「青空に向かって、キリッと立つ!」
河津 米子さん 撮影
この情勢下で、IOCのバッハ会長の来日そして広島行きも中止された。
遠慮して貰ったのか先方が断って来たのか定かでない。
ここに来てのこの事や、世界の報道の調子でももはやオリンピックの中止は
ほぼ確実のことなのだろう。一寸残念な気もするけれど妥当なところだろう。
しかし優秀である筈の我が国の政府や都知事やJOCが、ここまで来ても
決行の態度を貫いているのは、通常では考えられない。
幾ら優柔不断の政府としても、面子だけでのことかと思っていたが、待てよと、
ふと思い当たった。
どうしても日本人なので贔屓目に見てしまうのかも知れないが、実はこれは
政府管轄官庁団体がここまで引っ張るのは1つの高等戦術では無いかと思った
のである。日本はいつも政治的、対外的な交渉力は極めて下手で弱くて、
発想力とか交渉力や作戦能力では三流国だと言われているのは歴史の通りだ。
しかし今回はひょっとして(私の考え過ぎかも知れぬが)、中止でなくもう
1年延期させるための作戦ではないかと思ったわけである。
オリンピックは過去に中止はあっても延期はなかったという。
それを再度延期をさせるのは世紀的な例外を認めさせることになり、至難のこと
だろう。そこで日本側としては、こういう作戦を立てているのかも知れない。
それは土断場まで当然決行として突き進んで実績を積み上げて、ぎりぎりまで
その姿勢を崩さないことで、堪らずIOC側からギ1ブアップさせて中止を
申し出させる。
それを日本はならばと、これまで既に完璧な施設も準備も整っているとして、
再々延期を最低条件として泣き泣き承諾するというシナリオなのかも知れない。
どうだろうか。前例のないことだがIOCを落とせるだろうか。