すちゃらかな日常 松岡美樹

サッカーとネット、音楽、社会問題をすちゃらかな視点で見ます。

【サッカー日本代表】ハリルは記者会見で何を語るのか?

2018-04-24 08:01:01 | サッカー日本代表
ゴシップを期待するマスコミは空振りに終わる

 来日している前代表監督のハリルが、今月4月27日に記者会見をする。で、下世話な話が大好きなマスコミはワクワクしながらその日を待ちかねている。

 マスコミは「あのとき本田は私をこう批判した」とか、「香川とアディダスは私にこう圧力をかけてきた」的な、ドロドロした内幕話が聞けるものと手ぐすね引いて待っている。そのテの話がいちばん売れるからだ。

 だが残念ながら、実直なハリルはそんな「おいしい話」は一切しない。おそらく膨大な採取データを持ち出してきて、きまじめに、

「ザックジャパン時とくらべ、ハリルジャパンではミドルサードにおけるボール奪取率が24%アップしている。にもかかわらず私を解雇するのは不当だ」

「ザックジャパンとちがい、ハリルジャパンではボール奪取後にアタッキングサードまでボールを運ぶのに平均17秒しかかかっていない。一方、ザックジャパンは平均2分だ。我々のカウンター攻撃がいかに有効だったか、数字が実証している。なのになぜ私は解雇されるのか?」

「デュエルの成功率では、ハリルジャパンはザックジャパンを平均36%も上回っている。これで解任されるのでは納得できない」

 こんなふうに客観的なデータを出し、「解雇がいかに不当か」をクソ真面目に訴えるつもりだろう。いかにも頑固一徹なハリルらしい。だがゴシップ好きのマスコミはそんな「売れない話」にはまるで興味がなく、完全スルーされて記事は5行で終わるのだろう。

 ハリルが「ポゼッション率の無意味さ」をマスコミに証明しようと、ポゼッション率が低かったにもかかわらずパリサンジェルマンがチャンピオンズ・リーグでバイエルンを3-0で下したゲームを例に取り、数字を交えてとうとうと「演説」しマスコミにスルーされたときと同じだ。

 最後の最後まで、ハリルと日本のマスコミには一致点がない。

 不幸な話だ。

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする