『晩春の海と愛車』 森川 雅昭さん 撮影
ピンポンは生涯スポーツで楽しく和気藹々、遊びながら体を適度に動かす
ものである。卓球という比較的若い人達が激しく動き、目の色変えて親の敵
のように打ち合ったり、コセコセと曲げたり左右に打ったりというものとは
一線を画している。
ピンポンは卓球より遙かに優雅にして、上達より長続きを、勝負より楽しさを、
体を鍛えるのでなく体をほぐすもの、最小限に運動不足を補うものと定義している。
我々の青鳩はまさにこのピンポンを追求しているわけである。ここでは人の和とか
癒しとか、週1であっても適度な運動にもなって、良い意味での刺激をも享受する
ものである。
もちろん人は様々だから、それでは物足りない人、もう少し厳しくとか部活のように
遣りたい、技術を覚えたいとか、もっと違ったサークルとしての面を指向している人も
いるかも知れない。
しかし皆が無理なく、続けられる、楽しいと思える時間であることを、これがあくまでも
根本の目標なのである。
健康診断とか何かの時に、「何か趣味はありますか、何か定期的にやってますか」と聞かれて
『はい、ピンポンです』、「ああ、卓球ですか、いいですね」『いいえ、ピンポンです』という
会話を交わすことがある。
あの美馬ちゃんや張本くんのやるのが卓球で、我々のは一見かなり似ているけれど全く別な
スポーツなのである。
病気や腰や足の痛みで医者から、暫く運動を止められた時に『ピンポンはどうですか』と
聞くと、「やはり暫く控えなさい」と言われることがある。
その時医者はどんな光景を思い浮かべて言っているのかなといつも思う。
それこそ美馬ちゃん等のあの卓球をイメージしているのではと思ってしまう。
そこで『ピーンポーンなのですよ』釈明すると、「それじゃそこそこ軽くなら、いいでしょう」
とOKが出る事もあった。
卓球的には上手にはならないが、にこにこ笑顔でラリーは何時までも続くし我らのピンポン
もまんざら捨てたものでもないのです。