
絞りの中に作るバーリング加工について。
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「精密板金について」「精密板金加工とは」など、精密板金加工全般について丸井工業の事例などを含めて紹介致します。
バーリング加工とは:穴の周囲を筒状に立ち上げる成形加工です。「バーリング成型のCG動画」 加工の様子を動画で見ることができます。薄い板金に直接ネジを加工すると規定のネジ山が加工できず強度が落ちます。バーリング内部にネジ加工することでこれを解決します。バーリングはNCT加工機やケトバシをつかって成形しますが、板金の縁に近い場所や曲げ後にしかバーリング加工が出来ない場合などは不向きです。その様な場合は比較的ふところが深く高さもあるインサートマシン(ヘガー)を使ってバーリング加工を行います。下の写真は展開した大きな板金の中心部にある絞り加工の中心にバーリング加工を行った事例です。

▲ インサートマシンにバーリングのツールを装着したところです

▲ 曲げ加工前の展開した材料 中心部にある絞り加工にバーリング加工を行います

▲ NCT加工機で作った絞りの中心部に後からインサートマシンでバーリング加工をしました

▲ バーリング加工が終わった板を裏面から見た写真です バーリング内部にタップ加工します

▲ ネジを使って部品を固定すれば絞りの高さ分だけ部品を板から浮かすことができます
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金属板の縁に近い圧入加工について。
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精密板金加工は、薄い鉄板・アルミ板・ステンレス板を使っていろいろな形の物を作ります。出来上がった製品にはスイッチや基盤など多くの部品をネジ止めします。ネジを一本一本、指で押さえる作業は大変です。そこで、組立を容易にする為に予め製品にネジを固定する圧入加工があります。圧入する特性上押し込んだ時の圧に耐えるだけの余肉(材料)がネジの周りに残っていなければなりません。写真の様に切り口からギリギリの位置にネジの圧入加工指示がある場合、メーカー推奨の圧を掛けると周辺が大きく変形してしまうのであえて余肉を付けて加工後に切断をするという方法をとります。これはあくまでもお客様の了解を得た上での加工です。極端に板の縁に近い場所にスタットネジを付ければネジを押さえている周りの板金材料が少ないので取れやすいことは確かです。できればこのような設計は避け頂けられた方が良いと思います。

▲板厚1mmのアルミ板とM3スタットネジです ネジのフランジ部分が板に食い込み固定されます

▲ スタットネジの位置は板の縁から5.6mm 板の縁の変形が起こり始めるギリギリの位置

▲ スタットメーカーの推奨圧で加工 微量ですが板の縁は変形します(膨らみます)

▲ 板金材料の縁から2.5mmの位置に加工した場合 縁は極端に膨らんでしまいます

▲ 板金の変形を押さえる為に余肉(点線内の部分)を付けスタット圧入後にこの部分を切断して整えます
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電子基板(プリント基板)の固定用ガイドレールを金属板で加工します。
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電子基板(プリント基板、PWB、PCB)は装置において主要な部品のひとつです。ほとんどの基板は外すことが無いのでビス止めによって固定されています。例外としてメンテナンスやオプションなど後から基板を外したり追加する必要性がある場合はビス止めでは無い別の方法によって固定します。一つの例として、基板を差し込む溝が付いたレールを使います。一般的にはプラスチック製のレールを取り付けているのを見かけます。丸井工業が保有しているNCTの特殊金型の中に”マルチブラケット”という基板レール(ガイド)を絞り加工できる金型があります。レールを板金に直接加工することによって組み立て作業の効率化が図れます。マルチブラケットの長さは数種類用意しているので組み合わせによっていろいろな長さの基板に対応ができます。また、マルチブラケットはレールとして使用せずに基板を固定する為の金具の役目もします。アイディア次第で色々な使い方が出来そうな金型です。特殊金型マルチブラケットのCG動画(ガイドレール) 丸井工業のHPをご覧ください。

▲ マルチブラケット(レール)の前後は少し広めに基板を入れるガイドになっています

▲ マルチブラケットをケースの上下に使った基板ケースです

▲ 基板と基板のピッチなども自由に配置が出来ます
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