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☆  バルバラ&ジョルジュ・ムスタキ(Barbara et Georges Moustaki)

2019-03-15 | ♥ 映画・ライヴ

 

ジョルジュ・ムスタキ( Georges Moustaki)

1934年5月3日に、エジプト・アレキサンドリアで生まれたムスタキは、両親が、ギリシャ人ということで、

「フランス語」「ギリシャ語」「アラビア語」を話すという「マルチリンガル」なアーティストです。

ジョルジュ・ブラッサンス(1921-81)に憧れたというこの青年は、やがて、「(パリ)左岸派」と呼ばれる、

「フォーク系」の歌手として「大成」することになりますが、

「最初期の頃」にも、自身が作詞した「Milord "ミロール"」(1959)に、マルグリット・モノー(1903-61)が曲を付け、

エディット・ピアフ(1915-63)が歌ったことで「世界的な大ヒット」となっています。

 

 

セーヌ左岸のレクリューズで歌っていたジョルジュ・ムスタキと出身は違うが同じユダヤ系

少し年上のバルバラとは心癒すものがあったのか一緒に歌っている曲があります

La ligne droite  (真っすぐな線)- Moustaki & Barbara   とか

 

フランスのシャンソン歌手で同時期に生きた、

「ジョルジュ・ムスタキ」とのジュエット

リズミカルで心地よく、とても詩的で素敵な楽曲をどうぞ!

 


 La Dame Brune -Barbara et Georges Moustaki- (avec sous-titres)

 

 

*ジョルジュ・ムスタキ(Georges Moustaki)がバルバラ(Barbara)のために作った歌

 

 

 (青字:ムスタキ 赤字:バルバラ )

 

歌詞・邦訳 : 朝倉ノニー

La dame brune (褐色の髪の女性)

 

Pour une longue dame brune, j'ai inventé

すらりとした褐色の髪の女性のために、僕は作った

 Une chanson au clair de la lune, quelques couplets.

月明かりのシャンソンを、何節かの。

Si jamais elle l'entend un jour, elle saura

 もしも彼女がいつかこれを聴いたら、分かってくれるだろう

Que c'est une chanson d'amour pour elle et moi.

これが彼女と僕との愛のシャンソンだということを

 


Je suis la longue dame brune que tu attends.

わたしはあなたが待っているすらりとした褐色の髪の女性よ。

Je suis la longue dame brune et je t'entends.

わたしはすらりとした褐色の髪の女性であなたの歌を聴くわ。

Chante encore au clair de la lune, je viens vers toi.

また月明かりを歌ってよ、あなたのところへ行くから。

Ta guitare, orgue de fortune, guide mes pas. 

オルガンの代用の、あなたのギターがわたしを導いてくれるわ

 



 Pierrot m'avait prêté sa plume ce matin-là.

ピエロがその日の朝、僕にペンを貸してくれていた。

A ma guitare de fortune j'ai pris le la.

 僕は間に合わせのギターにラの音を合わせた。 

Je me suis pris pour un poète en écrivant

僕は自分を詩人だと思い込んだんだ

Les mots qui passaient par ma tête comme le vent.

 風のように頭のなかを通り過ぎる言葉を書きとめながら。

 



 Pierrot t'avait prêté sa plume cette nuit-là.

 ピエロがその日の夜、あなたにペンを貸してくれたのね。

A ta guitare de fortune, tu pris le la,

あなたは間に合わせのギターに、ラの音を合わせ、

Et je t'ai pris pour un poète en écoutant

そしてわたしはあなたを詩人だと思ったわ

Les mots qui passaient par ta tête comme le vent.

 風のように頭のなかを通る言葉を聞きながら。

 

 

 

J'ai habillé la dame brune dans mes pensées

 僕は心のなかで褐色の髪の女性に

D'un morceau de voile de brume et de rosée.

霧と露でできた一枚のベールを着せた。

J'ai fait son lit contre ma peau pour qu'elle soit bien,

僕は彼女のベッドを作った、彼女が心地いいようにと僕の肌に沿わせ、

Bien à l'abri et bien au chaud contre mes mains.

とても安全で暖かいようにと僕の手に沿わせて。

 

 

 Habillée de voile de brume et de rosée

 霧と露でできた一枚のベールを着せられ

Je suis la longue dame brune de ta pensée.

わたしはすらりとした褐色の髪の女性。

Chante encore au clair de la lune, je viens vers toi

また月明かりのシャンソンを歌ってよ、あなたのところへ行くから

A travers les monts et les dunes,. j'entends ta voix.

山を越えて丘を越えて、あなたの声が聴こえてくるわ。

 



 Pour une longue dame brune, j'ai inventé

すらりとした褐色の髪の女性のために、僕は作った

Une chanson au clair de la lune, quelques couplets.

月明かりのシャンソンを、何節かの。

Je sais qu'elle l'entendra un jour, qui sait demain,

彼女はいつかこれを聴くと僕は知っていて、彼女もまもなく知るさ、

Pour que cette chanson d'amour finisse bien.

この愛のシャンソンがめでたく終わることになると。

 



 Bonjour, je suis la dame brune, j'ai tant marché.

 こんにちは、私は褐色の髪の女性よ、たくさん歩いたわ。

Bonjour, je suis la dame brune, je t'ai trouvé.

こんにちは、私は褐色の髪の女性よ、あなたを見つけたわ。

Fais-moi place au creux de ton lit, je serai bien,

あなたのベッドの窪みにわたしの場所を空けてね、わたしは心地よくなるわ、

Bien au chaud et bien à l'abri contre tes reins.

あなたの腰にぴったり寄り添ってとても暖かくて安全で。

La la la la…

 

 

 

出典:朝倉ノニー<歌物語>

 

 

 この歌詞はフランスの古い童謡「月明かりで」(Au clair de la lune)を踏まえて作られていますが、

 この童謡は、月の光の中でペンと明かりを貸して欲しいという歌詞の裏に、

 男が女に部屋に入れて欲しいと求愛する意味が隠されています。

 女好き?で知られるムスタキが

 この曲によって褐色の髪の女性すなわち「バルバラ」に求愛したということではないにせよ、

 敬愛の念はたいへんに込められているようです。

参照:朝倉ノニー

 

 

 

 

 



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