2日目もホテルの部屋のカーテンを開けると、朝から刺すような太陽だった。
朝食をすませて、迎えの車で昨日の斎場へ行く。
告別式は時間の関係で、先にお骨にしてから行われる。
お棺に花を皆で手向け、生前使っていた道具を入れる。
5つ玉の算盤もあった。
伯母は家計簿をきちんとつけていたそうだ。
諸々の儀式をすませて、告別式を待つ。
ほどなくご住職が来て、世間話をしながら支度をする。
それが悲しみを解かせてくれたような気がする。
告別式もつつがなく済み、2時頃会食となる。
隣の建物に移ると、高崎の医師会の偉い人のお母さまのご葬儀の支度中。
入り口から式場のなかも花でいっぱい。
芸能人のお葬式のようなすごい花で写真が飾られている。
1階が式場で、入れなかった人は2階のモニターで式の様子を見るそうだ。
私たちはまた、昨日と同じ部屋で食事をとる。
きょうも豪華な懐石料理。
このあと煮物、肉料理が出てきた。
みんなでいろいろおしゃべりしながら、久しぶりに会うので、話したいことが一杯。
本当にアットホームなお葬式だった。
終わってから従妹の家で着替えをし、少し休む。
伯母は手先が器用だったので、編み物が得意だった。
残されたセーターの中から1つ形見にいただいた。
あまり遅くなっても次の日が仕事だからと、5時に従妹の家を出る。
5時30分の新幹線に乗れて、上野には6時過ぎに到着。
降りるなり、汗がドーッと流れてきた。
東京も高崎に負けずに暑い。
家へ帰り着いたのは7時30分。
すぐシャワーを浴びる。
ようやく落ち着いたがどうにも身体の調子が良くない。
トイレが近すぎる。
お腹がおかしい。
もしかして膀胱炎かと思い、以前、同じような症状の時、母がお茶をたくさん飲ませてくれて、治ったことがあったのを思い出し、白湯を何杯も飲んだ。
ほどなくして、調子がもどり、トイレにいく回数も減った。
きっと、冷房の冷えと、冷たい飲み物で、身体がおかしくなったのかもしれない。
2日間、従妹たちとおしゃべりを堪能して、実は楽しかった。
これも伯母が私たちを会わせてくれたのだろうと思う。
伯母は母方の血縁関係の最後の一人だった。
母の写真に伯母を見送ったことを報告。
きっと母たちも天国でおしゃべりしていることだろう。