・キンブロウは30年、ミシシッピ州ハドスンヴィルの生まれ。98年同州ホリー・スプリングスにて67才で亡くなっている。

彼は、R.L.バーンサイド同様、遅咲きのブルースマンとして、90年代、一躍脚光を浴びたひとである。

その、とめどなくループするようなブギのグルーヴは、R.L.爺にまさるとも劣らぬ強烈なものがある。

そのR.L.の息子ゲイリー、わが息子ケニーという次世代ミュージシャンを率いて、生み出すファミリー・グルーヴ。古いんだか新しいんだかよくわからんサウンドだが、とにかくクセになる音だ。

ゴツゴツとした歌とギター、粘っこいベース、ドラムス。ワン・コード、ワン・リフで押しとおすその音は、黒い。あくまでも黒い。

これが白人も含む若いリスナーにウケて、キンブロウは60過ぎにしてもっともヒップなアーティストとして認められたのだから、世の中何が起こるかわからない。

きょうの一曲も、ワン・コード・ブギ。まさに典型的キンブロウ節なナンバー。

キンブロウが経営していたジューク・ジョイントでのライブ録音なので、観客の反応もビビッドにとらえられており、その場の熱気がまんま伝わってくる。

酒焼けしたような野太い歌声が、実にいかしてるオヤジ、キンブロウの濃厚な世界を、とくと味わって欲しい。

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