昨日は宝塚歌劇団宙組東京宝塚劇場公演千秋楽。
そしてトップ・スター、朝夏まなとクンの退団公演。
1公演1回しか観なくなった私が、彼女に気付いたのはトップになってから。
「あ、踊れるんだ・・・」というのが最初の感想。
今まで踊れるトップというのが少なかった。
職能分担制の宝塚では、歌える人は歌専門に、踊れる人はダンス専門に、
というようにして舞台を支えている。
でもトップができるのなら、当然トップの仕事。
彼女はダンスだけでなく、演技も上手く歌も素晴らしい。
三拍子そろったトップだったと思う。
だから組のレベルが非常に高かった。
それゆえに、今度の退団は本当に残念。
もう少し楽しみたかった。
でもトップになれば退団の時期はやがてやってくるは必至。
実はこの公演は、ダンスのフォーメーションの自主練習とかさなって、
ようやく手に入れたチケットを、泣く泣くひとに譲らなければならなかった。
(行ってくれた人はとても喜んでいたが・・・)
そのため、最初で最後の舞台がライブ・ビューイングになってしまった。
でもそのかわりさよならショーを観ることができた。
ショーが始まると、周りで涙をすする音が聞こえてくる。
私も最後のダンスをじっくり堪能させてもらう。
特に、美しい手の動きを中心に観た。
まなとクン、最後は燕尾服で決めてくれた。
そう、男役は燕尾で終わってほしい。
燕尾には白バラがよく似合う。
何回も続くアンコール。
スタンディング・オベイション。
彼女は時期トップになるコンビの二人を舞台に呼ぶ。
そんなことは今までなかった。
去る者が託すものに伝えるもの。
それを私たちは感じた。
もう、あの素晴らしい舞台は見ることができない。
でもそのまま、引き継いでいくのが宝塚。
これからも私は観続ける。